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燃えよパンダ神拳! 命炎尽きるその日まで!

【第一話 貴様は“パンダ”を知っているか?】



 惑星【フォリナー】に存在する六大陸の中で、最も巨大な【龍鱗大陸】に存在する霊峰【白霧黒山】。

 太古から変わらぬ豊かな自然が残されたそこに、一匹のパンダが幸せに暮らしていました。


 本来、野生のパンダはその愛らしいまるまるとした身体が泥などで汚れてやや黄ばんでしまうのですが、霊峰で暮らしているパンダは白と黒の二色で染まった毛皮に汚れらしい汚れがありません。

 何故なら近くに流れている霊泉に毎日三回は浸かり、清潔に保っているからです。

 普段は誰の目もないのに身だしなみに気をつける、霊峰のパンダは綺麗好きなパンダなのです。


「パンダー」


 そんなパンダは地べたに敷いた皇帝虎の毛皮の上にペタリと座り、独特な鳴き声を発しながら、手にした最近マイブームが来ている黄金竹をウマウマととても美味しそうに食べています。

 パンダが食べている黄金竹とは、その名称通りに煌びやかな黄金で構成された竹の事です。

 少々珍しい鉱物食性植物の一種である【金属喰竹】が地下に金鉱脈がある場所で成長したモノで、金鉱脈を探す時の目安になる事から有名ですね。


 黄金竹の形状は竹そのもので、時が経つにつれて成長するなど竹の性質を保ちながら、重量や質感など黄金由来の特徴があるため、普通の生物ならとても喰べる事などできないのです。

 ですが、パンダはムシャムシャと美味しそうに食べています。


 バリバリバリ、黄金竹はパンダの牙の圧に耐えれません。

 ムシャムシャムシャ、細かくなった黄金竹は綺麗に咀嚼されていきます。


「パンダー」


 パンダは瞬く間に十数メルトルも長い黄金竹をまるまる一本食べてしまいました。

 驚くべき食欲です。

 しかし一本では足りなかったのか、パンダはさらにもう一本に手を伸ばします。


 黄金竹は竹のしなやかさと黄金の重量などを兼ね揃えているので壊す事からして至難なのですが、パンダはそれをいとも容易くへし折り、また食べ始めました。

 美味しそうに喰べる姿はとても愛くるしく、また黄金竹で構成された黄金郷の中にポツリとある白と黒のパンダは幻想的にすら見えてしまいます。


 パンダファンならば三度の感謝の吐血をし、口元を赤く染めながら高性能カメラを構え、連写してしまうでしょう。

 そうでなくても、愛くるしい仕草に心を打ち抜かれて骨抜きにされてしまうに違いありません。

 パンダの仕草には強い【魅了効果】がある事は常識ですから、見る時は【魅了耐性】の魔導を発動するか、魔導具を装備し、増血剤を使用する事をお勧めします。


 さて、そんな愛くるしいパンダに対し、離れた場所から憎悪と敵意を向ける存在がいました。


「くそ、前見つけた時よりも黄金竹が滅茶苦茶食べられてやがるぞッ。グラン何ルドンで取引出来ると思ってやがるんだ!」


「今の取引相場だと、グラン五千ルドンだから……黄金竹一つあれば龍都で数ヶ月は豪遊できるな」


 それは世間一般では冒険者と呼ばれる、ギルドという大陸中に根を張り巡らせる大組織に所属し、適正な金額を貰って様々な依頼をこなす野蛮な者達でした。

 ヒトの領域でもないのに凶器をもって踏み込み、そこで暮らしている生物を殺害、または拉致していく事を仕事とする彼等二人は、とある依頼をこなす為に霊峰の奥深くに足を踏み入れ、そしてこの黄金竹の群生地をたまたま見つけたのでした。

