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破滅前夜
【闇堕ち少女、怨霊と化す——】
「あ、出てきた!」
奈央は思わず声を上げた。ようやく、原口華菜子がビルから出てきたからだ。
彼女が現れるまで、寒い中一時間も外で待っていた。それだけに喜びはひとしおだ。
素早くスマホを構えて一部始終を録画する。疲れ切った表情を浮かべた原口華菜子は、肩を落としたまま奈央に背を向けて歩いていく。
奈央はスマホをタップして録画を止める。あとは、決定的な場面をスクショするだけ。優等生の堕ちた姿は、学校中を騒然とさせるに違いない。これで一連の復讐は完結する。
原口華菜子の背中を見つめながら、奈央は笑みを浮かべてつぶやく。
「あなたの人生、わたしが終わらせてあげる」
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