止まらぬ悪意
【闇堕ち少女、怨霊と化す——】
「あの子、ずいぶんやつれたな」
奈央は遠目から原口華菜子の姿を見て笑みを浮かべる。
そこに、かつての優等生の姿はなかった。うつむきがちに歩く姿は自信なさげで、頬はこけて顔色は冴えない。さらに、まるで被害妄想に取り憑かれたように、周囲の視線を過剰に気にしている様子が痛々しい。
カズマから聞いた話では、原口華菜子はまだ風俗店を辞めていないらしい。どうやら、店長が退職を認めなかったという。それも当然だろう。彼女は見た目がいいから人気もあるはずで、そんな稼ぎ頭をああいった店が簡単に手放すとは思えない。
奈央はその状況を利用して、さらに彼女を追い詰めることにした。
仲間に頼んで原口華菜子をレイプさせ、さらに金まで手に入れたというのに、胸の奥で渦巻く悪意は収まる気配がない。心の奥底に潜む悪魔が、あの女をさらに不幸にさせろと囁いてくる。奈央はその心の声に素直に従った。
奈央は人目のつかない場所で電話をかけた。
「もしもし、片岡先輩? 奈央です。覚えてますか? あの、いきなりなんですけど、とっておきの情報があって——」
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