 しかし既にパンダが居たため、彼等二人は一旦拠点へと帰還し、黄金竹という金塊を狙うのに邪魔なパンダを仕留める道具をもって再来したのでした。


「マジかよッ。くそ、早く始末しねーと、その分だけ取り分が減るぞッ」


「そんな事は先刻承知だぜ、ダッチ。しかし相手はあのパンダだ。討伐するには、コイツクラスの武器が必要だってのは分かってるだろう?」


 先程から焦りを見せるダッチという盗賊風の小汚い小男を嗜めるように、筋骨隆々の大男は背中に抱えていた長方形の大きなケースを地面に下ろします。


「分かってる、分かってるけどよ、バッカス、それで本当に倒せるのか? 高い金を払って、ダメでした、じゃすまねーぞ?」


 不安を隠そうともしないダッチに対し、大男――バッカスは溜息を漏らしながらケースを開け、その中に収納されていた細長い金属の塊を取り出します。

 金属の塊は大小様々なパーツがあり、バッカスはそれを順番に組み合わせる事で一つの武器にしました。


「大丈夫だ。何せコイツは最新式の魔導対物ライフル【アンタッチャブルⅤ】と、五発しか用意できなかったが知り合いの魔導技師に頼んで造ってもらった専用の最高級【封入式対物魔導弾】だぜ?」


 バッカスが組み上げた金属の塊は、なんと長大な大口径の魔導対物ライフルでした。

 魔導対物ライフルとは、巨大な銃身に【弾丸加速】や【弾丸強化】、【螺旋強化】や【攻撃力強化】といった様々な【強化系魔導】を付与する【魔導刻印】が施された対物ライフルの上位版の事であり、数々の魔導によって使用するのが通常弾でも普通の戦車程度なら装甲を容易に貫通する破壊力を秘めています。

 しかしその真価は今回バッカスが用意した【封入式対物魔導弾】を使用した時に発揮されるもので、破壊力は通常弾を使用した時と比較して、恐るべき事に数十倍以上にも引き上げられるでしょう。

 個人兵装の中では飛び抜けて高い攻撃力を持つ魔導対物ライフルは、当然の事ですが魔導銃という大きなジャンルの中でも飛び抜けて高額で、その専用魔導弾は封入している魔導の質に応じて価格が激変します。

 今回用意されたどちらも最新式の最高級品である為、この二つで少なくとも数千万ルドン、下手すれば数億ルドンも金を使用した事は想像に難くありません。

 それは霊峰の奥深くにまで来れるバッカスとダッチの二人の財力をもってしても、決して安い物ではありませんでした。

 恐らくパンダを倒せなければ、二人はしばらくの間、これまでのように暮らすことは難しいでしょう。


 それを理解しているから焦るダッチに対し、バッカスは自信満々に笑みを浮かべます。


「この組み合わせなら、例え龍の鱗や甲殻だってぶち抜ける。実際、俺が軍に所属している時に扱った事があるんだが、魔導式戦車の魔力障壁や魔導積層装甲だってあってないようなモンなのさ。例えパンダだろうと、コイツで死角から狙撃すれば、確実に仕留められる」


 バッカスの自信は、決して的外れではありません。

 確かにこの組み合わせならば、例えパンダといえども仕留める事はできるでしょう。


 バッカスの自信に引っ張られるように、ダッチの表情も緩み、パンダを仕留めた後に得られる富を計算して嫌らしい笑みを浮かべます。


「だ、だよな。へへ、へへ。なら、早くやっちまえよ」


 ダッチはそう言うと身を低くし、双眼鏡を構えました。

 どうやら狙撃手スナイパーであるバッカスを補助する観測手スポッターとなるようです。


「言われずとも、だ」


 バッカスは地面に寝転がって伏射姿勢となり、魔導対物ライフルを構えました。

 魔導対物ライフルに装着されたバイポッドによって銃身は安定し、取り付けられたスコープを覗けばそこにパンダが居ます。

 距離は約四キロン。黄金竹などが少々邪魔ですが、風も穏やかですし、【弾道操作】【必中】といった最高級品だけに数々の魔導が込められた魔導弾ならばそうそう外すことは無いでしょう。

 それが無くとも、元軍人であり魔導強化手術を施されたバッカスならばこの程度、やってやれないことはありませんでした。


「ふぅ――ッ」


 ムシャムシャと黄金竹を食べ続けるパンダ。

 バッカス達の存在に気がついた様子は無く、背中を向けたままです。

 皇帝虎の毛皮の上で丸まってコロコロ転がっている姿は愛らしく、それを邪魔しようとしているバッカス達の姿を【世界パンダ愛好会】会長である、パンダが好き過ぎて“パンダーアイ・シィテマッス・ペェロペロ”と自分自身で改名してしまう彼女がもし見ていたら発狂しながら【終焉系魔導】を発動させていたでしょうが、ここには居ません。


