勉強週間・2日目:魔物の種類
「それでは今日は昨日勉強した魔物についてより詳しく学んでいきましょう。」
そう言ってテザール先生は黒板…では無くどうやってるのか空中に文字や絵を浮かび上がらせ始めた。
「魔物は大きく2つに分けられ、其々『ダンジョン型』と『自然型』に分けられます。
彼らの違いはその名の通りでダンジョンで生まれたか自然の中で生まれたかの違いです。
ダンジョンとはこの世界に多く存在する魔物が生まれる建造物の事を指します。
自然の中で発生した魔物は殺しても死骸が残りますが、ダンジョンで死んだ魔物は魔物の核となる魔石を残して消えてしまいます。
魔石は加工すれば多くの魔道具の材料になる為大きな物ほど高値で取引され、強い魔物ほど大きな魔石を持っています。
と、このように魔物の種類を分けましたが、『ダンジョン型』と『自然型』の魔物は同じ名前であれば亜種を除いて同じ物です。
今日はこの魔物の種類について学びましょう。」
「魔物の種類は大まかに分けるとこうなります。」
【不定形型】【亜人型】【動物型】【虫型】【人造型】【不死型】【竜型】【龍型】
「基本的にこの8つに分けられます。
まぁ何事にも例外はありますが、基本的にこれだけです。
それぞれの説明は以下の通りです。」
【不定形型】…主にスライムなど定まった形の無い魔物を示す。物理攻撃に強い場合が多い。
【亜人型】…ゴブリンやオークなど二足歩行する魔物を示す。群で行動する事が多く、知能の高い個体がいるとちょっとした軍隊並みの強さを持つ。
【動物型】…フォレストウルフやダッシュボアなどの野生動物がそのまま魔物化したようなものを示す。基本的な行動は野生動物と同じで群でいる事は少ない。ただし肉を食べると瘴気で死ぬ。
【虫型】…上記と同じくフォレストビーやキラーマンティスなど虫がそのまま魔物化したようなもの。気持ち悪い。見つけたら全力で殺せ!…あっ蜂蜜は採取で!
【人造型】…ゴーレムや自動人形など古代の人々が作ったものが瘴気で汚染されて魔物化したもの。余り壊さないで捕まえると専門家に高く売れる。
【不死型】…いわゆるアンデット。ゾンビやスケルトンなど核となる魔石を壊さなければ死なないタイプが多い癖に無駄に魔石がでかくて価値の高い嫌がらせのような魔物。
【竜型】…いわゆる蜥蜴に翼をつけたような竜。知能は低く、種によっては凶暴性も高い。英雄譚などでよく殺される。
【龍型】…いわゆる滅茶苦茶長い蛇。竜と違って知能が高く、話せばわかる珍しいタイプの魔物。完全に竜の上位種で下手に喧嘩を売れば国が滅ぶレベル。最低でもSSランクの強さ。
所々気になる記述があるが、俺の思った事は『龍だけには絶対に喧嘩を売らない。』という事だった。
「このように魔物には多くの種類がいますが、世の中には魔物が進化して生まれた『魔獣』というどの個体でも最低で成体の龍とタイマン張れるくらいの強さを持つ化け物達もいるので絶対に気をつけましょう。」
いや単体で龍とタイマン張れる化け物相手にどうしろっていうんだよ!
…と、思いながら2日目の授業は終わった。




