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私、不倫を始めます。  作者: 月井
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入職した日。印象は思った通りの無愛想な人。

 見学した次の日、施設長から電話がかかってきた。


「入職の日なんだけどね、こっちの都合もあって2週間後の5月1日からどうかな?」

 2週間後かー、もう少し家でだらだら生活を送りたかったけど、せっかくのご縁だから。と思い


「ありがとうございます!5月1日からよろしくお願いします。」と答えた。


 その後、服装についてや色々と話をして電話を切った。


 2週間なんて家でだらだらと過ごしていたらあっという間に過ぎていった。


 入職当日朝、就業開始時間の8時30分より30分早く職場についた。

 すると、同じ事務員の女性と事務長らしき男性がすでに事務所にいたのでロッカーやら諸々教えてもらった。


 ロッカーに貴重品を置いて事務所で朝礼が始まるまで待っていると続々と事務所に職員が集まってきた。

 緊張強いの私は緊張がピークになり、手汗をかきながらも事務所に入ってくる職員たちに「おはようございます」と挨拶をした。

 職員の人たちは笑顔で挨拶を返してくれた。

「あっ、よかった。みんな良い人そうだ。」と安心した。

 8時25分くらいになると、見学の時に見かけた見た目怖そうな男性が事務所に入ってきた。

「おはようございます。」と挨拶すると

「あっ、おはようございます。」と消えそうな声で挨拶を返してくれた。


「うわぁぁ、この人・・・やっぱり近くで見ても怖そう・・・ていうかめちゃくちゃ厳しそう・・・やだな」と率直に思ってしまった。


 8時30分、朝礼が始まった。

 施設長が私を紹介してくれた。「今日から事務員として一緒に働く月井さんです。月井さん、一言お願いします。」


「はいっ、月井です!福祉関係で働くのは初めてなのでわからないことが多いですが、頑張りますのでよろしくお願いします。」

「お願いします。」とみんなが拍手をしながら声を揃えて言ってくれた。


「じゃぁ、とりあえず、ここにいる人たちだけでも自己紹介お願いします。」と施設長が言うと

 一人ずつ自己紹介をしてくれた。けど、人が多過ぎて全然覚えれず一人ずつの紹介ごとに「お願いします」と会釈して返事するのが精一杯だった。

 すると最後にあの怖い男性の番になった。


「あっ、ケアマネジャーをしています西山です。よろしくお願いします。」

「お願いします」と会釈をしながら「西山さんか・・・ていうかケアマネジャーってなに・・・」

 福祉関係のことは全くわからない私にはちんぷんかんだった。

 しかも自己紹介の時の西山さんは目線も合わせず、私の頭くらいを見ていた気がする。

 人見知りっていうか、本当、無愛想な人ってイメージが強く私の中でこびりついた。


 その日は事務の仕事を事務長や、同じ事務員の谷さんという女性から色々教わった。

 谷さんは私より5歳下だけど、入居者さんの請求関係を担当していて、バリバリ仕事できる人!プラス、めちゃくちゃ優しい・・・

 事務員は私と谷さんともう一人相談員の男性で50代くらいの香川さんという人がいる。その香川さんも感じがいい人で私に気を使ってくれるし、すぐに笑っているのでゲラのようだ。

 ここでは人間関係は心配しなくていいのかな、って安心していた。


 事務所では事務員と西山さんがやっているケアマネジャーが一緒に仕事をしている。

 ケアマネジャーも西山さん以外に2人いて、その2人も優しそうだった。


 事務所の電話が鳴った。谷さんが電話をとった。

「はい、富尾ハウス、事務の谷です。・・・はい、お世話になります。はい、少々お待ちください。」


 ほうほう、そうゆうふうに電話をとるのか。と思っていたら


「西山さーん!電話です。」

「あっ、うん。ありがとう。」と相変わらず声のトーンは低くてやっぱり無愛想だなぁ。と感じていた。


 すると西山さんは電話相手にすごく優しい声で話ていた。私はびっくりした。このギャップはなに・・・逆にこわい・・・。


 電話での話の感じを聞いているとどうやら、どこかのおじいちゃん?かおばあちゃん?と話しているようだった。

 あんなに無愛想な人でもここまで優しく話ができるのかぁ・・・

 電話が終わると他のケアマネジャーとその電話内容を話していたが、またいつもの無愛想な感じのトーンで話していた。

 どれが本物かわからない。変わってる人だなぁ。と思った。


 その日は引き継ぎやらでバタバタしてたし、常に緊張していたからか、あっという間に終業時間の17時になっていた。


「あっ!もう17時だ!月井さん帰っていいよ!疲れたでしょ〜、今日はゆっくり休んでね、また明日〜」と相談員の香川さんが言ってくれた。

「はい、今日はありがとうございました。お先に失礼します。」と事務所の全員に話しかけるように声を大きくして挨拶した。

 すると、事務所の奥の方から

「あっ、お疲れ様でした〜」と声が聞こえて誰だろ、と思ったら西山さんがパソコン打ちながら返事をしてくれた。

 トーンは低かったけど返事してくれただけでもなんだか嬉しかった。

 他の事務員や施設長も優しく返事をしてくれた。


 今日はすごく疲れたのでコンビニで夜ご飯を買って家に帰りご飯とお風呂を済ませた。


「初日だったからかもしれないけど、本当にみんないい人でよかったなぁ・・・。嫌な人、1人くらいはいるだろうけど前職よりは絶対にいい気がする!西山さんが謎だけどなぁ。」

 そう思いながらもソファーで寝落ちしてしまった。

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