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トカゲと散歩  作者: *ファタル*
本編3私に出来ること
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第36話 異世界のお風呂

 フェラリーデさんとクルビスさんが出て行ったので、早速お風呂に入ることにします。

 その前に、手にいろいろ持ってるからこれ何とかしよう。



 とりあえず、カゴ出して手に持ってる着替えとカバンを入れて…あ、そういえばサンダル持ったままだった。これは外に置いてこなきゃ。



 さて、後は上着類だな。シワにならないように綺麗に畳みなおしてっと。カバンの上に置いとこう。

 よし。後はお風呂に入るだけ。



(…そういえば、お風呂セットって今日も持ってたっけ?)



 ゴソゴソゴソッ



 あった。あった。最近忙しくて、終電ギリの場合が多かったから、帰りに駅近くにある銭湯入ってから帰ってたんだよね。



 ちょっと高いけど、帰って寝るだけなのが楽だったし、何より広い湯船で手足を伸ばせるのが良くて通ってた。



(下着にタオルに…あれ。石鹸も入ってた。しかも新品だ。)



 シャンプーとリンスとボディーソープはセットでケースに入れてたけど、石鹸まで入れてたんだ。覚えてないなぁ。



(まあ、シャンプー兼ボディーソープ兼洗顔クリーム兼トリートメントもあったし、これはいらないよね。)



 下手に使って何かあったらマズいし。

 ここって異世界なんだし、ここの物を使うようにしよう。



(タオルも使わずに置いておこう。用意してもらったし。たしか、オレンジの布が洗い用で、ピンクがバスタオルだったよね?)



 あ、カミソリは持って行こう。ここの服って肌が見える作りだし。

 さあ、お風呂お風呂っ。








 *******************






「ふぃ〜。」




 いやぁ。お湯に浸かるとついつい声が出ちゃうよね。

 昼間からお風呂なんて、ホント贅沢。



 何か、ここまであっという間だったなぁ。

 歩いてる間はこのまま野宿だったらどうしようって思ってたけど、クルビスさんに会ってからは驚くことばかりで、気が付いたらお風呂に入ってるし。



(とりあえず、私、入院って扱いなんだよね?監禁もしくは軟禁ってことか。

 ヒトがいないなんて思わなかったけど、いないことに文句いってもしょうがないしなぁ。差別ないだけマシだよね。)



 ラノベじゃ、ヒトの方が乱暴だったりしたし。

 ラノベみたいなファンタジーな世界だけど、ヒトもいないけど、何て言うか、こっちの方が安全だよね?



 乱暴なんてされなかったし、それどころか命助けてもらったし。

 おとなしくしとけば、大丈夫そう。クルビスさんいるし。



(あれ?何で私クルビスさんの顔が浮かんだんだろ?)



 クルビスさんの目を細めて笑った顔が出てきた。

 最初は怖かったのに、今じゃ安心するもんね。



(安心?…ああ、最初に助けてくれたのクルビスさんだもんね。)



 あそこで見つけてもらわなかったら、死んでたなんて。

 ぶるっ。あ、なんか悪寒が。せっかく、温まってるのに。



 怖い想像は横に置いておいて、楽しいこと考えなきゃ。

 知らない場所にいるんだもん。マイナス思考はドツボにはまる。



(帰れるかわかんないけど、「異世界」なんて単語が出てくるんだから、その話は聞いてもいいよね?)



「異世界」って観念のない世界だと、聞いただけで変な人扱いになるけど、知ってるなら帰れるかどうかぐらいは聞けると思う。よし、そうしよう。



(そろそろ上がろう。ゆっくりしすぎちゃったなぁ。)



 久しぶりだなぁ。こんなにゆっくりお風呂入ったの。

 家じゃシャワーだし、銭湯も仕事帰りで疲れてるからさっさとあがっちゃうもんなぁ。



 う~ん。さっぱりしたっ。





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