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連れてこられたギルドのカウンターで受付を済ませ、ステータスカードを発行するための水晶柱がある部屋に案内された。
部屋の中にある水晶柱はなかなか大きく、太い六角柱が寄り集まり、手前にいい感じの高さの上面が平らになった柱が来る構造だった。
蒼系美少女になったアリシアは、5歳の時に経験済みなのでスタスタと水晶柱に近づき、ペタリと触れてさっさとステータスカードを再発行していた。
妾も、アリシアの記憶が馴染み、妾自身は初体験しかし、記憶上では2回目のステータスカードの発行を行った。
水晶柱に触れた瞬間、自身のステータスが頭に浮かぶが、なぜかカードが発行されない。
そして、水晶柱からホログラムのように空中に妾のステータスが浮かび上がり、名前の項目にエラー表示が付いていた。
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名前▼
______Error
種族▼
厄災級触手鎧
年齢▼
13歳
職業▼
公爵家令嬢
極光の魔王
光の巫女
魔法拳士
保持スキル▼
【虚無】【不老】【不死】【不滅】
【擬態】【極光】【鑑定】
【鎧精製】【拳闘術】【魔力操作】
【神聖魔法】【超速再生】
【這い寄る混沌】【機動鎧殻】
【虚構工場】【亜空間倉庫】
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「妾の名前がなくなっておる」
「いやいや、スキルと職業を見なさい、滅茶苦茶よ!」
「あらあら~、魔王なのに聖女なの~? 大変ね~」
「むぅ、妾にも意味が分からんスキルと、妾でもヤバいと分かるスキルがあるのじゃ」
妾が「ヤバいのじゃ、ヤバいのじゃ」と騒いでいる間、ママ様達が妾の名前をどうするか悩んでいた。
「わたくし、極光を名前に使うのが良いと思いますわ」
種族が氷晶龍に変わり、鱗系美少女になったアリシアが妾の名前の案を出した。
「あらあら、なかなか良い名前ですね。愛称はアウラかしら?」
「ふむ、ではその子の名前は[アヴローラ・リリエ・スノーサイド]で良いかな?」
「良いと思いますお母様」
「あらあら~、ママも良いと思うわ~」
妾の名前が決まると、水晶柱が光りステータスカードが手前の水晶柱の上に現れた。
「あとは、受付にカードを見せてタグを貰って帰るか」
「「分かったわ」のじゃ」
受付にステータスカードを預け、組合票を発行して貰う。
タグは、金属っぽい材質のドッグタグのような物で、名前とギルドでのランク、発行したギルドの名前が刻まれている。
そのタグを首に掛けて、ギルドをあとにしようとした時、異世界転生あるあるパート3が発動した。




