最強<最弱
遂に3作目です。ぜひ楽しんでいってください!
「ありがとうございましたー」
遂に俺は買ってしまったんだ。人気のVRゲーム「otherworldly」を。
俺の名前は正樹。高校3年生。小さい頃から英才教育を受けて育てられ、成績も学校トップ。さらに、剣道を習っていて大人にも負けない自身もある。まさに文武両道で最強だと自分でも思う。しかし、こんな僕でもゲームは嫌いではない。ポ〇モンとかマ〇オとかはやり込んだ。
でも、恋愛運は無いようだ。まあ、別に、ね。興味とかないから…
まあ、余談は置いといて家に帰るとする。俺の家は有名な資産家の家なので、お金に困っておらずお小遣いでも2万はくれる。そのお金で毎月ゲームを買っているのだ。そして、今回買ったこのotherworldlyはなんと、某有名通販サイトのゲーム部門で発売されて以来ずっと1位のゲームだ。値段はVR機付きで15000円とかなりお高いものである。プレイヤーは全世界で1億人。今最も波に乗っているゲームだ。
箱を開けると、説明書と本体。そしてotherworldlyが入っていた。
ー説明書ー
Otherworldlyと本体同梱版をご購入いただきありがとうございます。まずは遊ぶ方法から説明していきます。
1.本体左下の電源ボタンを押す。
2.ソフトを取り出し電源ボタンの隣にある差し込み口に入れる。
3.VRをしっかり固定する。
です。
※注意点※
VRを固定しないと落ちてしまった場合、故障する可能性があります。
ソフトは、お子様が口に含まれますと大変危険ですので手に届かない所に保管してください。
案外しっかりした説明書だ。
試しにVRを説明通りに起動する。
「VRの世界へよーこそ。色々設定をするから待っててね。」
画面には15分と表示されている。少しイラッときたが、まあこの位なら。その間に最近ハマっている炭酸飲料をコップに注いでテレビをつける。この時間帯は、どこのテレビ局もニュース番組ばかりであまり面白くない。ただ、アナウンサーが淡々とニュースを読み上げるだけの番組だ。色々言っているうちに15分がたった。
「更新情報があります。更新しますか?現在Ver.1,2」
また、何か出てきた。まあ、面倒だしまた今度のボタンを押す。
「では、起動します。」
ウィーンと機械音が鳴り出したので、頭に装着する。その時だ。ニュースに速報が入って来たのを耳にする。するとアナウンサーが
「速報です。大人気バーチャルリアリティゲームotherworldlyの世界の中にクリアするまで心が奪い取られるバグワールドがあることが判明しました。繰り返します…」
その瞬間、頭に電気が流された。そして気づたら…バーチャルリアリティというよりリアルな世界の海岸にいた。
世界の説明は脳内に直接聞こえるようになっているようだ。
「otherWorldlyの世界にようこそ。君は心がゲームに吸い込まれて現実世界に居るように感じているんだよ。」
やっぱりこの世界はバグワールドだったのか。アナウンサーはクリアするまでは出れないって言っていた。
「どうやったら現実世界に帰れるんだ?」
「8人いるボスを全て倒すんだ。」
ボスだと?だが俺は最強なんだ。負けるはずがない。
「そいつはどこにいるんだ?」
教えてくれないようだ。まあ、こんな何も無い海岸に居ても仕方がないので街を探すことにする。海岸エリアから街エリアまで移動するのに10分ほどかかった。街には日本でいう商店街のように色々な店が並んでいる。その中でもひときわ目立った大きな建物があった。入ってみると、皆が酒やジュースを飲みながらワイワイ騒いでいる。少し中でうろうろしていると、管理人のような人がいた。ここはどこなのかを聞くと、ゲーム参加者のギルドだと答えられた。この世界にも金的存在の通貨が存在しているらしく、ギルドに加入しチームを作るか入るかして、敵を倒したりすることによって金を稼げるそうだ。全く知らないチームに入るのも嫌なので作る事にした。「最強同盟軍」という少しダサいがチームを作った。
メンバーはいないが武器などが欲しいのでスライム討伐に行く事にした。武器は何もないので貸し出しの剣を借りた。
街から出るとスライムが何匹かいた。よーし、さっさと倒して金を手に入れるぞ。スライムに斬りかかりにいく。
そして…のしかかられた。
「もしかして俺、弱い??」