数多のチートと派生スキル
第9話に書いた上位4属性を『爆・氷・鋼・雷』ではなく『爆・氷・鋼・嵐』に変更しました。
これに伴い第9話に主人公の持つ『雷属性』は風属性の特殊な派生属性という内容の文を追加しました。
『最低級魔法』と『低級魔法』を『最下級魔法』と『下級魔法』に変更しました。
「んでだ。お前らの事情は大体わかった。
とりあえずお前らが教わってないこの世界における重要なことを教えてやろう。」
クロの死んだ爺ちゃんが転生していて異世界召喚された世界で再開を果たすという何というご都合主義としか言いようの無いことがあったりしたが、とりあえずその話はそこまでということでこれからの俺たちはクロード先生(「知識を学ぶなら先生、鍛えて貰うなら師匠と呼べ」と言われたのでそうすることにした。)
「まずお前らがラノベをそれなりに読んでいるのを前提として話すなら重要なことがいくつかある。
…そうだなまずは俺みたいな冒険者ランクS以上の頭おかしいとしか言いようのない奴らについてだな。
大前提としてこの世界、チート能力としか言いようのない奴らで溢れている。
有名なところではこういうのがある。
『強欲』『暴食』と言った七つの大罪をモチーフとした【大罪チート】
『勇気』『節制』と言った七つの美徳をモチーフとした【美徳チート】
努力した分だけ強くなれる【努力チート】
生まれた時からあらゆる才能を持つ【才能チート】
神様からの加護などによりあらゆる才能や行動に補正がかかる【加護チート】
【才能チート】や【加護チート】とよく混同されるのが転生を繰り返すことによって才能の限界を引き上げたり前世の能力を引き継ぐ【転生チート】
某眠たげな一言であらゆる物を殺せる学生程では無いが条件さえ満たせばあらゆる生物を殺せる【即死チート】
珍しいやつではそもそも別の世界を渡り歩いて来て強さを得ている【渡界チート】
複数のスキルの組み合わせで圧倒的な能力を得た【複合チート】etc...
このようにこの世界は数多のチート能力に溢れている。
こんな色々とヤバイ人材の宝庫と化している世界に才能・努力・加護・複合の4つのチートを纏めたような力を持つ『勇者召喚』をやってる時点でこの世界が相当追い詰められていることはわかってくれるだろう。」
「「「………」」」
この時の俺たちの心は恐らく一つであっただろう。即ち
(((想像以上にこの世界ヤベェ)))
だ。
「まあ今言ったやつら全員に会うことはまずないと思うから本題に移るとするか。」
今の話かなり重要だと思うけど本題ではないんだ。
「俺が教えたいのは『派生スキル』についてだ。」
「「「『派生スキル』?」」」
「多分テザールの奴も後で大丈夫だと思ったから後回しにしたんだろうが、超重要だから耳の穴かっぽじってよく聞けよ?
この世界にあるスキルってのは殆どスキルレベルが限界まで上がると進化するんだよ。
んで、この進化したスキルのことを『派生スキル』って呼ぶんだよ。
例えば『剣術』ってスキルは最大レベルが10でレベルが最大まで達するとスキル所有者に応じた『派生スキル』が出てきてその中の一つを選ぶとそのスキルに進化するんだよ。
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▼剣術
→下級剣術
→長剣術
→短剣術
→細剣術
→大剣術
→双剣術
→刀術
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みたいな感じにな。
偶に強力な特殊スキルなんかをなんらかの拍子に手に入れると強制的にスキルレベルが上がって進化させられたなんて話をあるが、滅多にあるもんでもないからこれはまあいい。
因みにあらゆる武術系スキルは大元のスキルでもない限り派生スキルは◯級△術といった感じになってスキルレベルがマックスになると一つ上の級のスキルに自動的に進化するぞ。…まあ何事にも例外はあるがな。
おし、知識面で先に教えて ておきたいことはこんなもんだ。
んじゃ実技やるから訓練場行くぞー。」
こうして俺たちはクロード先生から色々とヤバイことと重要なことを教わりつつ次は実技をやることになった。