出会い<後編>
今回は前回の続きです!少々いつもより長くしてみました。ゆっくり楽しんでみてください
しばらく1人と1匹で歩いた。ラッキ曰く"運を分けて欲しい"と言うのはそれなりの理由があるそうだ。そして俺たちが出会った小道から約20分で家に着いた。家族に変な目で見られたくはないので、一様ラッキはカバンの中に入ってもらった。
「ただいま〜。」
「あ、おかえりお兄ちゃん。今日もなんかいい事あった?」
「あぁ!ムシャムシャ君の当たりが当たったぜ!!」
「そうなんだ。今日も絶好調って感じだね〜。」
この常に棒読みの少女は俺の妹で名前は、月石双葉だ。容姿端麗で学校でも中々人気があるらしい。自慢の妹だ。
「お袋と親父はいないのか?」
「あれ、言ってなかったっけ?今日から2週間は旅行で帰って来ないよ〜。」
「え"!まじかよ!そんなの聞いてないぞ…」
(まぁそっちの方が都合いいかな)
双葉は普段一階のリビングでスマホをつついているため、俺がラッキと話してるのは聞かれないだろうと思いすぐさま自室へ足を運んだ。
「よし、ラッキもう出てきていいぞ。」
「ぷはぁー!!この中凄い苦しかったラキ、もう入りたくないラキよ…」
周りの目を気にせずに話せる様になった所で早速、1番気になる質問を投げつけてみた。
「…それでラッキ、俺に運を貸して欲しい理由ってなんなんだ?」
「それはラキ…実は、今この星が滅ぶかも知れない危機が迫っているラキよ。」
いきなりスケールがデカすぎて頭の整理がつかないからもう1度確認する事にした。
「うん、まて俺にも分かる様に頼む。」
「いいラキか、この世の殆どの出来事は大きく分けて"起こって嬉しい出来事"と"起こって嫌な出来事"があってあれらが起きる為にはラッキーゲージ又はアンラッキーゲージを使わないといけないラキ。」
「それが地球の滅亡とどう関係しているんだ?」
「最後まで聞くラキ!それで、元々この星はラッキーゲージを持つ人が多い星だったラキ、だけど今この星に莫大なアンラッキーゲージを持つ人がどんどん発見されているラキ。」
「なるほど、そこで俺の登場ってわけだな?」
「そうラキ!!君の物凄いラッキーゲージがあれば、そのアンラッキーゲージの持ち主を倒せると思うラキ、だから手伝って欲しいラキ。」
「ふむ、理由はわかったがそのラッキーゲージ、とかアンラッキーゲージって言うのがまだよくわからないんがだが?」
「あぁ、そうだったラキ、ちょっとこのコンタクトを右目につけて欲しいラキ。」
そう言って渡されたコンタクトをつけてみると、視界の右上にRPG<ロールプレイングゲーム>みたいなゲージが現れた。
「おぉー!!スゲェー、ゲームみたいだ。でもなんでゲージが減っているんだ?」
よく見るとゲージが9800/10000と書かれているのがわかる。
「それはラキね、今見えてるゲージがラッキーゲージで、さっきムシャムシャ君の当たりを引いたからゲージが減ったラキ。」
「へぇー、これで大体わかったが運でどうやって戦うんだ?」
「運はゲージの容量が多い人ほど思っている事が起こるラキ、そうラキねー、君ちょっと今欲しいものを強くイメージして欲しいラキ。」
そうやって言われるがままに俺は、目を瞑って今1番欲しいP◯7を思い浮かべた。すると手の上に金属の感触とズッシリとした重みが肌に伝わった。目を開けて見ると、そこにはP◯7があった。
「なんだと!?凄いこれが欲しいって念じただけなのに……」
「今体験したとうり、君ほどの容量の持ち主なら自分が欲しいと思えば手に入るラキ、つまり、その能力を使って戦ってほしいラキ。」
「なるほど、でもP◯7を出すだけで2000もゲージが減ったぞ?この調子で戦えるのか?」
「そこは君の戦い方次第ラキ。」
そのモフモフめ!なんて無責任な事言いやがる!
「これで大体わかったラキ?」
「あぁー、大体な、詳しい事はやりながら覚えればいいさ。」
「…やりながら?って事は手伝ってくれるラキか!?」
「まぁな、地球の命運が俺にかかってるんだ、逃げるわけにはいかねぇよ。」
「ありがとうラキ!!助かるラキ!君には感謝するラキよ。」
「いいさ、まだ何にも始まってないからな、感謝するのは、俺が地球を救ってからにしてくれ、あと!俺は月石凛太朗だ!」
「そうラキね、これからよろしくラキ凛太朗!」
こうして俺とラッキの物語が幕開けしたんだ…
如何だったでしょうか?今回で凛太朗とラッキの出会い編が終わりました。次からは熱い戦いにしようと思ってます。
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