 遠くからパンダを狙うバッカスは呼吸を一端止めて、引き金を絞ります。

 すると撃鉄によって魔導弾の銃用雷管が衝撃を受けて発火し、発射薬に着火、凄まじい推進力を得た魔導弾は銃身内部で螺旋を描く事で飛距離や狙撃性能を高めると同時に複数の魔導の恩恵を受け、発射薬の量からは考えられないほど領域にまで加速しました。

 最終的に魔導弾の速度は音速の約十倍に達し、発砲された直後にはパンダに着弾しました。


 巨大な魔導弾はパンダが自然と生じさせている魔力障壁に接触して一瞬だけ停滞しましたが、直後に封入された【障壁貫通】が発動して障壁を中和して貫通し、残された魔導である【魔力爆発】と【物質分解】を同時に開放します。


 周囲の魔力が急激に膨張して生じた大爆発と、物質を分解してしまう恐るべき閃光によって、パンダが居た一帯に凄まじい破壊が顕現しました。

 狙撃の余波で破砕されてしまった黄金竹が幾つも宙を飛び、重力に引かれて地面を転がります。

 強引にひっくり返された地面から飛び散る土石は周囲を無造作に跳ね飛び、散弾染みた暴力を振りまきました。


 バッカスとダッチからは巻き起こる膨大な粉塵でパンダの姿を視認する事はできませんが、この破壊された光景を見てしまえば、流石のパンダといえども無事では済まない。

 そう確信していました。


「は、ははははははははははッ。すげぇ、凄ぇよッ! 間違いなく直撃だ、間違いなく殺したぞッ」


「ああ、手応えがあった。パンダと言えど、これなら間違いなく仕留めただろう。死体が残っていれば高値で売れるんだが……流石にこれじゃあ、残っていないかもな」


 バッカスとダッチは浮かれます。

 黄金竹とその下に眠る金鉱脈の発見と、生じる利益に利権。

 パンダを仕留めたという実績。

 高い実力からギルドでも高位に位置する二人は、これで危険な冒険者稼業から足を洗い、残りの人生は遊んで暮らせると思っていました。


 しかし、パンダの本当の恐ろしさを二人は知りません。


「パンダー」


「え?」


 土煙や爆粉など様々な要素が絡んで見通しの悪い粉塵はまだ残っています。

 しかし、そこに居る存在感を、四キロンも離れた場所から二人は感じてしまいました。

 冷や汗が噴出し、恐怖からか震える身体は、動きません。少しでも早く逃げ出したいと願う思考に、身体は応えてくれないのです。

 まるで龍の住処で息を潜めているような極限の緊張感で二人の精神が削り落とされていくなか、粉塵が吹き抜ける風に流されて消えたそこには、何と粉塵で汚れてはいますが無傷のパンダが居ました。


 パンダ健在、パンダ健在です。

 後ろ足で立ち上がり、前足を大きく持ち上げて威嚇しています。


 そう認識した瞬間、バッカスは考える前に身体を動かしました。

 そうしなければ死ぬ。本能が判断した結果です。

 流れるようにボルトアクション・リロードを行い、排出された薬莢が地面に落ちるよりも速く、流れるようにパンダの眉間に狙いをつけて引き金を絞りました。

 銃口から先ほどと同じく恐るべき速度で射出されパンダに到達した魔導弾はパンダの堅牢な魔力障壁を中和して貫通、そのままパンダ本体の頭部を撃ち抜く軌道だったのですが、何と二本足で立ち上がったままのパンダは音速の約十倍で迫った魔導弾を、恐るべき事に爪先一本で止めてしまったのでした。


 本来なら周囲に破壊をもたらした筈の【魔力爆発】の大爆発と【物質分解】する恐るべき閃光が発生しなかった事から、恐らくパンダは刹那にも満たぬ間に魔導弾の弾頭中心部を正確に押さえた爪先から魔力を流し込み、魔導モールス信号でSTOPを意味するリズムを刻んで、魔導弾に封入されていた魔導を解除して強制的に不発弾としたのでしょう。


