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戦う生産職  作者: 雷炎
煌炎皇編
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創造タッグ

所用つき短めになってしまい申し訳ありません。

立方世界(クラフトワールド)


周囲一帯を1メートル四方の立方体で構築された世界に置換する能力。それが発動したということはつまり。


「よお松山。元気してる?」


クラスメイト40人の中でもとびぬけて異質な【|職業】自由人(クラフター)の男、三十雄平がそこにいた。


「なんかヤバいのがえげつなくヤバいのになってるけどあれ倒せんの?」


「いやお前今まで何処に…まあいい、さっきまでのあれはどう足掻いても倒せない所謂イベントボスみたいな奴だったけど今は倒せる裏ボスみたいなもんだ」


「なる程な。あいつの攻撃一発でも貰ったら即死か。なら俺が時間稼ぎをするその間にお前は他の奴等の回復を…」


「いや、俺も時間稼ぎに回る」


「いや、お前がこっち回ったらあいつらどうすんだよ。疲れ果ててぶっ倒れてるぞ。まさか見捨てんのか?」


「んなわけ無いだろ。回復は松屋に任せるよ」


「ほう?」


『《合唱空間(オーケストラホール)》!』


丁度松屋の魔法発動の声が全体連絡越しに響き渡った。さっき発動した《大響界(レゾナンスワールド)》の中で更に効果を高める魔法みたいだ。


「へー。ありゃすげえ」


三十の感嘆の声が上がる。


「わかったろ?あちは松屋に任せようぜ」


「おう!んじゃこっちも真面目に相手しますか」


先程からの三十との会話の間も<焔燼星皇(シリウス)>からの攻撃は絶え間なく行なわれていた。だが、三十がそのこと如くを掌に生み出した1メートル四方の黒曜石をその都度ぶちあてて相殺していた。


「なんでそれ熔けないんだよ。あれ擬似的とは言え太陽だぞ?」


「知らないのか?俺の構築する世界に【融解】の概念は基本的に無い」


「なんだその反則法則」


つまりコイツの能力の影響下にある物は一部を除いて一切熱量の影響を受けないってことだ。


「そう言うお前も大概だろ。よくわからんがなんか凄くオカシイのはわかるぞ」


「お前にだけはオカシイって言われたくない」


でもまあ


「お前と組んだら何でか負ける気がしないわ」


「奇遇だな。俺もだ。理由は知らないけどね~」


『話は終わったか?』


焔燼星皇(シリウス)>がまた何か仕掛けてくる。


『これならばどうだ』


「あんた身体乗っ取られてる割に余裕だな!対象:地面!【変性】アダマンタイト!」


「それ貰うぜ!《万物破壊ノ右手》」


三十が俺が変性して生み出したアダマンタイトの地面を1ブロック分綺麗に抜き取る。


「《平方クラフト:Ⅶ》【アダマンタイトの大砲】」


すると三十も目の前にブロックで出来たいかつい大砲が現れた。


「は?何それ」


「7×7クラフトレシピの大砲だ!すげえだろ!」


「そんなレシピないだろうが!」


「どっかの世界のアーティファクトに触れたら増えたぜ!」


こいつどんな冒険してきてんだよ…


「おい、その大砲貸せ」


「ええ?いいけどどうすんだよ」


「こうする。【再構築】【新生】」


三十がクラフトした大砲に干渉して別物に作り替える。うわこれマジでこの世界じゃ無い異界技術の塊だ。


「うわ何したんだよお前」


先程まで角ばったブロックの集合体だった大砲は元のデザインを残したままにスムーズな形状になり、圧縮小型化され丁度某青いネコ型ロボットのひみつ道具程のサイズになった。


「ほらよ。それどっちかの手に装着して戦え」


「いやこれ空気h」


「【真鋼鐵砲 アダマス】だ」


「あっはい」


さて、こっちがグダグダしてる間にあちらさんも大技の準備を整えていたらしい。


『<煌めく洛陽の閃き>』


先程までただ擬似太陽を投擲してくるだけの<焔燼星皇(シリウス)>だったが、今度はそれらを極限まで圧縮してレーザーの様に打ち出してくる。しかも狙いは俺達では無く後方で回復しているクロやミヤ達を狙った物だ。


「させねえよ【変性】金属触手」


「ぶっ飛ばせ『我は真なる鋼鐵の射手(アダマス)』!」


俺が変性させた三十の法則に従った熱無効アダマンタイトの触手をレーザーの斜線上に出して攻撃を防ぎ、三十がアダマスで<焔燼星皇(シリウス)>に攻撃を仕掛ける。どちらの攻撃も、俺が能力で干渉した所為か熱への耐性が完全では無くなっている様だがそれでも俺の触手はしっかりと攻撃を防ぎきり、三十の攻撃は<焔燼星皇(シリウス)>の熱量で熔かされきる事無く命中した。


『ふむ。どうやら君達には熱攻撃が効かないらしい。限定的とは言え<超越者>の領域にいる私の攻撃の効果が無いということはこの世界の力では無いかつ異なる世界の支界神クラスの影響下にあるのか。とんでもないな』


「おい松山、手の中に太陽作れる奴が何か言ってるぞ」


「そうだな。しかもそれを量産出来る人が何かほざいてるな」


『おっと、それは失礼』


「てかあんたも倒して欲しいなら何か有益な情報くれよ。ノリノリで技名叫んでないでさ」


『ふむ。ではこの身体の弱点について話そう』


お、有益そうな話だな。


『この肉体は今の今迄ため込んだエネルギーを急速放出して動いている。それこそ私の精神掌握に向ける筈だったエネルギーすら使ってな。故にこの身体はエネルギーが尽きれば死ぬ』


「ほう。てことはエネルギー切れまで耐えればいいんだな。どのくらいかかる?」


『このままのペースで行けばざっと120年と言ったった所だ』


「「ざけんな」」

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