そこにある長距離恋愛の赤い糸(完)
はじめまして!やつこDXです。
初めての作品なのでめちゃくちゃな物を作ってしまいました!
とても短いお話なのでチラチラ〜っと覗いちゃって下さい。
台本を書いてる人なんでちょっと読みにくいかも…
まあ、TEKITO〜に読んで下さい(笑
僕は君に真っ白な手紙を送る。白というのは結構な悪者で人の心を見透かしてしまうのだ。つまり僕は今君が何を思って何をしているのか知りたいのだ。その紙を林檎色のポストに入れると僕の家にはこう帰ってくるんだ。
「もし、あなたが居なくても手紙は書き続けるし、生き続けるわ。勿論、夢の中でも息をし続ける。」
それと真っ黒な紙も。
黒っていうのは白とは全くの反対で優柔不断だ。ただ、それのせいで周りに迷惑ばかりかけている。まあ僕にとってはあまり関係のない話なのだけど。
黒を丸めてゴミ箱にポイとすると、僕は手紙の裏側に書いてあった続きを読む。
「ねえ、知ってる?赤い林檎をかじって2年放っておくと毒林檎になって元に戻るのよ。」
僕は林檎をかじって冷蔵庫の中に入れた。
君はこう言いたいんだろう。
「マタ、アイタイヨ」
それは僕が仮想した君のセリフであり僕の作っていない君はそのような事1ミリグラムも思っちゃいないだろう。でも、君が作った僕はそのセリフを言っているはず。何故なら僕は君の作った僕の真似をしていたから。では、手紙の返事を書くとしよう。
1人の血管を地球に巻くと2周半あるという。だがこれは仮定であって実際にやった人物は実在しない。
この血管が運命の赤い糸となって君の元へ届く。でも2周というのは実際無駄な距離であって、君と僕の本当の距離は地球の半分程でしかないのだ。では、今まで地球に巻いていた血管を僕の体に戻してみよう。
そしたらどうだろう。僕の体は赤い糸で張り巡らされている。そう。僕は赤い糸で出来ている。君の元へ向かう為の赤い糸なのだ。
兎にも角にも、僕は今君の後ろにいる。それは偶然でも必然でも無くて、√3を整数に割った程の確率であり、約1.4%で君に会えたとしてもかなりの低確率だが、必ず君に会える事も言えなくはない。つまり僕はその低確率を引き当てたという事だ。
「これで会った回数は何回だい?」
僕が君に問いかけると君はこう言ったんだ。
「あなたと√の関係がわからないわ」
何時もの調子で口元を緩めたら君はもうどこかへ行ってしまった。
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「君は阿呆の事をどう思う?」
「めちゃくちゃな質問ね。」
君は鼻で笑いながら左足に転がっている林檎をコツンと蹴った。
「阿呆は阿呆でも阿呆ではない阿呆と正真正銘の阿呆がいるわ。例えば、π(円周率)を小数点60桁まで数えた後、響きが似てるからと言ってπ=φ(ファイ)にして、そのまま地球の断面積を求めようとしてしまう人。」
「僕が12月24日に書いた手紙」
「正真正銘の阿呆ね」
勿論そんなもの求められなかった。当然πをφにしてしまったら無くなってしまうし、円周率のない地球の断面積なんて言語道断だ。ただ、地球が立方体でなければの話だが…
「ではこうしよう。地球が球ではない確率。」
「その解を利用して地球の断面積を求めようとしているの?」
勿論。そんなこと言うまでもない。
「正真正銘の阿呆ね」
「その言葉今までに地球の円周程聞いたよ。」
君が僕の事を阿呆呼ばわりするのは構わないが、君が君の創造する僕を阿呆呼ばわりするのはゆるさない。それと同時に僕が僕の創造する君を阿呆呼ばわりする事はまずないだろう。そもそも君は阿呆かどうかもわからないし。
「私はあなたと同じ阿呆よ」
「僕と君は違うよ」
「確かに地球が立方体だったらπは必要ないわね」
僕と君は全く違う僕なんて君に比べたら論理的外々だ。ただ自分の思った事を言ってるだけ。
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夢での君の会話はここで吹っ切れた。目尻には溢れんばかりの涙。僕は涙をゆっくり丁寧に裾で拭った。
僕が今拭った涙にもし夢の中の君がいたら僕は君を殺してしまった事になるかもしれない。
君から黒の紙が送られてから約2年。もしかしたら2年たってないかもしれないし3年たってしまったかもしれない。時間は気まぐれだから。僕が楽しいと感じているときは早く行ってしまうし、つまらない事をやっていると出来るだけ留まろうとする。だから正確には分からない。
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君から手紙が届いた。
「私は今、πを使わずに地球の断面積を求めたわ。でもそれは結局φだった。地球が駄目だったなら私の体の体積は何なのかしら?
私もあなたも地球上の阿呆は結局φなのよ。」
僕はこの手紙を10分間熟読してようやく理解し、
冷蔵庫にあった毒林檎をかじった…
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最後までご覧頂き誠にありがとうございます。
僕はまだまだなんでできればアドバイス下さい!!




