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東京へ
【復讐は姉の怨念とともに——】
「もしもし、恭弥君? 雅だけど」
およそ一か月後、雅から電話がかかってきた。
「あ、どうも、ご無沙汰してます。どうしました?」
「隣の部屋だけど、どうやら空いたみたいだ」
「おお、それはよかった。なら、すぐに契約して引っ越します」
「でも、なんでこう都合よく空いたんだろ?」
「ほんと不思議ですね」
恭弥は素知らぬ風にさらりと流した。
電話越しにも相手の疑念は伝わってきたが、早々に話を切り上げると、恭弥はマコに電話をかけた。
「マコ、部屋が空いた。すぐ東京に行こう」
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