戦闘考察おまけ付き
雷の直撃とほぼ同等の威力の一撃を貰って何故かピンピンしている師匠がそこにはいた。
「いやおかしいだろ。」
クロが思わずといった感じで突っ込む。
すると師匠が
「攻撃はしないといったけど防御もしないとは言ってないだろ。今のは物防と魔防のステータスを大体20万づつくらいまで上げて防がせて貰った。」
師匠曰くステータスは普段の生活で面倒がない様に下げる分には自由に制御できるらしい。但し戦闘中にやるのは難しいらしい。
「それよりクロ!なんだお前なんで『死属性』なんて最高に物騒なやつ使えるんだよ!耐性ないから俺でも死ぬぞ!」
「てっきり師匠結構強いからそういう耐性って持ってるもんだと思ってた。」
「アホか!『死属性』なんて遺失属性の耐性持ってるやつなんて千年以上生きる化け物どもくらいだわ!」
「遺失属性ってなんですか?」
ミヤが3人共通の疑問を質問した。
「ん?習ってないのか?まあ知ってるやつも少ねぇしな。
遺失属性ってのは『原初七属性』とも言う物で、それぞれ
火の原初属性:『日属性』
水の原初属性:『海属性』
土の原初属性:『地属性』
風の原初属性:『天属性』
光の原初属性:『命属性』
闇の原初属性:『死属性』
無の原初属性:『零属性』
の七つの属性を表すものだ。
本来属性とはこの七つしかなく、これ等から劣化や派生を繰り返して産まれたのが所謂『基本七属性』って奴だな。
…っとお勉強はこの辺でさっきの戦闘の考察をするぞ。」
「「「はい。」」」
「んじゃまず戦闘中に使った技と魔法とスキルについてだな。
最初はソウタからだ。
まず先制の[抜刀][光刃][一閃]の連続コンボはいいな。恐らく初めてやった訳ではないだろ?騎士団長から話しを聞いた限りだと訓練でもそこまでコンボは重ねてないみたいだから個人的に出来るようにしたんだろうな。」
正解である。実は召喚された勇者クラスメイトの多く…特に男子が部屋で(厨二病を拗らせたりしながら)個人的に特訓をしていたのだ。
この三人も例に漏れずその中のメンバーだ。
「だがミヤがふっとばされた後は微妙だな。防御力が低いミヤに気を取られなかったのは正解だが、この中で一番攻撃力の高いミヤが攻撃して吹っ飛んでんだからもうちょっと警戒しろ。
後最後の味方に合わせて風魔法を使ったりアシストは素晴らしいが、補助する相手の発動している技や魔法の属性をしっかり確認しろよ。下手すると妙な反応を起こして大変なことになるからな。」
ごもっともな指摘をいただいてしまった。
「次にミヤだが…」
こんな感じでまず戦闘スタイルに対するアドバイスを貰った。
「それじゃあ次は訓練について説明していくぞー」