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戦う生産職  作者: 雷炎
煌炎皇編
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集いし英傑


〜数日後〜


◆◇ドワーフの国・議会場◇◆


「これより大会議を執り行う!」


各国の英傑達があらかた集い遂に大会議が行われる運びとなった。

参加者はそうそうたるメンツで、俺達異世界の勇者を抜きにしても先日一緒に説明を受けた【てんか】のテンカ、【七罪天魔王 シン】、【(ソラ)の巫女】に始まり

鋼魔帝(メタルメイガス)】、【炎魔帝(フレイムメイガス)】、【氷魔帝(フロストメイガス)】、【聖魔帝(ホーリーメイガス)】の魔帝(メイガス)を冠する人達が四人。【剣帝(ソード・エンペラー)】、【槍帝(ランス・エンペラー)】、【斧帝(アックス・エンペラー)】、【弓帝(ボウ・エンペラー)】などの各種武器の(エンペラー)が。補助にも【騎士聖(ホーリーナイト)】、【大鍛治師(マスタースミス)】、【薬毒王キング・オブ・メディシン】などの各種分野のエキスパート達が集まっている。


まだこの場に来ていない人もそれなりにいる様だがそちらはそちらで色々な事情があるらしい。


例えば【嵐魔帝(テンペストメイガス)】の人は今ドワーフの国を超えて各地に広がり続けている雨雲を散らすために大規模術式を組み上げている途中らしい。術式が完成し次第ドワーフの国中に既に配置されている地魔法か地魔術と水魔法か水魔術を使える人員を大量に配置して各地の水害処理に当たるらしい。どうしても溢れてしまう水は空間魔法で砂漠の国に転送するのわだとか。そのせいで各国の空間転移網の六割が機能停止に陥っているとかなんとか。


「此度の戦い、要となるのはここに集まってくれた君たちになるだろう。【煌焔皇(ブレイズ)】は星の災い、万が一にでも撃ち漏らす様なことがあれば我が国を含め周辺諸国は壊滅的な被害を被るのは火を見るより明らかである。故にこそ君達には全力で協力して頂きたい。無論褒賞は出す。今この国において渡すことの出来るあらゆる物を対価に協力を願う。」


「!?」


会場が一気にざわめき出す。今議会場の中央にて演説を行なっている大男。現議長【大棟梁(マスターカーペンター)】のダイクロウさんの発言はあまりにも衝撃的だった。国が出せる物全てとは莫大な数と量がある。俺の頭で思いつくだけでも宝物庫の中に収められるほどのマジックアイテムや特別な許可書、土地なんかが考えつく。それをこれだけの数の他国の人に向けて言い放つのは並大抵の覚悟では無い。それ程までにこの国は追い詰められていると言うのか。


「現在我が国の領海であった【封焔海域】…今は名を変え【雲海大瀑布】の中央にて【煌焔皇(ブレイズ)】らしき物が発見された。該当エリアはここから北に200km程の沖合にある。【煌焔皇(ブレイズ)】は常に周囲から流れ込む海水を蒸発させ続けており、この際蒸発した水蒸気が今この国を蝕む雨雲と化している。

…そして先日【氷魔帝(フロストメイガス)】殿に協力いただき奴への攻撃を試みたが一切通用しなかった。」


「どれ程の攻撃まで効かなかったんだ?」


「氷属性聖級魔法《氷狼顎牙(フェンリルバイト)》が到達する前に完全蒸発した。無論、奴を警戒して能力を制限しては居たが純粋な火力として魔法兵の運用はキツイだろう。やれてもせいぜい集団魔法による攻性防御結界だな。」


またざわめきが大きくなった。


今質問したのは全身金属鎧を纏った騎士風の男なので恐らくあれが【騎士聖(ホーリーナイト)】の人。そして答えた厳しめの表情をしているお爺さんが恐らく【氷魔帝(フロストメイガス)】なのだろう。


「そのレベルになると俺は《炎奪》を主に使った方がいいな。」


それに反応したのは赤髪の喧嘩っぱやそうなローブを纏った男。


「奴の放つ熱を俺が吸収して集団魔法なんか燃料に変換する魔力タンクになる。これが俺の一番活躍できそうな形だな。」


会話の内容からして彼が【炎魔帝(フレイムメイガス)】なのだろう。


「一つ良いかな?」


「なんでしょうシン殿。」


「今回の戦い、一番槍は僕にやらせて欲しい。」


「ふむ。…理由をお聞きしても?」


「構わないよ。」


そう言って彼…【七罪天魔王 シン】は背中に括り付けられた数えるのも馬鹿らしい数の武具群の中から一本の斧を引き抜いた。


「僕にはね、【煌焔皇(ブレイズ)】と浅からぬ因縁があるんだ。」


その斧はまるで生きているとでも言うように内側から生命力が溢れ出しており、柄は焦げ茶色、刃はとても色鮮やかな緑色をしたどう見ても最上の逸品であるとわかる。


「シン殿その斧は?」


「こいつの名前は【侵食樹海森林斧 クリフォト】。かつて僕と僕の相棒が討伐した亜害神(七つ文字)【侵食樹海亜害神 クリフォト】を討伐した際に手に入れたものだ。君達には『国喰む森』と言った方が覚えがあるかな?」


「なっ!?」


『国喰む森』

およそ三百年前に起きた国を三つ飲み込んだ森(・・・・・・・・・・)に付けられた異名だ。その森はある日突然発生し瞬く間にいくつもの国を飲み込み続け世界を侵食し続けた大災害。無限に続くかと思われたその大侵食はある日唐突に終わりを告げ、ゆっくりとその森は枯れ落ちたと言われている。


「その魔物…まさか亜害神だとは知らなかったがそれがどうしたのだ?」


「僕の相棒はそいつとの戦いの中で命を落とした。…広がり続ける森全てが奴であり幾ら切っても燃やしても再生し続ける奴の猛攻に耐えきれなかった僕を庇ってあいつは死んでしまった。」


シンはそう言いながら斧に対する怒りのオーラを放ちながらこう告げた。



「奴は、クリフォトは、【煌焔皇(ブレイズ)】の残した灰から産まれた魔物だった。」

魔物は五文字(魔獣)までは特に違いはありませんが世界の維持を担う者と拒否した者で途中から呼ばれ方が分岐します。

維持する奴:六文字(神獣)七文字(亜神)八文字()

拒否した奴:六文字(邪獣)七文字(亜害神)八文字(害神)


それと新作投稿始めたので暇であれば読んでみてください。下の方にリンクがあります。

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新作です

【DRAGON SLAYERS】

不定期のんびり更新

【終焉世界英雄譚】

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