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トカゲと散歩  作者: *ファタル*
本編3私に出来ること
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第42話 気になること

「どうかお気になさらないで下さい。本当によくあることなので。」



 フェラリーデさんが微笑んで言ってくれたので、頷いて納得したことを伝える。



「わかりました。…そんなによくあることなんですか?」



「ああ。俺も街を歩くと結構見られる。知り合いが言うには、俺を見つけられたらその日は運がいいそうだ。」



 クルビスさんがフェラリーデさんと目を合わせてから、苦笑気味に答えてくれる。

 フェラリーデさんも苦笑して頷いてる。



 この感じだと、ホントによくあるんだなぁ。

 ていうか、運がいいって…ラッキーアイテムじゃあるまいし。この言い方だと、わざわざ見に来る場合もあるってこと?大変そう。



「そうなんですか…。

 でも、あの、普通に挨拶をする時なんかは、髪や肌の色を見るのって失礼なことになりませんか?」



 大事なことみたいだから確認しとこう。

 まあ、しばらくクルビスさんとフェラリーデさん以外には会うこと無さそうだけどね。



「多少見るくらいなら大丈夫ですよ。魔素の質や量で相手の実力がわかりますし、一族によっては体調やある程度の年齢までわかる場合もありますから。」



 バロメーターですか。すごいなぁ、色でそこまでわかるって。

 なら、相手のことを知る時に色を見るのは普通ってことなんだ。



「でも、ジロジロは見ないほうがいいですよね?」



 念押しで確認。しっかり把握しとかないと。



「それはそうですね。ただ、基本的な礼儀として相手の顔を見て話しますから、それさえ守ればそんなにジロジロ見ることにはならないと思いますよ。」



 ああ、確かに顔を見て話せば髪や肌をジロジロ見ることにはならないか。

 うん。日本人の習慣でつい視線を逸らしそうになるけど、意識して顔を見て話そう。



「わかりました。気を付けます。」



 私の返事にクルビスさんが不思議そうな顔をする。

 おや?なんでしょう?



「ハルカの故郷では、リードのような色は珍しいのか?」



 え?そりゃまあ。普通黒か茶髪だし。

 バンドマンとかデザイナーさんとか美容師さんとか…アーティスト系の仕事してる人たちなら変わった髪色してるかもだけど。



「日本では国民は基本的に黒髪です。色素が薄い人や染めている人は茶色だったりしますけど。」



 私の答えにクルビスさんとフェラリーデさんがぽかんとしてる。

 あ、黒一色って珍しいんだっけ。



「すべてか?どれくらいの数がいるんだ?」



 数?国民の数ってこと?



「だいたい一億二千万人ですね。あ、単位大丈夫ですか?」



 私が答えていると、クルビスさんから戸惑った気配を感じて単位について確認してみる。

 フェラリーデさんも不思議そう。



「万はわかります。しかし、「おく」というのはどのくらいの単位でしょう?」



 万はあるんだ。なのに億を知らない?

 …実生活で使わないか。


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