術法定理
すいません!短いです。
邪神のぶっ壊れ具合が判明した所で俺たちは毎日の訓練に戻った。
「はっはー捕まえてみなー!」
「雷纏って雷速で走る奴をどうやって捕まえろと…」
「んじゃ俺雷は使わないぜ!」
「お前はお前で風で超加速するだろうが。」
「隙あり![ダブルスタンプ]」
「危な!」
「[一閃]!」
「あー《影沼》!」
ドプン!
「えっちょっクロこれ出られないんだけど⁉︎」
「うわ槌重いから沈むの早!」
「つーかまーえた。」
「「あっ!」」
◆◇翌日◇◆
勉強週間最終日
最終日は魔法について詳しく学ぶらしい。
「まずこの世界には『魔法』と『魔術』の二種類が存在します。
これら二つの違いは制限の差です。
まず『魔術』と言うのはスキルレベルごとに使える魔術が決まっています。例えば『火魔術Lv.1』なら『ファイアーボール』しか使うことが出来ません。
対して魔法は『火魔法Lv.1』でも『ファイアーボール』の他に『火魔術Lv.2』の『ファイヤーウォール』やそれ以上の『魔法』を知識とイメージ力があれば行使出来ます。
つまり『魔術』とは段階毎に使える『魔術』が制限される代わりに知識が乏しくとも扱え、『魔法』とは想像力さえ有れば制限などほぼ無く使うことが出来ます。ですがその分その事象に関わる知識が求められます。
このような『魔術』と『魔法』の法則を『術法定理』と言います。
知識さえ有れば大体魔術<魔法の図式が成り立ちます。
『鑑定』などで相手のステータスを見たときには相手の魔法系スキルが『魔術』なのか『魔法』なのかしっかり見極めましょう。」
魔法はあるのに魔術は無いのかと疑問に思っていたがそういうことだったのか。
「続いて魔法の属性について詳しく見ていきましょう。この図を見てください。」
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▽基礎魔法
▼上位魔法
┗派生魔法
▽火魔法
┣火炎魔法
▼炎魔法
┣爆炎魔法━爆発魔法
┣焔魔法━焔獄魔法
┗灼熱魔法
▽水魔法
┣霧魔法━雨魔法
▼氷魔法
┣氷結魔法
┣雪魔法━吹雪魔法
┗氷獄魔法
▽土魔法
┣泥法━粘魔法
┣植物魔法
▼鋼魔法
┣鋼鉄魔法
┣精製魔法━精錬魔法
┣刃魔法━武器魔法
┗硬化魔法
▽風魔法
┣疾風魔法
▼嵐魔法
┣荒天魔法
┣雷魔法━雷撃魔法
┣回魔法━気流魔法
┗圧力魔法━気圧魔法
▽光魔法
┣閃光魔法━明星魔法
▼聖魔法
┣聖光魔法
┣浄水魔法━浄化魔法
┗陽魔法
▽闇魔法
┣影魔法━真影魔法━深淵魔法
▼邪魔法
┣堕邪魔法
┣毒魔法━猛毒魔法━蠱毒魔法
┣罪科魔法━咎魔法━大罪魔法
┗隠魔法
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「ここに示されているのはあくまで一例です。さらに複合魔法も省かれています。仮に同じ様にスキルレベルを上げても同じスキルに進化するとは限りません。ある魔法の特定の派生を得ようとしても別の物になったり思いもよらない進化をしたりします。魔法系スキルは進化時に進化をキャンセル出来ても進化先を選べませんから。
また、二つ以上の魔法のスキルレベルがカンストしていると魔法進化時に複合魔法になることがあります。この複合魔法がある魔法単体の進化先と同名の同じ魔法になったりと未だに魔法は未知に満ちています。」
(未知だけに?)
この時クラスメイトの結構な数がそう思った。
「ともかく皆さんも魔法スキルが進化する機会があればそのまま進化するか複合にするかなど、よく考えて行いましょう。
…さて、これで勉強週間は終了です。お疲れ様でした。明日は私とクロード様と騎士団長による模擬戦を行います。学べることは多いと思うのでよく見てくださいね。
それでは今日の授業を終わります。」
最後の最後で特大の爆弾を置いて行かれたが、取り敢えず落ち着こう。
「まずテザール先生って強いの?」
「前に『宮廷魔術師団団長』って言ってた様な?」
「少なくとも騎士団長位の強さはあるだろ。」
「その騎士団長の強さもわからんだろうが。」
「まあともかく明日になったらわかることだな。」
「んじゃ解散するか。じゃあなー」
「「おー。」」