1話 崩れた日常
「それじゃあ よろしくねお兄ちゃん!」
「ああ 帰る時に連絡するから留守番よろしくな」
「うん!」
妹とこういった会話をした後俺は外に出た。
俺の名前は 神崎 翔。17歳で不登校、母は妹を産んで間もなく病死、父は行方不明。昔は両親の実家に住んでいたが今は妹と二人暮らしをしている。
今日はクリスマス前日、町は多くの人で賑わっている。 俺は明日にそなえクリスマスケーキやジュース、お菓子等の食料の買出しに来ていた。
なんやかんやで一時間くらいが経った。
「まぁー こんなもんだろ」
一通り買い終え妹に連絡し、ちょくちょく寄り道しながら帰っていると雪が降ってきた。
それを見て 今年はホワイトクリスマスか〜 とか思いながら歩いていると黒スーツを着た大男が俺の目の前で立ち止まった。
その男の見た目はなんかすごいマッチョな感じ、スーツとか筋肉でパンパンだし謎の威圧感を感じる。
何これ怖い
男は口を開くと
「君が神崎くんか」
と言ってきた。疑問形ぽかったししっかり答えた方がいいのか?とか思い
「えっ.....まぁそうだけど なんで俺の名前知ってるんだ?」
それを聞いた男はスーツの内ポケットからどこかで見た事があるものを取り出した。
周りは薄暗くぱっと見よく見えなかったが、目を凝ら
して見るとそれはスタンガンだった。
「なっ!?まじか!」
スタンガンを見た俺はすぐに逃げようとしたがもう遅く、背を向けた瞬間鋭い痛みと共に意識は薄れ目の前が黒く染まっていった。