第三十一話 訓練内容
「お疲れ様。六真君」
「穂野江さんーーハァハァ……終わりました」
「こんなにボロボロになってまでやる必要はなかったのよ」
「そう……ですか。真面目だな俺」
コクっと寝息をたて、そのまま六真は眠ってしまった。
「ゆっくりおやすみなさい」
そうして六真を担ぎ上げ、密かに隠していたテントに寝かせた。
ーー時間が進み一日目のその夜。
「ふむ……どうしようかしらね」
穂野江は、簡易テントでカンテラ型の電気スタンドでメモを書きながら自分が考えた内容とにらめっこしている。
「罠だけじゃ味気もないし。かといって私が相手をしても」
六真と穂野江の実力はでは、圧倒的に彼女のほうが実勢経験が多く、六真は少なすぎる。
もし仮にやったとしても彼の心を折り続けてしまい、訓練に身が入らなければ困る。
かといって彼が強くなるには、まず魔力を深く知ることを覚えてもらわなければ後々、困ってしまう。
今回のケースでは、魔力が無いDDO隊員は初めてである。
ほとんどの場合は、魔力を感知出来ても、それを行使できる者が選ばれるのが多い。
だがあの時見た、ドス黒く吐き気を催すあの邪気を持つ人物を野放しにはできない。
だから組織として排除をしようとするが、命令を阻止し、監視として任されたのである。
「手詰まりね……葉柄さんに相談しましょうかしら」
スマホを取り出し、しようとしたが。
「オイオイ、そいつはちょっと待ってくれや」
「ッ!?」
テントから顔を出したのは"元"ターゲットであるラバキが姿を現した。
「何の用かしら……」
警戒心を露わにし、腰に携えているレイピアに手をかける。
「そんなに警戒すんなよ。何もしねぇ」
「……」
どうやら本当に何もしないようだ。鬼というのは強者に出会ったら、容赦なく挑んでくるはずである。
レイピアから手を離し、ラバキの言い分を聞いてみる。
「明日の訓練だけどよ。オレも混ぜてくれよ」
「貴方が……ふむ面白そうね」
「だがオレはそっち側につくぜ」
どういうことかしら?こんなに協力的だなんて。あんなに面倒臭がっていたのにどういう風の吹き回しかしら。
「魔力もそうだがアイツはまだ体術が未完成だからよ。お前が魔法、オレが体術を担当する。そうすれば一石二鳥だろ」
一理ある。彼の身体……体術はタケミナカタ様の基礎は叩き込まれているけど完全には出来てない。
魔力を知り、体術の基礎から土台組み込め、魔力を感知出来るにできるけど……。
「彼の体力が持たないわ。残念だけどそれは……」
断ろうとするがラバキの表情から冷酷に告げられる。
「それじゃアイツ、すぐに死ぬぞ」
「それは……」
薄々は分かっている。もし彼が死ぬ気でやらなければこの先に待っている戦いで命を落とすだろう。
それをなんの躊躇もなく言われて反論できない。
「まぁ心配する気持ちは分かるがそれでも信じてみようぜ」
「そうね。信じてみましょう」
「じゃ本題に入るけどよまずは」
「いや私がここの役割をするから貴方は……」
と二人の危ない訓練が話し合うだけでわんさか溢れ出していく。
そうして二人は明日の訓練内容を練りに練った過酷が待っている。六真、死ぬな。
「ヘクシ!!」
どうも〜作者の蒼井です!
読者の皆様は、昨日の節分はどうでしたか?
皆さんの中にある【鬼】が出たことを切に願っております。
それではまたお逢いしましょ〜う(^O^)/