 まさに神業です。

 世界広しといえど、同じ事を出来る存在はごく一部である事は間違いありません。


 ここで知らない方の為に補足ですが、国際魔導兵器協定には、兵器などに使用されている魔導や魔導具には必ず解除コードが設定されています。

 それはナイフからミサイルまで共通していて、先ほどパンダが行ったように、魔導モールス信号でSTOPを意味する特定の間隔で魔力の衝撃を与える事なのです。

 まあ、普通はそんな事できないので形骸化しているのですが、現在でもそれが守られていない兵器が規定以上に使用された場合、【超先史魔導文明】の遺産であり、常に天空を行き交う【惑星天御錬帯ダモクレスティア】から無差別に【終焉系魔導】として世界で最も有名と言われている【裁きの終滅剣】が降り注ぐので、この協定を各国は厳守しています。

 何せ下手すれば国家存亡の危機に繋がる大事ですからね、個人的に造る場合にも設置が義務付けられ、もし設置していないのが発見されれば即処刑されてしまうほどの重罪なのです。

 ともあれ、小難しい話は抜きにして、解除コードはありとあらゆるモノに仕組まれている、そう理解していただければ問題はありません。

 最も、弾丸などに解除コードを打ち込む暇など普通はないので、無駄な知識かもしれませんね。


 という事で弾丸に解除コードを入力するのは驚嘆すべき技量なのです。

 ですが、魔導を発動させなかったとしても、魔導弾が秘める運動エネルギーという破壊力が消えた訳ではありません。

 魔導などなくとも、魔導弾は戦車を貫通してしまう恐るべき凶器なのです。


 しかしパンダは魔導弾の破壊力の全てを一旦全身を使って受け止め、最終的に足から地面に流したのでしょう。

 パンダの足下にあった皇帝虎の毛皮はその強靭さから僅かに破損する程度で留まりましたが、その更に下にある地面は爆裂し、周囲の黄金竹は根元から巻き上げてしまいました。

 恐らく、先ほどは背中を向けて居たため力を流すのが若干遅れ、結果として不発弾化はできず、全身が粉塵に塗れてしまう事になったのでしょう。

 真正面から迎え撃つ事ができれば、今回のように無力化など、造作も無い事なのです。


「パンダー」


 面倒そうなパンダの鳴き声です。

 遠くても脳内に直接響く音声に、二度目の銃撃でようやく身体の支配を取り戻した二人は逃げようとしました。

 邪魔な魔導対物ライフルは置いていくしかありません。

 悠長に収納している暇などなく、命がけで逃走するしか選択肢が無いからです。

 ですが、それすらも遅すぎました。

 バッカス達はそもそもパンダを狙うべきではありませんでしたが、狙撃して直ぐさま逃げていればどうにかなっていた可能性はあったのです。

 しかし二度も狙撃してしまった為、流石に温厚なパンダもプンプンものです。

 愚かだった故に、バッカス達は逃げることができないのです。


「パンダー」


 パンダは右手にした魔導弾を握力で丸く潰し、小さな球体にしました。

 そしてそこから魔導メジャーリーグの投手と見間違うほど見事な投球フォームを行い、勢いよく投擲しました。

 球体は音速の約十倍で迫った魔導弾よりも更に速く宙を駆け抜け、逃走しようとしたバッカス達の中間を通り過ぎました。

 残念な事に直撃こそしていませんが、その直後に襲ってきた衝撃波によってモミクチャにされながら吹き飛ばされたバッカス達は、地面や岩に全身を激しく打ち付け、半死半生の状態になってしまいました。


