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神様の手違いで死んだ社畜おっさん、まずは自由を願い、次に明日を願う!TS転生し美少女に!最強チート《願い》は一日一回だけど万能です!異世界スローライフで世界も人も未来も救ってみせます!  作者: 兎深みどり
第一章《TS転生しちゃいました!》

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第8話《教会》

 ナユが村を救った噂は、やがて小さな教会にも届いた。

 ある日、年配の司祭が数人の従者を連れて村を訪れる。


「この村に“神の子”がいると聞いたのだが……」


 村人達は一斉にうなずき、家の中へ案内した。

 そこには、布団でごろごろしているナユがいた。


 


「……ただの赤ん坊ではないか」


 司祭は眉をひそめた。

 だが村人達は口々に叫ぶ。


「奇跡を見たのです!畑に食糧が現れた!」


「病気も治った!盗賊も退けられた!」


 


 両親は困った顔をして、ナユを抱きしめる。


「この子は……ただの私達の娘です」


「奇跡なんて……」


 けれど村人も司祭も、もはや耳を貸さなかった。


 


 ナユは布団の中でため息をついた。


「……いやいやいや、俺はただの社畜だってば。奇跡?ただの業務改善報告ですよ」


 


 司祭はナユを見下ろし、静かに祈りを捧げる。


「もし本当に神の子であるならば……次の奇跡を見せていただこう」


 その言葉に、村人達の視線がさらに熱を帯びる。

 父と母は心配そうにナユを見つめた。


 


 ナユは心の中で小さくメモをつけた。


「今日の記録:教会が来訪。奇跡を証明しろと言われる。よし……日報完了」


 


 ――こうして、ナユの存在は村だけでなく、教会という外の世界へと広がり始めたのだった。

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