第四話 お屋敷探検
だいぶ間が開きました。
不定期更新とか書いとくかな
なんだか長い間寝ていたような気がするが多分気のせいだろう、うん。
それはさておき、何やら家の中が騒がしい。使用人達が慌ただしく働いているらしい。
シューテイングスター家は貴族のようなものらしく、この家も人を雇っているのだ。
僕の所にもよく顔を出していて、一昨日も爺や的なベテランの執事感を醸し出している人が挨拶に来た。
乳児の僕に対して「坊っちゃま、この度は御生誕おめでとうございます」と、実に律儀な人だった。第一印象から好感の持てる人物だよ。
まあまだ言葉は理解しきれていないから継ぎ接ぎとニュアンスなんだけどね。分からない事はイメージで補うことにしている。
話を戻そう。そんな使用人達が忙しくしている理由は、おそらく客が来るのだろう。それも歓待の準備をするような。まあ僕の誕生祝いとかだと思われる。貴族だし分家とか交流のある他家ぐらいあるだろう。
ほら、そうこうしている内に誰か来たようだ。複数人の足音と扉の開く音、父親を始め、色々な人の声が聞こえる。つまり一階の玄関扉から、お客さん方が入ってきたという訳だ。
ちなみにこの屋敷は三階建てで、僕が居るのは三階の一室。だいぶ離れた場所だけど、僕の聴覚は優れている方なので聞こえるのだ。
しかし、聞こえるだけで動けないし話せもしない僕は歓迎しにも行けないので、大人しく言語の理解、習得に努めていたのだけれど、しばらくするとこちらへ近付いてくる足音が聞こえる。母親だ。
……あれ、なんだか表情が硬い。緊張しているというか……何かの覚悟を決めているかのような…………。
今から僕の処遇に関する会議でもするのかな?それで処分する事が決定したら貴族パワーで病死とか事故死とかに偽装されて消されるのかな?名家の子が呪われてるとか色々と問題なんだろうし……。
と、そんな想像をして危機感を募らせていた僕だけど、そんな思いはすぐに霧散した。母親の僕を抱き上げる時の手付き、表情は柔らかく、とても慈愛に満ちているように見受けられる。なんというか……さっきの想像も、これなら大丈夫だと安心出来るほどに。
そして母親の腕の中で揺られながら歩くこと10分。
道中いろんな部屋があるなーと好奇心で目を走らせていると、家の奥の部屋の、クローゼットをどかして、床に埋め込まれた水晶に触れて、ぼんやりと光ったかと思うと目の前の壁の隠し金庫が開き、高価そうな宝石類が入った袋の中に手を入れて中から装飾華美な鍵を取り出し、すると今度は隣のタンスを動かして床の鍵穴に鍵を差し込んで回すと隠し扉が開く。そこには地下へと続く階段があった。
なんともまあ厳重な事だ。それほどの何かがこの先にあるというのだろうか。
階段を下りきった先には地下通路、といっても上の廊下と同じような道がある。明かりの問題は、壁に何かを埋め込んで解決しているようだ。小さな立方体のようなものがぼんやりと発光しており、それが等間隔で壁に埋め込まれている。
おそらく電力あるいは魔力による照明だろう。先程の水晶の件も鑑みると後者なのだろうか。
さて、その地下道の最奥、そこにはラスボスの城もかくやという雰囲気の扉がある。もちろん両開きだ。
母親は僕を抱えたまま片手でそれを開け放った。
その先は、一見会議室という印象の、何故わざわざ地下に作ったのか分からないほど広い部屋だった。
部屋の中央には大きな円卓が鎮座しており、それを囲むようにして十数名が座り、こちらに視線を向けていた。
親戚の会合にしては物々しい雰囲気だ。家族会議かな?
書いてて自分でも読みづらいんじゃないかと思う。