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幽霊旅館へようこそ  作者: hope
2/6

家無きゴースト


ギーン、ガッシャン。

ギーン、ガッシャン。

ガシャガシャがシャ。


何台もの重機が大きな音を立ててビルを壊していく。


「あーあ。また取り壊されちゃった。」


そう言いながら女の子は寂しそうに男の子の手を握った。


「どうするかなあ。また家無しに逆戻りだ。」


そっと女の子の手を振りほどき、男の子は腕組みをした。

不満そうに頬を膨らませた女の子はもう1人の大男を睨んだ。


「あんた次はもっと長く住める場所を探しなさいよ!役立たず!」


大男に向かってきつい口調で言う女の子。

大男は申し訳なさそうにうつむいた。


「ゴンジ、気にするな。お前のせいじゃない。俺らだって他に場所を見つけられなかったんだから。みんなの責任だよ。アマネも言い過ぎだぞ。元はと言えば、お前が人間にイタズラばっかするからいけないんだろ!」


男の子は大男の肩を優しく叩きながら女の子を睨みつけた。


「だって!あいつら私のことをお婆ちゃんの幽霊と勘違いしたのよ?あり得なくない!?こんなに可愛いのに。」


綺麗にカールした長い髪を指に絡めながら女の子は言った。


「とにかく!もうここにはいられない。取り壊されちゃったし、きっと近いうちに除霊されちまう。新しい場所を探さないとな…。」


そう言って男の子は空に浮かんだ。


「待ってツバサ!置いてかないで!」


続けて女の子も空へと上がっていった。


「いつまでうじうじしてるつもり!あんたも行くのよ!」


女の子に腕を引っ張られて大男も空へと上がっていった。


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