ステータス(友人)
「では次に進もうか。」
王様が、そう言うと部屋の中に大きな水晶玉が運ばれてきた。
その水晶玉は薄く青みがかっていて、内側から光の粒子が溢れていた。
「綺麗」
女子の方から思わずといった感じで声が聞こえた。
「これは開花の水晶と呼ばれる物だ。
この水晶に触れることでこの世界の者だろうと異世界の者だろうと全員の才能を開花させることが出来る。
また、異世界の勇者諸君は才能だけではなくそれぞれの夢を形にすることが出来る。
すでに何名かステータスの存在に気づいているようなのだが、改めて説明しよう。全員声に出さなくても良いので、ステータスと唱えてくれ。」
「「「ステータス」」」
ピコン!
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【名前】ソウタ=マツヤマ
【種族】人族
【年齢】16
【職業】
【レベル】0
【魔力】 100/100
【物攻】 100
【物防】 100
【魔攻】 100
【魔防】 100
【俊敏】 100
【運】 30
【称号】
《異世界人》
【加護】
【スキル】
《特殊》
『才能の種Lv-』『夢の種Lv-』
【技能】
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これといって変化はないな。
「今お前達が見ているのが、ステータスだ。ちなみに今のお前達のステータスは全員一律で、この世界の成人男性の平均値ぐらいになっているが、才能開花によってお前達のステータスは変化する。」
それを聞いて俺は思った。
もしかするとこれは俺の昔からの夢が叶うのではないか?と。
俺の夢、それは「もし異世界に召喚されたら生産職になっていろいろ作るか無双したい!」と言う物だ。
こらそこ!厨二病とか言わない!
…話を戻そう。
この二つのスキルが名前通りの意味なら高校に入るまで剣道をやっていたのと、俺の夢を合わせれば無双の方は叶うのではないか?
そんな事を考えていると王様が、話始めた。
「そろそろ確認はすんだな。
では、これより開花の儀を執り行う。
全員一列に並ぶように。」
俺達が一列に並ぶと、開花の儀が始まった。
どうやら水晶玉に触れるとその人の才能が開花して、各種能力が水晶玉に表示されるようだ。
ここからは遠すぎてよく見えないが、徐々に列が短くなることで水晶玉の文字が読めるようになってきた。
おっ!クロの番だ。
ピコン
クロが水晶玉に触れるとクロのステータスが表示されて、横にいる文官らしき人が紙に記入していた。
さてさてクロのステータスはどんなかな?
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【名前】 タカシ=クロヌマ
【種族】 人族
【年齢】 16
【職業】 暗殺者
【レベル】 1
【魔力】 850/850
【物攻】 1000
【物防】 400
【魔攻】 650
【魔防】 400
【俊敏】 1500
【運】 30
【称号】
異世界の暗殺者
【加護】
【スキル】
《職業スキル》
暗殺術Lv.1 隠密Lv.1 気配遮断Lv.1
《特殊スキル》
異世界言語理解Lv.- 上位世界人Lv.-
《武術系》
短剣術Lv.1 鎌術Lv.1 杖術Lv.1 格闘術Lv.2
《魔法系》
闇魔法Lv.1
《技能系 》
《情報系》
鑑定Lv.1 隠蔽Lv.1 看破Lv.1
《耐性系》
闇耐性Lv.1
《生活系》
料理Lv.2 生活魔法Lv.1
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おお、スゲー!
一気にステータスが変化した。
あれ?なんで一部スキルレベルが上がってるんだろう?
と言うかあいつ闇魔法使える暗殺者とかスゲーヤバそう。しかも鎌術とか死神かよ。
なんと言うか日頃の行い+名は体を表すで、出来たようなステータスだな。
そんな本人に聞かれたらぶん殴られそうなことを考えていたらついに俺の番がきた。
さて、俺のステータスはどうなるかな?
クロのステータスを一部変更しました。