スキルが多過ぎる
次の日
朝食を済ませた俺達はまた玉座の間に集められた。
昨日はいろんなことがいっきに来たので処理しきれていない感じだったが落ち着いてきてもう家族に会えないかもしれないことに気づいて泣き出す奴がちらほらいた。
泣く奴が少ないのは、すでに諦めたか覚悟を決めている奴が多いからだ。
ちなみに俺は後者だが、家族と会えないのが悲しくないわけではない。
父さんや母さんにもう会えないと思うと悲しくて仕方ないが、だからこそ絶対に帰ってやると決めたからだ。
そんなこんなしていると王様が話始めた。
「さて、昨日の続きでまずは君たちにこれを受け取ってもらおう。」
そう言うと待機していた部下の人達が紅い水晶を一人一人に渡してきた。
「それは先代勇者達は残したものでお主達2代目勇者用のもので『適正水晶』と言う。」
『適正水晶』とは勇者毎の適正に合わせて追加でスキルをくれるそうだ。
念のため鑑定スキルを試しに行使したらうまく言った。
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適正水晶
次代の勇者達のために先代勇者達が作ったもの。
その人にあったスキルをくれる。
俺達と同じ様な人達が出てきた時に苦労しないですみますように願いを込めて。
by先代勇者一同
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先代勇者達のアフターケアがとても助かる。
「早速使ってみるといい。解放と唱えるのだ。」
「「「解放」」」
ピコン!
《適正水晶の効果によりスキルが与えられます。》
うわっ!びっくりしたいきなりなんだよ。あれか?ゲームとかでよくあるやつかな?まあいいや。
「ステータス」
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【名前】ソウタ=マツヤマ
【種族】人族
【年齢】16
【職業】創造刀士
【レベル】1
【魔力】1200/1200
【物攻】1000
【物防】600
【魔攻】700
【魔防】500
【俊敏】800
【運】30
【称号】
《異世界の創造刀士》
【加護】
【スキル】
《職業》
『創造Lv1』『改造Lv1』『構造理解Lv1』『フルレシピLv-』
《特殊》
『言語理解Lv-』『進化Lv1』
《上位》
『二刀流Lv1』『雷魔法Lv1』『氷魔法Lv1』『雷耐性Lv1』『収納Lv6』
《通常》
『剣術Lv3』『刀術Lv2』『格闘術Lv2』『火魔法Lv1』『水魔法Lv1』『風魔法Lv1』『光魔法Lv1』『生活魔法Lv3』『付与魔法Lv1』『鑑定Lv3』『隠蔽Lv1』『看破Lv1』『火耐性Lv1』『水耐性Lv1』『風耐性Lv1』『光耐性Lv1』『付与耐性Lv1』『料理Lv3』『洗濯Lv3』
【技能】
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なんかめっちゃ増えた。
新しく増えたのは『水魔法』と『氷魔法』と各種耐性、それに特殊スキルに『進化』が増えてる。あとは上位スキルに収納が増えてる。しかもやけにレベルが高い。おまけに『生活魔法』と『鑑定』のスキルレベルも上がってる。
新しいスキルは後で確認するとして問題は新しい特殊スキルの『進化』だな。特殊スキルはスキルレベルが存在しない代わりに強力なはずなのにまた例外だ。
まあいいそれは後で調べるとして今は王様の話を聞こう。
「皆新しいスキルの確認は終わったな。
ではこれより君たちには訓練を行ってもらう。詳しい話は訓練場で騎士団長に聞いてくれ。」
俺達は訓練場に案内されて騎士団長の話を聞くことになった。
「昨日もあったが改めて俺が騎士団長のマルクだ。よろしく頼む。
早速だがお前達を俺はこれからビシバシ鍛えていくからそのつもりでな。戦えないと言う奴も自分の身は自分で守れる程度には強くなってもらうのでそのつもりでな。
まずは各々自分の武器系統のスキルに該当する武器を全て一度は持ってくれ。そうすれば【技能】が覚えられる。ただし最初はかなりの情報が頭の中に流れ込んでくるから気をつけろよ。」
俺は早速訓練場にあった刀を持ってみた。
《【技能】会得条件を満たしました。》
《【技能】[一閃][抜刀][瞬歩][炎纒][雷纒][氷刃][光刃]を会得しました。》
《特殊スキル『進化』によって通常スキル『刀術』が上位スキル『魔刀術』に進化しました。》
《特殊スキル『進化』のレベルが上がりました。》
うおっ!すげー情報量だな。アナウンスされる言葉だけだと少なく感じるけど実際はその技能の詳細な使い方まで流れてくるから頭がパンクしそうだ。
しかも何気なく進化のレベルが上がってるし。
周りを見渡せば他の奴等もそんな感じだ。
次に俺は剣を持ってみた。
《【技能】会得条件を満たしました。》
《【技能】[クロスシュラッシュ][フレイムソード][サンダーソード][アイスソード][ホーリーソード]を会得しました。》
《通常スキル『剣術』が上位スキル『魔剣術』に進化しました。》
《特殊スキル『進化』のレベルが上がりました。》
二度目はなんとか慣れで耐えられた。
にしてもこの【技能】とやらはいくつか似たような名前があるけど何が違うんだ?
「そろそろ全員終わったな。ではこれより訓練を始める。武器毎に違う教官をつけるからそいつの指示に従ってくれ。
訓練は昼まで行う。では頑張ってくれ。」
こうして俺達の戦闘訓練が始まった。
やっとこさ話が進みそうです。




