表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/52

第五話 突如の戦闘

 「協力します!」


 心臓がバクバクする。


 言った……言い切ってしまった。協力すると……。


 「ありがとう……それじゃあよろしくね。六真正士君」


 彼女……穂野江さんは、はにかむでいるがどこか安堵している表情をしていた。


 「とりあえず、これを渡すわね」


 「これは……」


 あの黒いスーツだったがスパイの映画でよく見るラバースーツであった。


 そして次に時計だが、市販でも売っているデザインをしている。


 「それに着替えてくれないかしら。あそこの木に隠れて私が周囲を見張ってるから」


 「え?あの木でですか?」


 グイグイと背中を押され、1人分隠せそうな木に身体を隠された。


 「これは……凄いですね」


 スーツの手触りは、ツルツルしていて簡単に破けそうにしているが頑丈に作られている。


 「あ、後言い忘れてたけど全部脱いでから着てね」


 「ぜ、全部ですか!?」


 僕は、恥ずかしながらも心の中で押し殺し、着替える。 


 するとスーツに着替えるとなんだか違和感が堪えない。


 クッキリとハッキリと肉体にピッタリとフィットして写し出されていているのが分かる。


 しかも大事なあそこもクッキリと……。


 木影からでて彼女に今の格好を見せる。


 「えぇ、似合っているわ」


 なんだか恥ずかしさを紛らわそうと『ははっ』と笑って誤魔化した。


 「それじゃあその時計【サイタイス】を手首に巻き付けて」


 「サイタイスって言うんですかこれ?」


 「そうよ。通信や情報のやり取りなんかも出来る今の現代では最新の機種よ」


 自慢げに語っているがチカチカと光っていた。


 『名前、六真正士……生体情報を確認……成功』


 『仮認証を決定しました。これよりシュミレーションバトルに移ります。戦闘体制をとってください」


 「ちょちょ待って!?勝手に認証されて、しかも戦闘聞いてないよ!!」


 穂野江は、数歩下がる。


 「それじゃあ六真君、頑張ってね。大丈夫貴方ならできるわ」


 「ちょっと穂野江さん!?」


 彼女に近づこうとするが謎の壁に阻まれる。


 「なんだ!?これクソっ!」


 ドンドンと力任せに叩いたが壊れなかった。


 どうやら一定のフィールドに囲まれ出られなくなってしまった。


 つまりは、天井もだ。


 四角い箱に閉じ込められた人形の気持ちになる気分だった。


 そこから地面にバチバチと電流が流れる。


 「なにか……来る!?」


 僕は、壁がある所まで限界に下がりつつけ、警戒する。


 『バトルシミュレーション開始します』


 サイタイスがそう宣言する。


 するとドゴーンと轟音が響き渡るとそこに現れたのは……ネバネバとした液体上の生物だった。


 「あ、あれって……もしかしてスライム?」


 誰でも知っている有名なモンスターであり、マスコットキャラクターにも抜擢されているあのスライムだ。


 「あれと、戦う、のか?」


 サイタイスからディスプレイが表示され、スライムの情報がでてくる。


 『スライム・アメーバでもあるが形は様々。物理は、効かない。魔法で攻めるのが効果的。酸を吐ける。邪気か悪魔が現世に顕現した副産物でできたかも知れないとの説がある』


 などの説明がでてきた。


 でもこっちの常識だとスライムは、雑魚という認識ではあるが現実に……しかも眼の前に居る。


 ちょっとワクワクする気持ちが込み上げ、不用意に近づいて行く。


 するとスライムは、プルプルと身震いする。


 ガバァァァァと身体を広げ、包み込む。


 眼の前に来た餌を取り込もうとしていた。


 僕は死を悟る。


 (あっ死ぬ……)


 視界は、ゆっくりと時間が流れていっている錯覚がある。


 これが死ぬ人が経験する時間の流れ。


 僕は、今から死ぬんだと。


 確定する未来に僕は……目を閉じた。


 (死ぬ訳にはいかねぇよな……ここでよ!!)


 心の中に自分とは違う誰かの声が聴こえた気がする。


 わずか0.5秒の瞬間。


 右手は迷うことなく動く。


 まるで生物の弱点を見抜くように真っ直ぐ向かう。


 まるでそこが弱点であるかのように生物としての本能によるものかもしれない。


 スライムの薄く伸ばされた左の曲線になっている波状の部分に一突きで刺す。


 するとスライムは動かなくなり、ドロっと形を保てなくなったのかそのまま動かなくなった。


 わずかの瞬間に戦いは、静かに決着がついた……

どうも作者の蒼井です。

いやぁ~ボチボチと書いておりますがひとまず私は元気です。

最近は、寒く冬が近づいておりますのでしっかりと暖をとってくださいね!いやほんとマジで!!

それではまた逢いましょう〜

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