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トカゲと散歩  作者: *ファタル*
本編3私に出来ること
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第39話 黒を持つ意味

「さっき、リードが体色や髪の色は魔素の質と量を表すと言っていただろう?」



 ええ。それは聞きました。

 頷きながら続きを待つ。



「色が持っている魔素の質を、色の濃さが量を表している。そして、黒は最も濃い色と言われている。他に染まりようがないからな。」



 ふむふむ。魔素の質が色で、量が濃さなんですね。

 で、黒が一番濃いと。まあ、それはわかります。



「黒を身体の一部にでも持てば、魔素を持つ量はかなり多いということだ。魔素の量が多ければ身体も丈夫だし、力も強い。」



 黒をちょっとでも持ってると、魔素が多くて、身体も丈夫で力も強い。

 なんか、ファンタジーな話になってきた。



「そして、魔素の質も高く、操れる術の数も多い。」



 術?もしかして、魔法みたいな?

 え?じゃあ、私魔法使えるの?



「ああ、術は使える。ただし、使うには相応の修行と年月がいるぞ?」



 う。やっぱり、簡単にはいかないか。

 残念。



「まあ、魔素の質と量が高いということは魔素を操れる高い素質と肉体の強さの両方を兼ね備えているということだ。シーリード族は強さを尊ぶからな。黒を持つ者は歓迎される。」



 黒ってすごいってことですね。

 で、黒は忌避されない。そこは、安心。



「でも、黒一色だと珍しいんですよね?」



「そもそも、一色だけという者のほうが珍しい。黒を身体の一部分や半分ほどに持っている者はたくさんいる。」



 あ、そうなんだ。黒が珍しいってことじゃないんだ。

 そういや、さっきフェラリーデさんに髪の色が一色なのは普通なんですかって聞かれたなぁ。



(じゃあ、クルビスさんとフェラリーデさんも珍しいってこと?)



 フェラリーデさんと目が合うと、ふわりと微笑まれました。

 ぐはっ。美形の笑顔ってダメージをくらうんですね。



「ここからは私がご説明しますね?」



 ああ、はい。お願いします。

 クルビスさんをちらりと見ると、当然って感じでフェラリーデさんを見ていた。説明はフェラリーデさんがメイン?



「すみません。先程の言い方だと驚かせてしまいましたね。珍しいと言っても悪い意味ではありません。一色なのはむしろ憧れの対象と言ってもいいでしょうね。」



 憧れ?強いから?さっきクルビスさんが強さを尊ぶって。

 クルビスさんを見ると、目を細めて微笑まれました。うっ。なんかフェラリーデさんの笑顔とは別の意味で何かくるっ。



 慌てて目を逸らすと、フェラリーデさんの輝かんばかりの微笑みにぶちあたる。

 …もうライフポイントの残量は残り僅かです。


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