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袋小路と白い魔女  作者: 葉月舟
魔女よ永遠なれ
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8(最終回)

 人を笑わせるということは、逆に怒らせたり傷つけたりしてしまうことと紙一重なんだということ。


 そして、いつも誠実で綺麗な言葉を使うように心がけなければいけないということ――。


 真夜子先生のこれらの言葉が、いまだに僕の大きな重石おもしになっている。


 僕はこれを必ず守ることにしている。でも正直、時々不安になる。今のテレビの世界で、果たしてこんな教えを守っていてやっていけるのだろうかと。


 現にもう三十路みそじにさしかかったというのに、いまだに下積みで修行中の身。

 時々アホみたいな報酬で使ってもらうこともあるが、ほとんど人間扱いされていないように感じられてつくづくイヤになることもある。

 

 時々福沢とコンビを組めたらと思うことがある。しかし彼は、つい先ごろ真夜子先生によく似た綺麗な人を嫁さんにしたばかりだ。


 不安定な生活に巻き込むわけには行かない。それに成功する見込みは、今のところ全くないのだから。


 しかしもう僕はくじけない。


 壁にぶち当たったら、右にでも左にでも行けばいい。袋小路に陥ったのなら、もと来た道を戻ればいい。それでも動けないのなら、少し休めばいいんだ。


 そして、いつかきっとあの素晴らしい星空を見上げる。

 真夜子先生ではない誰かと。


  (完)

もし最後まで読んでくださった方がいらっしゃいましたら、心から感謝いたします。

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