始まりのIF
GWで暇なので始めてみました。
ちょくちょく修正します。
「クッソぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!!!」
またダメだった。また正解に辿りつくことができなかった。
叫んでも叫んでもただ自分の声が響くだけだった。
それが『間違いだった』ということの証明だった。
「クソっ…!どうしたら良いんだよ…!」
何度も繰り返し、何度も間違え、何度もやり直した。
だが、ダメだった。
今回はできるはずだった。やればできるはずだった。
だがどうすることもできなかった。
虚しさと悔しさよりも先に、怒りと恐怖が押し寄せてきた。
「―――」
「っ…!嫌だ!このまま終わりたくなんかない!まだだ!まだやり直せる…!お願いだから…」
何も見えない暗い場所の中、ただ一人で訴えかけていた。
まるで玩具をもらえない赤子のように、死にたくないと繰り返す老人のように。
すでに終わりかけているこの世界で、彼はただ一人でブツブツと呟いていた。
―熱い、痛い、悲しい、苦しい、辛い、寒い、暖かい、優しい。
世界の終わりが訪れたとき、彼は何を思うのだろう。
悔しさよりも先に怒り。怒りよりも先に安堵。
彼が思うことはただ一つ
―ああ、やっとやり直せる。
彼が消えたと同時に世界がまた元に戻った。
次の更新はいつになるか分かりません。
気まぐれに、そして素人なので。