表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
20/52

第十七話 聖天の善を持つ者

 月曜日の午前九時頃、久しぶりの休みをとっていた。


 六真はベットに寝転び、今までの事を振り返っていた。


 急に伝承やオカルトでしか伝えられないかった悪魔に襲かかられ、綺麗な美少女に助けられ、秘匿された政府の部隊に配属された。


 そして神さまから実際に会い、稽古をつけてもらった。


 今でも信じられない気持ちでいっぱいになり、夢を見てるんじゃないかと疑ってしまう。


 でも現実だ。


 そう考えに耽っていた。


 肝心の穂野江さんは、政府から連絡するためなのと、手頃な依頼を探すため、早朝から出ていった。


 そして昨日の勉学しれんだったが夜中の二時まで穂野江先生の授業をしていた。


 穂野江先生の教え方は丁寧で解りやすく、スッと頭に入っていくほど学習が捗った。


 そうして六日分の遅れを短時間で終わらせたのだった。


 そうこう考えていたが外に出て、気分転換しよう散歩に出かけることにした。


 身支度を整え、散歩に出かけた。


 清く澄みきった空、小鳥のさせずり。


 植物がザァ〜ザァ〜と風に吹ぶかれる音。


 そんな自然の風景を楽しんで聴いて数十分。


 近くの公園から誰かの泣く声がした。


 公園に行くとそこにはえんえんと泣く少年とオロオロとしていた女性がいた。


 女性は、白色をベースとするベールの服を着ていて、首には十字架のネックレスをしていた。


 「どうしたんですか?」


 女性に近づき、事情を聞こうとするが口をパクパクとして言葉を発していなかった。


 病気で声が出せないのかと心配したがサイタイスが反応する。


 「『会話プログラム』を起動します」


 プログラムが実行されたのか彼女の声が聴こえるようになった。


 「すみません。そこの優しき御方、この子を救ってはさっぱりませんか?」


 なんだか神々しく、心が清らかに洗われそうになる澄み切った声をしていた。


 もしやとサイタイスをチラッと見るとそこには【天使・エンジェル】と表示されていた。


 どうやら少年はこの女性が視えないらしい。


 そりゃあそうかも知れない。だってそれは異形の存在でもあるからだ。


 「えぇっとわかりました」


 とりあえず敵意はないし、このまま子供を一人にさせるわけにもいかない。


 「ねぇ僕、どうして泣いてるの?」


 「お母さんと、グス……はぐれちゃったんだ」


 今にもまた泣きそうになっているがたどたどしく自分の状況を説明する。


 どうやら迷子らしい。


 とりあえず近くの交番に向かい、もしかしたら親が探してるかもしれない。


 「それじゃあお兄ちゃんと警察の待ってるとこまでいこうか?」


 「うん……」


 少年と手を繋ぎ、離ればなれにならないようにする。


 「私もご一緒します」


 「うん。頼むよ」


 そうして天使と共に近くの交番まで向かった。


 近くの交番に行くと少年の親らしき人が警察と話していた。


 ちょうど良いタイミングで説明に入り、その子の親に少年を預けた。


 「本当にありがとうございます!この子が居なくなって慌てて……」


 「いえいえ、無事で良かったです」


 「はい、我々もお子さんに怪我がなくて良かったです」


 と少年の親に感謝され、交番を後にしたらボソッと少年が「お姉さん、一緒にいてくれてありがとう」っとお礼を言っていた。


 「ありがとうございます。優しき御方、我が主よ……」


 そう天に祈りを捧げていた。


 見ていると随分と様になっており(当たり前である)、間近にみたのは初めてである。


 「あぁ、また迷える子羊が沢山居られる……いかなくてわ」


 天使は、颯爽と次の迷える子羊を助けるために翼をはためかせる。


 「おっ!?オイ待てよぉぉ」


 なんだかほっとけなくなりそのままついていき人助けに奔走する羽目になった。


 「ありがとうございます。優しき御方、こんな事を手伝わさせてしまい申し訳ありません」


 「いや、いいよ。それより僕の名前は六真正士、君は?」


 「わたくしの名前は……お教えできません。ですが他の天使シスターからは親しく天ちゃんと呼ばれてました」


 「わかった。けど天ちゃん、ここからどうするの?」


 陽は沈みきり、いつの間にか夕方になっていた。


 「今まで野宿をしていましたから問題はないですが?」


 (こんな可愛い女性が野宿!?)と驚き、家で泊まるかと聞いてみる。


 「えぇっとなら家に泊まる?」


 「よろしいのですか?」


 「うん、良いよ。どうせ一人だったし、話相手が欲しいからさ」


 「よろしいのですか。それではお言葉に甘えさせて頂く前に……」


 僕の左手を取り、サイタイスに呟く。


 「私、エンジェルは貴方に付き従います」


 するとサイタイスがエンジェルを吸い込み、無数に0と1のコードが流れてくる。


 『エンジェルフレンド【エンジェル】を仲間にしました』


 「えぇ~……」


 事態の急展開についていけず呆然としたが六真は、エンジェルを仲間にした。


 そうして六真は、自分の家に帰っていった。

どうも〜作者の蒼井です!

読者の皆様はお元気ですか?

私は、バリバリに厚着をして冬を乗り越えようとしています^_^

体調に気をつけて、今年を乗り越えましょう!!

それではまたお逢いしましょ〜う(^O^)/

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