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WORLD ONE ~遥かなる流星~  作者: 二毛猫
第二章 彗星の冒険者
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第四話 パーティ結成

最近更新が早い気がする。筆が乗ってきたかな?

「ありゃ?反応悪いな…あでっ!?」


「悪いのはお前の頭だ馬鹿!見ろ、馬鹿なお前の馬鹿な行動のせいで馬鹿みたいに目立ってるじゃないかこの馬鹿っ!!」


「まあまあ、いいじゃないですか。いつも言ってますけど元気なのが彼の取り柄なんです、その数少ない長所を取り上げないであげてくださいよ」


「善人面して刺してくるのやめろってのもいつも言ってるよな!?」


 何やら騒がしい人達が来たようだ。

 入ってきたのは三人。背中に剣を担いだ青髪の男と、長い黄髪を後ろでポニーテールに纏めた女。そして二人の後ろに立つ、司祭服に似た服装をした赤髪の男。

 彼等も冒険者になるとなると、僅かに先んじた僕は先輩なのだろうか、それとも同期ということになるのか。


「あ、お代わりお願いします」


「は、はい」


 ちょっとした軽食のためのスペースかと思いきや、中々に美味だ。ここのギルドは食事の質にも気を使っているのだろう、ありがたいことだ。


「あー、俺字書けねぇんだった。エル、代わりに書いてくれ」


「書けないのは勉強しないからでしょう?教えると何度も言っているのに」


「無駄よ、どうせ教えても三歩で忘れるんだから。あ、あたしのもよろしく」


「五歩の人は厚かましいですね。パーティ内識字率が低いのは困りものです」


 三人はさっき僕もお世話になった職員さんに対応してもらっている。仲が良さそうだ、近隣の村辺りから出てきたのかな。


「お代わりお願いします」


「あ、そうだ。なあお姉さん、俺達迷宮に潜りたいんだけどさ、パーティに魔術が得意な奴がいないんだよ。誰か良い魔術師いない?歳が近くて優秀なの」


「あんたホンットに馬鹿で無知よね。優秀な魔術師ってのは普通、学園みたいなとこで魔術の勉強した奴なのよ。そんなエリート街道走ってるので、しかもあたし等ぐらいの魔術師なんている訳「えーと、いらっしゃいますね」はあ!?いるの!?」


「お代わりお願いします」


「はい。本日冒険者になられた方で、まだ何処のパーティにも所属しておりません。ですが実力については疑う所はないかと」


「驚きましたね、そのような方が都合よくいらっしゃるとは……いえ、これも神のお導きですね。主はかくも偉大なり」


「お代わりお願いします」


「で、何処にいるんだよその魔術師って?あれか?や、ありゃ剣士だな。じゃあれか?同年代って歳じゃないな、髪ねぇし。まさかあの化け物みたいに食ってる奴ってこた──」


「あ、その人です」


「お代わりお願いします。果実水も追加で」


 ん?見られてるな、僕か。聞くともなしに聞き流していたけど、人員が不足してるのか。

 構成は前衛二人に後衛──神官が一人か。バランスは悪くないけど、火力と斥候が欠けてるな。


 この世界の魔術には、当然治癒や治療、解毒等といった、RPGでいうところの神官系の魔術もあるけれど、その術式は一部の勢力──アステラ神聖国を初めとした神殿などの宗教組織が独占している。

 なんでも遥か昔、神にそれらの魔術を授かり、それを行使して人々を助けた『始まりの聖者』と呼ばれる偉人が同じく信仰厚き者にのみ伝えた事に端を発するらしい。

 それを伝統とし現在でも認められた者のみがその術式を教わる事ができ、その人物を神官という。


 神官は敬虔な神の下僕である事を示す聖印の描かれた服を身に付けることを義務付けられているため、一目でそれと分かる。

 彼も神殿で修行をしていた時期があるのだろう、一人だけ読み書きができるのもそういう理由か。


「あー、ちょっといいか?クロギリ……でいいんだよな?」


 三人は僕の座るテーブルに近付き、声をかけてきた。用件は聞いていた通りだろう。


「うん、そうだよ。パーティの勧誘かな?お代わりお願いします」


「あ、聞こえてたのか。耳がいいな。まあ立ち話もなんだし、座っていいか?」


「そういう事はこっちから言うもんじゃないでしょ。あたしも失礼するけど」


「ではそういう事で。私も同席させていただきます、クロギリさん」


「構わないよ、元々僕しか座ってなかったからね。君達も好きに食べていいよ。お代わりお願いします」


 別段一人が好きという訳ではない。話し相手はむしろ歓迎すべきところだ。彼等の分も注文しようか。


「おう、助かる。実は街に着いたばかりで腹減ってたんだ。遠慮なくいただくぜ」


「遠慮ぐらいしなさい、こっちは一応頼む立場よ?果実水貰えるー?」


「二人とも、食事の前に神への感謝と言っているでしょう。あと自己紹介もです、私達はまだ名乗っていないのですよ?」


「そうだね。僕の事はもう知ってるみたいだけど改めて、クロギリだよ。歳は13、役割としては魔術師ってことになるかな」


 他の技能も修めているので厳密には違うかも知れないが、基本的にはそれで合っている。


「んじゃ、俺からな。名前はレンブル・ウスイ、レンって呼んでいいぜ。役は剣士だな。歳は15、最年長だ」


 赤髪の剣士、レンブル──レン。


「次はあたしの番ね。あたしはリィエ・ローラ、リィでいいわ。一応拳士ってところかしら。14歳よ」


 黄髪の拳士、リィエ──リィ。


「最後は私ですね。私はエルレード・クルスト、エルと呼ばれています。神より癒しの力を賜りました神官です。リィと同じく14歳ですね」


 赤髪の神官、エルレード──エル。


 …………うん、大丈夫。彼等ならきっと問題ない。


「で、話の続きなんだけど。俺達のパーティに入ってもらえないか?流石にこの三人じゃ迷宮(ダンジョン)はキツいと思うからさ」


「了解、これからよろしくね。レン、リィ、エル」


 即答に三人は面食らった様子だったが、すぐに顔を輝かせる。パーティに不安を感じているというのは事実だったらしい。


「よし!じゃあパーティ結成を祝して、思いっきり食おうぜ!財布の許す限りな!」


「あのねぇ、あたし達まだ稼いでないんだからそんな豪遊できる訳ないでしょ?てかクロギリも同じような立場のはずだよね?こんな量払う金あんの?」


「ここ前払いだから大丈夫だよ。余裕がないなら僕が持つよ?」


「それは……浪費は悪徳ですが、寛容ともとれますね……判断に迷います。神よ、お導きを……」


 レンが突っ走り、リィが押し留め、エルが頭を悩ませる。


 大体性格は掴めてきたかな。あとは三人の実力を計りたいところ。特にエルだ。レンとリィは見ればある程度分かるけど神官はそうもいかない。


「みんな来たばっかりなんだっけ?それじゃあ宿を取ってから迷宮に行ってみようと思うんだけどどうかな?急造パーティだし慣らしってことで」


「「「賛成!!」」」


 口を揃えての同意。彼ら三人の連携は問題なさそうかな。


 それにしても、並べてみると信号機みたいな色合いだな。

描写が足りないかもしれない。

でもいちいち動きを書くのもどうかと思うし、加減が難しい。

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