ステータス!
しばらく短めの話が続きます。
目がさめると、見たことのない部屋の中にいた。
俺が周りを見渡すと、他のクラスメイト達は訳が分からずといった感じでキョロキョロとしていた。
部屋の中には俺達以外にもローブをまとって、見るからに高級そうな杖を持った人達が俺達を取り囲むように並んでいて、俺達が落ち着くのを待っているのか何もしてこずにじっとしていた。
足元を見ると先程見た魔法陣が書いてあった。
そこで俺は悟った。
まじで異世界に召喚されたのだと。
俺は心の中で叫んだ。
(オッッッシャァァァ!!!)
ついに夢にまで見た異世界に召喚されたのだ。
異世界物の小説は実話だったのだ。
隣を見ると、クロも同じ様な感じで少し笑顔になっている。
俺達は顔を見合わせると同時に「「せーの」」と言ってから叫んだ。
「「ステータス!」」
ピコン
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【名前】 ソウタ=マツヤマ
【種族】 人族
【年齢】 16
【職業】 異世界人
【レベル】 0
【魔力】 100/100
【物攻】 100
【物防】 100
【魔攻】 100
【魔防】 100
【俊敏】 100
【運】 30
【称号】
異世界の勇者
【加護】
【スキル】
《職業スキル》
才能の種Lv.- 夢の種Lv.-
《武術系》
《魔法系》
《技能系 》
《情報系》
《耐性系》
《生活系》
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うおぉぉぉ!キタコレ!
まじであったよステータス!
しかも称号に「異世界の勇者」なんてついてるよ!
いや待て落ち着け、だいたいこう言う場合クラスメイト全員に同じ称号が付いているのが相場だ。
と言うわけで横でニヤニヤしているクロに聞いて見た。
「なあ、お前も称号に「異世界の勇者」って付いてるか?」
「ああ、付いてる。と言うことはお前もだろ?」
「ああ、と言うことはクラスメイト全員に付いていると考えていいな。普通勇者は一人か全員だし」
「となると気になるのはこのスキルの才能の種と夢の種だな」
触れて見ても何も起きないし、念じても何も出来ないから、おそらく何かしらの発動条件があるのだろう。
その後もクロと話していると、周りの奴等も落ち着きを取り戻したようだ。
みんながざわつく中で部屋の中央の大きな扉が開いて見るからに身分が高そうな二人の男女が護衛のような剣を持った、がたいのいい男性を伴って入ってきた。
ぶっちゃけ見るからに王子と王女と騎士団長だ。
そして王女っぽい人が前にでてきて一言いった。
「ようこそ勇者様方、異世界「イルス」へ」
王女っぽい人の言葉で場のざわめきは、更に加速した。