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朝ごはんは、何にしようかな。


 ーーぴぴぴぴぴ。かちっ。


 朝の起床は、目覚ましの音で。


 頭は半分覚醒中。ぼーっとしている。浅い眠りは、ノンレム睡眠、レム睡眠どっちだっけ。


 ごぞごそとベッドの中で寝返りを打って、しばらく眠気と争ったら、そのまま大きく体を持ち上げる。


「よしっ、目覚ましとほぼ同時に起きた!」


 ーーさあて。今日も、1日を始めましょう。

 

 シャーッとカーテンを開けて、陽の光を浴びる。


 朝5時半。早朝と言っても良いくらいの時間帯に、朝日が綺麗に昇っているのを見て、太陽の動き早くね? と思う。……ほんとは、地球が動いてるんだけど。


 そのまま洗面台で、顔を洗い、歯を磨く。

 朝は目が覚めきってないので冷たい水で、と言いたいところだけど、肌に良くないので少しぬるめの水でバシャバシャ。

 歯磨き粉は、歯槽膿漏予防の薬用歯磨き。しゃかしゃか、しっかりと3分測って磨きました。


 一旦、キッチンで白湯を飲む。

 そして、軽く掃除機をかけて、ゴミ回収。

 予約設定の通り、見事洗濯を終えてくれている洗濯機を撫でて、中から取り出す。

 

「はーれーるーや」

 

 歌いながら、洗濯物を干す。

 物干し竿をベランダにかけて、大きな物から干していく。小物は、あとから空いたスペースに干すだけ。

 せっせと動いて干し終えた。あとは、突然雨が降り出しませんようにと祈る。天気予報は当てになりません。でも、多分晴れ。


「いいーてんーきー」

 

 そして、野菜のお世話。


 ベランダの隅には、小さな家庭菜園。

 トマトに、青ネギに、ミントやローズマリーなどのハーブ。

 ジョウロで水を注ぐ。小さな草の芽を抜いて、大きくなり過ぎないように、ハサミで脇芽をカットする。

 手頃なトマトをザルに分けて、ミントも数枚取っておく。ミントの香りを感じて、うふふと上機嫌になった。

 


「きょうの、ごはんは、なににしよ!」


 パンもいいなー、ご飯もいいなー。


 呟きながら、ふわふわとキッチンに向かう。


 とりあえず、ラジオを流す。

 うるさ過ぎても静か過ぎても身体の動きが鈍くなるので、耳から情報を得ながら動けるラジオが朝の定番。

 周波数を合わせて、FM。ラジオパーソナリティの声が聞こえてくる。


「うむ」


 しばらく悩んで、今日は洋風で行こうと決めた。


 まず、ミキサーに牛乳とバナナ、ちょっとの氷を入れて、バナナジュースを作る。砂糖はいらない、バナナは甘いのだ。

 ミキサーをオンにすると、ガシャシャ、シュウウという豪快な音を立てる。しばらく、ミキサーにかけ続けると、バナナジュースが出来上がった。牛乳が少しどろりとしている見た目のジュースを、そのままコップに入れる。

 

 次に、オーブントースターに、ベーコンをのせた食パンを入れて焼く。ベーコンはスライスされているので、そのままのせるだけ。


 さらに、メインを作る。

 玉ねぎとにんじん、朝収穫したミニトマト、卵、塩胡椒を用意。


 玉ねぎ、にんじんと水を入れて、ミキサーにかける。みじん切りが面倒なので、時短行動。

 そのままザルに入れて、水切り。すりつぶされた玉ねぎとにんじんが出来上がる。水分はよく取っておく。


 ミニトマトは4分の1にカットした。トントン。縦に、横に、一直線して切ればおしまい。


 卵をボールに割り入れて、軽く塩胡椒。普通のみじん切りなら、ここで玉ねぎとにんじんを入れるのもあり。トマトも、よく火を通らせたいなら入れておく。そのかわり、ひっくり返すのは手間。

 かしゃかしゃと菜箸で軽くかき混ぜて、卵白と卵黄が均一に混ざるようにする。


 これで準備完了。

 

