ダンジョン!
はい、やって参りました王城内ダンジョン『勇者の遺産』をこれから早速攻略に挑戦していきたいと思います。
えっ?あの後どうしたのかだって?…特に何にもないし準備とか説明とかチーム決めとかがグダったんで全カットですね。
因みチームメンバーはこんな感じ
前衛
黒(暗殺者) ミヤ(雷鎚使い) 山本(女侍)
中衛
俺(創造刀士) 谷内(獣魔術師)
後衛
松屋(重奏魔術師)
この六人編成で挑む。
回復魔法は松屋とミヤが使えるから特に回復専門職が居ないが問題ない。そもそも数が少ないしな。
「支給された荷物は持ったな、早速突入だー!」
「「「「「おー!」」」」」
そうして俺たちは魔法陣の中に飛び込んだ。
◆◇勇者の遺産・1階◇◆
俺たちは城のつくりとよく似た広間のど真ん中に立っていた。
《異界人の侵入を確認。試練を開始します。当ダンジョンは基本的に魔導生命体や、魔法人形が出現します。
…それでは皆様が世界を救う勇者とならんことをお祈りしております。》
謎のアナウンスが唐突に入ってきたと思ったらこれまた唐突に切れてしまった。
「そんじゃアナウンスにもあった通り勇者を目指して頑張るぞ〜。」
「この緩さが日本人らしね。」
「たしかに。」
ダンジョンを進んで行くと一体の石の塊…うん、あれゴーレムだな。ゴーレムと遭遇した。
「初戦闘だし全力でいくぞー」
「おー」
『Goooooooo!』
「先手必勝『一刀両断』」
「雷効きづらそうだし『ダブルスタンプ』」
「同じ理由で[一閃]」
「[影断ち]」
「狼可愛いよねー《狼の爪》」
「火よ、球となりて焼き尽くせ《火球》」
初撃で胴体が真っ二つになって続く二撃でどちらも凹んで斬られて斬られて引き裂かれ、最後に燃やされる。
後に残ったのはバラバラの燃えかすのみ。うん。
「オーバーキルだな。」
「オーバーキルだろ。」
「オーバーキルだね。」
おれ、ミヤ、松屋の意見の一致、残りの三人も頷いている。
「次からは一対一でやるか。」
「賛成」×5
その後各自一対一でやってみたが素のステータスが高いせいかゴーレムだけじゃ2体以上一緒に出てきても相手にならなかった。
◆◇2階◇◆
偶々見つけた階段を上ってみるといきなり襲われた。
カタカタカタカタ
オートマタだな。
オートマタはゴーレムと違って動きが素早い上に武器も持ってるな。
「[一閃]!」
だが動きが単調で慣れてくれば各自単独撃破が出来るようになった。だがここからが問題だ。
◆◇3階◇◆
オートマタがチームを組んだ状態で出没するようになったのだ。
「ミヤ、山本、俺で前の剣と槍持ち三体を引きつけるからその間にクロは影魔法で相手の後衛の魔法使いを倒せ!それと谷内は遊撃を、松屋は2、3重に詠唱重ねたファイヤーボールを準備して出来たら合図してくれ!」
「「「「「了解」」」」」
なんで俺リーダやってんの?
「はぁっ![ボルトスタンプ]」
「[炎纏][一閃]」
「《ボルトショック》」
こいつら当然の様にこちらの攻撃躱して更に反撃迄してくるから反動とかスキのデカイ技はミヤみたいに防御系ステータスも高く無けりゃ無理なんだよな。
因みにこいつらの弱点は胸の中にある核を壊せば即死する。逆に核さえ無事なら腕や足が吹き飛んでも平気で襲ってくる。ただ首を壊されると目が見えなくなる様で適当な方向に攻撃するしこけたりもするから数が多ければ首を狙うのも手だな。
「『致命暗殺撃』」
スパーン!
クロが敵の後ろで魔法の準備をしていたオートマトンの首を刎ねた。あのスキル首が無くても生きられる生物でも問答無用で首を刎ねると即死するみたいなんだよな。ああ怖い怖い。
◆◇4階◇◆
今度は1つのグループと戦っていると他のグループがやってきて後ろから奇襲されたり乱戦状態になる様になった。
「敵増援、剣2槍1盾1杖2!」
更にこの階から盾持ちまで出やがった。
「詠唱完了!みんな飛んで!」
松屋の合図で全員近くの敵を弾いてジャンプする。ステータスが上がっているお陰か軽く跳んでも2〜3mは飛び上がる。
「16倍《風撃衝》」
ドン!ガラガラガッシャーン!
松屋を中心に横方向に吹き荒れた強風が戦闘中のオートマタを10数体纏めて吹き飛ばした。オートマタは材質が同じだからかお互いぶつかった所や武器持ちの近くにいたやつなんかはもう既にボロボロに壊れている。
こんな感じの戦闘を繰り返して漸く俺たちは5階への階段を見つけた。