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WORLD ONE ~遥かなる流星~  作者: 二毛猫
第一章 金色の転生者
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第二話 転生しても変わらず

2019年4月10日、ストーリーの見直しの結果呪刻の設定は不要と判断し削除。

 一先ず、この二人が驚いている理由を探っていこう。


 ……と思っていたが、早速状況に変化あり。

 二人の眼に発光した五芒星の紋様が浮かび上がってきた。恐らくこれが(推定)男性のステータスの特性の項目にあった流星眼とやらなのだろう。果たしてどのような代物なのか……あ、ステータスから詳細が確認できる。便利だな、これ。

 ───────────────────────

 流星眼:シューティングスター一族のみに発現する魔眼。他人のステータスを視認することができる。ただし血縁者以外かつ同等以上の霊格の者には無効化される。

 ───────────────────────


 なるほど。つまり彼らは今、その流星眼によって僕のステータスを見ているのか。

 いや、彼らはその前に既に驚いていた。つまり驚くべき何かがあったから流星眼を発動させ、ステータスを覗いているのだ。誰のを?無論僕のだ。そして僕はその時何をしていた?男性のステータスを見ていた。他人のステータスを。ということは…………。


  自分のステータスを見るにはどうしたらいいのだろう。やはり念じるだけで出てくるものなのだろうか。

  出てきた。本当に便利だ。

 ───────────────────────

 名前:クロム・シューティングスター

 年齢:0歳

 種族:人間族

 属性:【火】【水】【風】【土】【雷】【氷】【木】【金】【光】【闇】

 魔力:B

 魔術:なし

 特性:天才 流星眼

 ───────────────────────


 やはり僕はシューティングスター一族らしい。ちゃんと流星眼もある。とすると目の前の男性は僕の父親、女性は母親なのだろう。


 それはそうと、三つほど突っ込みたい所があるのだが。

 1.姓名。元が黒霧流星であるのに対して、クロム・シューティングスターとは如何なる因果か。作為的なものを疑いたくなる近似だ。


 2.属性。まだサンプルが少ないのでこの世界の属性の平均数はわからないが、この数はいくら何でも異常なのではないだろうか。父親らしき人物も三つのようだし。


 3.特性。流星眼はまだいい、某忍者漫画のエリート一族の眼のようなものだろう。そういう一族に生まれてしまったならそれでいい。初めに驚かれた原因はこれと推察する。


 問題なのは『天才』だ。聞き慣れた単語ではあるが、異世界に来てまで聞きたくはなかった。特にこういう世界の法則みたいなハッキリとした形で示されると、生涯逃れられぬ│運命(さだめ)という感じがして嘆きたくなる。転生(仮)したのに。

 ───────────────────────

 天才:天上天下に比類なき才を持つ者。人類の決して届かぬ究極型。万象に並外れた適性を示し、不可能を可能へ塗り替える者。

 ───────────────────────


 うわぁ。ほとんど予想通りというか、既に知っていたもののような説明にただただ溜め息を吐くばかりだ。世界が変わっても僕の在り方は変わらないということか…………残念だ。


 両親と思われる二人が目を剥いてる。うん、彼等にも見えているのなら、その反応は至極当然のものだろう。自分の子が「人類の究極型」などと言われればそうなって然るべきだ。


 この二人は僕の処遇をどうするのだろうか。

 神の子的なものとして祀り上げるのか、家の奥深くに幽閉するのか、何らかの宗教組織に預けるのか、或いは災いの元になるとして捨てるのか。この状態で捨てられたら流石に僕でも死ぬ。というか殺されるのかもしれない。客観的に見て生贄とかにも有用そうだし。万象に並外れた適性があるそうだから。


 などと新生児の時点で自らの未来について危惧していると、何だか急に脱力感と共に眠気が襲ってきたので、逆らえずに眠りに落ちる。ああ、今の年齢なら仕方のない事か。


 もう目覚めることはない、という事はないと思いたい。切に願う。両親よ、善良であれ。




 ──僕を、否定しないでほしい。

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