「がぁ……何、が?」


「ふゅが……あ、あ」


 バッカスは激痛の中でも冷静さを保とうとしましたが、現状に理解が全く及びません。

 ダッチは吹き飛ばされて岩に叩きつけられた際、運悪く粉砕してしまった腰椎の激痛で気絶しては激痛で覚醒しまた気絶、を繰り返す状態です。

 どちらも瀕死の重体ですが、しかし生きています。二人は生きています。


「パンダッダー」


 ですがそれもこれまで。

 投擲で仕留めきれなかった事を知ったパンダは、まるで踊るような動作の後、パンダの肉球を見せつけるように左手を前に押し出しました。

 途端パンダの手が巨大化したような幻影が出現し、凄まじい速さで二人が居る場所に到達。轟音と供にそこにあった様々な物を粉砕してしまいます。


 これはパンダ神拳の基本技の一つ【空飛斑打拳ソラトブパンダケン】でした。

 パンダが凄まじい速さで繰り出す掌に膨大な魔力を込める事により、遠距離にいる敵を圧殺する恐るべき攻撃です。

 そして必ずパンダの掌型の痕跡が刻まれるので、パンダ愛好家の中では自分の墓標にしたい技ランキングトップ5に入る人気技の一つでもあります。


「パンダー」


 食事を邪魔されてプンプンだったパンダも、これでスッキリです。

 周囲は荒れてしまいましたが、霊峰の逞しい自然は数日もあれば荒れた場所を飲み込み、見分けがつかなくなるでしょう。

 偉大なる自然の恩恵は素晴らしい、と言うことですね。


「パンダ」


 そうこうして一仕事を終えたパンダは、地面に転がる黄金竹を手に取りました。

 狙撃の余波で根元から掘り返されてしまった黄金竹の内の一本であるそれは、若干付着している表面の汚れを払えばまだまだ普通に食べる事ができる状態でした。

 それを動いて小腹の空いたパンダは、またバリバリと食べ始めました。

 可愛らしい姿ですね。思わずだらしない笑みを浮かべてしまいます。


 個人的には俗世の薄汚れた欲望などとはかけ離れた自然豊かな場所で、これからもパンダには自由に生活して欲しいものです。




 さて、皆様方ももうお分かりかと思いますが、不埒な冒険者を軽やかに排除したこのパンダ、当然ながら普通のパンダではありません。

 普通のパンダならば、残念ながら狙撃に対処するのは難しかったでしょう。少なくとも、無傷では無かったはずです。


 しかし無傷で乗り越えてしまったこのパンダは、【空飛斑打拳】を使っていた事から分かるように、あのパンダ神拳を受け継ぐパンダだったのです。


 パンダのパンダによるパンダだけの拳法、パンダ神拳。

 それを継承するパンダだったからこそ狙撃されても無傷で対処し、下手人を排除する事が出来たのでした。

 

 そう、バッカス達の敗因は一つ。

 狙うパンダを間違った事です。


 パンダ神拳を使うパンダは狙うな、これは世界の常識です。

 それを見落とした為、バッカス達は命を落としたのです。


 ああ、何て無情な弱肉強食の世界でしょうか。

 ご覧下さい。敗残者達の僅かに残った肉片も、近寄ってきた他のモンスター達に美味しく食べられてしまいました。

 死ねば皆聖者とも言いますので、冥福を祈る事といたします。


 視聴者の方から様々なお怒りのメッセージが届いていますが、ここは是非、心を落ち着かせてもらいたいものですね。

 放送禁止用語ばかりで、どれも紹介する事ができそうにありませんので。




 さて、そろそろ時間になりましたので、今日はここまでにしておきましょう。

 次回は【第二話 パンダ、挑戦者現る】をお送りします。

 それでは、お元気で、さよなら、さよなら、さよなら。

 うー、パンダーッ!





【第五話 パンダの友人、来訪す】

 未掲載

【第十一話 パンダ、食材探しの旅に出る】

 未掲載

【第二十三話 迷宮事変、パンダ攻略奇譚】

 未掲載

【第三十七話 パンダは迷宮主と相対す】

 未掲載

【第四十四話 パンダ開眼 奥義“天地斑打之構テンチパンダノカマエ”】

 未掲載

【第四十九話 そこにパンダは居るか?】

 未掲載

【第五十六話 堕パン、パンダ悲哀し拳を握る】

 未掲載

【七十四話 パンダ神拳伝承者、命炎尽きる】

 未掲載

【七十六話 パンダ、ペットになるってよ】

 未掲載

【第八十話 パンダ宇宙を思ふ】

 未掲載

【第八十六話 宇宙怪獣襲来、しかしそこにパンダは居た】

 未掲載

【第九十話 パンダ覚醒 秘奥義“神羅武天之斑打シンラブテンノパンダ”】

 未掲載

【第九十四話 パンダ、星の海を航海す】

 未掲載

【第百話 パンダよ永遠に 遥か彼方へ旅立つ日まで】

 未掲載

 



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