7話 レベルアップ!
メラメラ・・・ジュ~
えっ?何してるのかって?兎を焼いてるだけだよ?
平べったい石に火魔法を使って熱する、後はそこに倒した兎を押し付けるだけ。
結構ひどい事してるけど、食べてしまうと内蔵やら何やら出てどのみちグロ画像になるからもう気にしない事にした。
兎はもう6羽倒している。それを全部食べてるんだけどやっとお腹がいっぱいになってきたよ。
遅くなってきたしどこか休める所を探さなきゃね。あっ!6羽目が焼けたね。じゃあいっただきまーす。
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ごちそうさまでした。
それじゃあ、寝床を探そうか。
洞窟とかの方が風とかを防げるんじゃないかな?まぁ無ければそこら辺の木の幹にでも寝るからいいか。
「キュキュ!」
んっ?なんか聞こえる?
聞こえた方を見ると一羽の兎がいた。
身体がさっき食べた兎の2倍はあり、額には一本の角がある。
これは明らかにさっきの兎じゃないな、サポートさん教えてください。
<獣族 アルミラージF+ LV2
名前 なし
HP 45/45
MP 15/15
攻撃力 40
防御力 40
魔法攻撃力 12
魔法防御力 12
素早さ 35
スキル 石頭LV2 突進LV1
称号 なし
以上です。>
えっと、ちょっと強くない?たしかに魔法系統は私の方が上だけどさ、あっちはどう見ても物理特化でしょ。
めっちゃこっち見てるんだけど。
まぁいいや、とりあえずアイツがこっち来る前に火の玉でも飛ばしてみるか。
・・・?
あれ?なんか火が出ないんだけど?なんで??
<MPが0にまりました。>
マジで!?たしかにかなり使ってるけど今ですか!
「キュー!!」
泣き声につられて兎を見ると兎はもう目の前にいて
・・・グホォ!!痛い痛い!
何これ!滅茶苦茶に痛い。
ただの頭突きなのだが、考えてほしい500mlのペットボトル位の硬い角が横っ腹に突き刺さっているんだ。痛くないわけないでしょ。
<苦痛耐性LV1を習得しました。>
なんか習得した。それと同時に少しだけ痛みが引いた気がした。
ちょっと、今私ってどんな状態なの?
<HP19/30 MP0/60>
おっと、不味いんじゃないの!?今ので結構もっていかれてるんだけど!
「キュキュ!」
兎が私から距離をとる、また助走をつけて突っ込んで来ようとしてるみたい。
よし、来ると分かっているなら避けられる。
「キュー!!」
思った通りに兎が突っ込んで来た。
当たる少し前に、身体を横にずらして回避する。
よし、避けれる。
さてと、攻撃は避けれたんだけどこっちの攻撃手段が無いんだよね。
あぁ忘れてたよ、私って今狐だから爪とか牙があるじゃん。
時々自分が狐って忘れるんだよね。
じゃあ反撃開始だ!
私は兎と向かい合う、兎の方はまた助走をつけて突っ込んで来ようとしてるみたいだ。
「キュー!」
案の定、兎はさっきと同じ様に突っ込んで来る。
私もさっきと同じ様に兎を引きつけてから横に回避成功!
兎は急ブレーキをかけて止まった。
よっしゃ、ここだぁーー!!
全力で兎を爪で押さえ付けてから兎の首筋に喰らいつく!
「キュー!キュー!」
うわっ!兎が暴れだした!
そりゃそうか、兎も死にたくないだろうし必死にもなるよね。
だけど私だってせっかく転生したんだから、今度こそは長生きしたいんだよ!
暴れる兎を押さえながら噛み続ける。
そして、少しずつ兎の動きが鈍くなっていき。
最後には、完全に動かなくなった。
<獣族 野狐LV1がLV2に上がりました。>
<各パラメータが上がりました。>
<スキル 固い爪LV1 固い牙LV1を習得しました。>
おぉ!初めてレベル上がった。
なんかスキルも取れたから早速ステータス確認しよ。
<獣族 野狐F- LV2
名前 なし
HP 35/35 +5
MP 0/70 +10
攻撃力 30 +5
防御力 20 +5
魔法攻撃力 40 +10
魔法防御力 35 +10
素早さ 40 +10
ユニークスキル [サポート]
スキル 火魔法LV1 固い爪LV1 固い牙LV1
耐性 恐怖耐性LV1 苦痛耐性LV1
称号 【転生者】
以上です。>
おぉ~、増えてる増えてる。
私って本当に魔法タイプだね。
そう言えば、お腹痛くないと思ったらお腹にあった傷が治ってる。
すごいな、レベルアップすると全回復するのか。魔物って不思議。
後は、スキルと耐性だね。
<固い爪:自身の爪が固くなる。>
<固い牙:自身の牙が固くなる。>
<苦痛耐性:ある程度の痛みを我慢できるようになる。>
そのまんまの意味だったけど、苦痛耐性は助かったよ。痛いの嫌いだしね。
何だかんだあったけどこの調子でレベルを上げてこう。
倒した兎は明日の朝ご飯だね。
後は寝床を・・・あっ!あそこの木の根元にある穴でいいんじゃない?・・・うん、いい感じ。
じゃあ魔物生活一日目終~了~。