 フライパンに油を敷いて温める。箸で十分温まっているのを確認して、弱火にし、かき混ぜた卵を流し入れる。少し混ぜて、玉ねぎとにんじんをバッと中に放り込む。トマトは火が入り切らないくらいが好きなので、加減をみて入れた。もちろん、箸で軽く混ぜ込む。

 卵の表面に軽く火が通り、フライパンを振ると具材が少し動く程度になっているかを確認して、箸で調節しながら丸める。水分が多すぎると卵が崩れてしまうから、そこは調節。


「よいしょっと」


 お皿をフライパンにかぶせて、ひっくり返せばオムレツが出来上がる。チーズや牛乳を入れても美味しく作れるけれど、焼くのに腕が必要なので、朝の忙しい時間にはしない。


 レタスをちぎって、オムレツの横に添える。

 オムレツの上にケチャップで、花丸を描いた。よく出来ました!


 食パンも焼けた。ベーコンをのせたので、カリカリ。


 今日の朝ごはんは、バナナジュース、具沢山オムレツ、カリカリベーコンパンというところ。彩り豊富で、見た目からして良い感じ。


「美味しそー」


 ご飯が美味しくできると、気分も良くなる。


 これから頑張らなきゃいけないから、朝ごはんはしっかり食べるのだ。バナナジュースだけでも、結構お腹いっぱいになるけど、でも美味しいから食べられる!


 ご飯を食べて、ラジオで流れるニュースを聞きながら、雲一つない青空を見つめる。……眩し過ぎた。


 おおーい、飛行機やーい。


 朝早くから、ごくろうさま〜。忙しないニュースばっかりだから、ゆっくり動かないか? 空の青さを楽しんでさ、ゴーマイウェイで行こうぜ。


 話しかけても、飛行機はぐんぐん進んでいく。返事を求めてるわけでもないので、食パン齧りながら、あーあーなんて言って笑う。



 食べ終えたら、食器洗い。


 お湯で洗うと水荒れしやすいので、絶対にゴム手袋必須。

 「手が水荒れしないように、君はハンドクリームを塗るか?」と言われたら、確実に忘れて塗りませんとそう答える人なのだ、私は。ゴム手袋はスポンジ横にセットしてあるから、忘れない。つまり、ゴム手袋は神。


「あ、さぼちゃん!」


 キッチンのサボテンに花が咲いてるのに、気づいた。てっぺんに花帽。珍しいので、良い気分。


 そのまま、ちょっとだけ読書。図書館で借りた短編集の一話を、読み終えるくらいの時間。


「なに、これ! ロボットマシーンって」


 今日は爆笑した。あまりにもつまらなくて、逆に笑えた。

 ロボットがロボットに騙されて、別のロボットの機材の一部になったというお話だったけど、頭痛痛いみたいなフレーズが多用されすぎて、頭がロボットロボットした。ロボマシーン、ピカッ。

 

 テンション上がって、エンジン全開。


 洗面台に戻り、アイロンで髪を整えて。歯を磨いて、軽くメイク。下地とファンデ、眉毛と目をちょこちょこ描いて、なんとかします。ハイライトもシャドウも知らぬ。アイラインは入れるけど。

 マスク社会は、手抜き手抜き〜。誰もマスクを剥ぎ取れやしないのだ。


 諸々の準備は昨日の夜のうちに終わってるので、出る準備はおーけー。

 カバンに、財布に、スマホを確認。


 7時20分。

 もうそろそろ出発しなくちゃ。


 玄関に向かう。ヒールの低めのパンプスを履く。


「んじゃ、行きますかね」


 はー、ひー、ふー。深呼吸して。

 良いことたくさんあったから、今日は一日幸せな日だ。


 玄関の扉を開ける。








 楽しんでいただけましたでしょうか。

 次の話は、この部屋の隣人のお話になります。


 もし、ブックマークや☆をつけていただけますと、怠けた作者が起き出して真面目に更新を始めるかもしれません。よろしくお願いします。

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