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第三話 調査報告

 彼を家まで送り届けた穂野江は、スマホを取りだし電話をかける。


 「もしもし、はい、私です。先に調査のデータを送りますのでそっちに向かいます」


 「それでは一旦切ります」


 腕に巻きつけてある小さな電子機器に保存された学園の調査データを整理する。


 「ふぅ、大体こんな感じかしらね」


 電子機器の画面から『データを送りますか?YES/NO』が表示され、YESにタップする。


 あの六真君……あの邪気の量は一体どこで手に入れたの?


 あんな邪気を人間が溜め込んでいたら死んでしまうのになんであんなに平然としてたの。


 しかも本人は、『覚えてない』って言っているし、嘘もついていなかった。


 そしてなによりも私を知っている?


 会っていないし、初対面でもあるのに、何故か知っていた雰囲気があった。


 しかもあんな悲しい表情をしていた。


 いや、それよりもあの邪気の量は、神もしくは魔王にも匹敵するほどの量。


 私が戦っても多分無理ね。勝つ未来が視えない。


 思考を繰り返しながら歩いていくと政府が配置した事務所についた。


 とりあえずは、このことを葉柄時秋はがらときあきさんに伝えなきゃね。


 この事務所は、日本政府が作った特殊部隊に所属する隊員の拠地である。


 表向きは、一般の小企業として誤魔化しているが裏では、こうした特殊隊員の支援、報告をしている。


 事務所のドアに立ち、ノックをする。


 コン、ココン、コンと一定のリズムでノックをする。


 ガチャリとドアが自動的に開けられ、中に入っていく。


 中は薄暗く、誰も居ないが穂野江は、迷いなく階段を登っていく。


 三階に着き、そこからでて左にある扉に着き、返事をする。


 「失礼します。穂野江夏隊員です」


 自分の名前を言い、部屋に入るとそこには黒いスーツを着込み、眼鏡ををした男が設置られたデータが写しだされたディスプレイの左に立っていた。


 「やぁ穂野江君、学園の調査お疲れ様」


 男の名前は葉柄時秋はがらときあき、政府の官僚でもあり、特殊部隊作戦科に所属している。


 「いえ、ありがとうございます。ですが……」


 「まぁまぁ、とりあえずそこに座ってよ」


 手に促されパイプ椅子に座り込む。


 「すみません。まさか一般人がいて、守り切れずに怪我を負わせてしまいました」


 穂野江は、頭を下げようとするが葉柄はそれを止める。


 「こちらこそすみません。まさか一般人がそこにいると早めに伝えるべきでしたね」


 「ですがその青年は、邪気を持っていたんですよね?」


 「はい、恐ろしい程でした。あれは確実に化け物です。放置すれば人類にとって脅威になります」


 学園で起きたあの青年の皮を被った怪物を処分もしくは拘束する方が良いと進言しようとする。


 「そうですね。確かにこの数値は、異常過ぎる……上層部に掛け合い会議します」


 「とりあえずは、監視を怠らないでください。追って連絡をします」


 冷静でもあるが冷酷な判断を下し、彼女に伝える。


 「もし、人類にとって害を成すと判断した場合、すぐに排除してください」


 「わかりました。監視を続け、そのようにします」


 穂野江は、気持ちを切り替え、覚悟を決めるがある提案をしてみる。


 「もしでしたら、こちらに協力してもらうほうが良いのではないですか?戦力にもなりますし、万が一でも対応がしやすくなるかと……」


 心配そうに弱気な発言をするが葉柄は、今の現状を鑑みて答えを探す。


 「ふむ……それがベストですがあくまで本人の意思ですからまだなんとも言えませんが視野には入れときます」


 「はい!よろしくお願いします」


 頭を45度にさげ、お礼を述べる。


 「それでは穂野江隊員、とりあえず自宅に帰り、明日の彼が学園で通い、監視をしてください」


 「はっ!わかりました!!」


 敬礼を済まし、部屋からでた。


 窓の外からは、もう黒い景色から青色が滲み出していた。

どうも作者の蒼井空です!

いや〜【人魔転生】第三話まで書けてホッとしておりますが自分が書きたかった小説を投稿してちょっと恥ずかしですがこれからもボチボチ不定期ですが頑張ります!!

それではまた逢いましょう〜

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