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PTA解体シン書〜出会って5日で…〜  作者: 原田智子


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Page27 魚眼レンズ/迷路


福田さんとこんな話をしていた


原田〚田原さんにLINEした時さ

「私は鋼の女だと思ってるので」って言ってたよ。メンタル強いんだって〛


原田〚私も鋼って言われた〛


福田〘それはさとちんのことわかってないだけ〙


原田〚メンタルお豆腐で泣いた〛


福田〘自分で自分の事メンタル強いっていう奴って俺からしたら、ただの強情な奴でしかない〙


福田さん基準ではそれはメンタル強いではなく頑なとか頑固ってことになるのだそうだ。

私にもその感覚は分からないでもない。

でも私はただ不思議だった。


メンタル強いとはどういう感じなんだろうと。


興味と知りたいという好奇心のほうが明らかに勝っていた。



そんな事があってわたしはメンタル強い副会長というのがとても気になりその夜色々な想像が膨らんだ


朝起きた時にはもうじゃあけっこう強めの表現しても大丈夫ですよね?というノリになっていたし


老眼なら朝じゃないとスマホも見づらいですしという謎の配慮を持って“鋼の女”に勝負を挑んでいた。


朝から私は副会長のところへめちゃくちゃ鬱陶しいLINEを送った。


あえて鬱陶しいことを意識して書いた。


本気の鬱陶しい文章書いたわたしを相手がどう受け取ったかとか考えたら我に返った私はとてもいたたまれなくなるのだ


〜私には、言葉を言葉通りに受け取りすぎて、加減を見失う癖がある〜



わたしがまず田原会長に聞いたのは

田原さん自身はどう考えてあるのか?ということだった。


田原さんの答えとしては学校の方針に従い削減の方向で進めたいということと


十年後には自分はもう卒業しているのでPTAの形を整えて渡したいということだった。


逆に聞かれた原田さんは役員減らしたくないんですか。と


原田〚そういうことじゃない〛


反射でそう答えていた。


ええー?!違うのー?

そのままを教えてや


と言われてますます混乱した。

まったく話が噛み合わない。


我が校には我が校のモットーがあるはずなんですがそれについてはどう思いますか?と質問すると



「まずいまずい、忘れてた」


と呟きのような返事が返ってきた。


何か自分のなかでガチャンとひっくり返るような音がした。


熱くなっているのになぜだかでもぐっと温度が下がるような気もする。

矛盾する感覚を文字を打つことでまた紛らわせていた。


田原さんはしばらく相手をしてくれたが一時休戦を言い渡された。

当然かも知れない。

子供のお迎えもあるしまた田原副会長

は考えを紙に書かないとまとめれないらしいのだ。



私は今ずっとブースト状態にあるらしい。今更でもある。

田原さんにも一人で未読13件でした!とか言われたし少し熱くなりすぎている。


それは知っている。


過去にも経験したし眠れないくらい別に問題ない。

激しい動悸はするしぼんやりもする、けど精神は死んでない。

私は制御できているつもりだった。




納得できない。



起爆剤は十分すぎるほどに揃っている。


爆発はもう近かった。



とにかく誰かの話を聞きたくて

木から木へ跳び移るみたいに、LINEを渡り歩いていた。




・今日はクリスマスなんだから…


 (今日クリスマスなんだ…)


…ザザ…


・1月5日まではLINEを控えましょう…ザザ…


・それを守れないのであれば…ザザ…退出お願いしたい…(迷惑だという副音声が、勝手に混ざる)


・私は学校の意向に従う


・私もまったく同じ意見です


(えっ…)


・何が何だか分からない…   


・人の陰口を言って回るようなことをしていると話を聞いて貰えなくなります…グラッ…



「落ち着いて」



ノイズで思い出せない


それでもひどく気分が悪くなりながら思い出してみると

たぶんこんな事を皆さん言っていたのだと思う。




一つわたしが心に引っかかったのは


PTAが円滑に回る為には

色々な考えの人が必要で

私が色々考えてやってくれているのは分かるが

私はその十人十色の役割を否定していることになるのではないでしょうか…そういう意味に、聞こえた。





まったくそんな話をしてないのですが?


分からない


話が通じない



どんどん皆が何を言ってて

どういう意味なのかわからない。

どう伝えたらいいのか

分からなくなってしまっていた。




わたしは今まで積み上げたてきたものをどう思っているのか

人の心をどう感じているのかその思いの方がずっと大事だったのだ。

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