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魔導師様の護衛(世話係?)  作者: 仰上 彩輝
【魔導師との生活開始】
12/19

転移魔法

あけましておめでとうございます

今年もよろしくお願いいたします

 転移魔法とは、物質、もしくは人物を違う場所に移す魔法である。

 流れ的には、転移するモノを指定、そのあとに転移する場所の座標を指定、そして、発動。

 一見簡単そうに見えるが、この魔法は空間を捻じ曲げているので、かなり難しい。

 空間という概念的なものを扱わなければならない上、座標特定などがなんとも想像を超える難しさなのだそうだ。

 普通の魔法師なら、この術を扱うのに四~八年かかるものらしい。早くても三年だそうだ。

 その上、習得した魔法師ですら軽々と使えるものではなく、緻密な魔法陣を書き、膨大な魔力を消費し、人間1人を送り出すのが精一杯で、その激しい消費魔力の為に、一度使えば丸一日以上の休息が必要なのだとか。

 人でないモノ……たとえば、手紙なら、物質な上に軽いので比較的簡単でやりやすいらしい。それでも、やはり難易度が高いことには変わりない。

 そう言う話を、俺は魔法師の友人に聞いたことがあるのだが。


 リディは、ボウガン虫の死骸のゴミ捨てなどという雑事に使っていた。

 しかも、無詠唱でもちろん魔法陣は使っていない。

 その上、「これは転移魔法を簡略化したもの」だと言っていたのだ。

 口ぶりからして、自らが簡略化したのだろう。早くても習得に三年かかる魔法を、この娘が。

 おそらく、本物の天才とはコイツのことをいうのだろうと、俺は思う。

 なんでもないことのように、とんでもないことをする。

 リディと過ごしていると、専門ではないが友人に聞かされた魔法の常識とか、今まで培ってきたものをガラガラと崩されるけど気がする。


 現に、俺はたった今その力を自分の身体で体験している。

 前に、あのクソジジイ……もとい、団長が「転移されるときの気持ちの悪さはあんま味わいたくねぇもんだな。自分の身体の中が掻き回されてるみてぇだ」と言っていた。

 いつか自分も経験するのだと思ってはいたが、こんなに、いきなり転移されるとは思っていなかった。

 しかし、リディが呪文を唱え、俺とリディの身体が光に包まれても、団長が言っていた気持ちの悪さは一切なかった。

 眩しいとは思ったが、それ以外は普通にしているのと変わらない気がする。

 もしかすると、魔法の腕がその気持ち悪さに関係しているのかもしれない。

 リディは、魔法のことに関してはおそらく、人智を軽々と超えていっている。それはもう軽々と。







 まぁ、長々と説明のようなことをしたが、とどのつまりは俺がこの非常識な事態から現実逃避をしているに過ぎない。高等魔法のはずの転移で王に突撃するというこの非常識極まりない事態から。


 そんなことを考えているあいだに、俺たちを包んでいた光が徐々におさまっている。

 この時間、長かったのか短かったのか……リディのことだからおそらく最速なのだろうが。


 というか、ここはどこなのか?

 転移前の会話の内容から察するに、朱の宮だとは思うが、そもそも朱の宮とは王族と使用人のみが立ち入ることを許された王族のプライベートな場所であり、俺のようなただの護衛が来ることなど許されない。

 そのあたりはまったく考慮していないであろうリディに、改めて頭が痛くなってきた。

 この一週間で、変なところで非常識であると痛感した筈なのだが。こういうことには慣れたと思っていたのが間違いだったのだろうか。


「おい、リディ、ここは」


 未だに俺の腕を掴んでいるリディに声をかけようとすると、リディが俺の背後をキッと見つめている。

 その視線の先にいたのは──




「アセルス様!!」

「あぁ、リディ。よく来たね。なぜそんなに顔を顰めているのかはわからないが、座りなさい。お茶を用意させよう」




 ──直系王族に代々受け継がれている美しい銀髪を靡かせ微笑む、ガレ王国12代目国王、アセルス・ガレその人であった。

年末年始忙しすぎて小説を書くことがままならず……こんなに投稿期間開けてしまい申し訳ありません

不定期更新とは明記してありますがここまで遅れてしまうとは思ってませんでした


新年一発目が完全な説明回のようになってしまい、自分でもどうかと思っております

話したセリフ3つだけですよ!?

本当に申し訳ないですorz


前書きにも書かせて頂きましたが、今年もよろしくお願いいたします!!

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