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神様の手違いで死んだ社畜おっさん、まずは自由を願い、次に明日を願う!TS転生し美少女に!最強チート《願い》は一日一回だけど万能です!異世界スローライフで世界も人も未来も救ってみせます!  作者: 兎深みどり
第一章《TS転生しちゃいました!》

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第6話《病魔》

 村に笑顔が戻ったのも束の間だった。

 子ども達の中から、咳き込み、熱にうなされる者が出始めた。

 やせ細った体は、少しの病にも耐えられない。


「神の子よ……どうか、助けてください」


 人々は赤ん坊のナユに祈りを捧げた。

 両親は困惑しながらも、必死にナユを守ろうとした。


 


 布団の中でナユは小さく息を吐く。


「……来たか、病魔。食べ物だけじゃ足りない。次は医療の整備が必要だ」


 思考は完全にサラリーマン。

 課題リストを頭に並べ、優先順位を考える。


 


「よし。今日の願いはこれだ」


 ナユは心の中で強く願う。

 ――病に苦しむ人達を助けたい。


 


 その瞬間、ナユから光が溢れたかと思ったら、村全体に広がり、淡い光が人々を包んだ。

 熱にうなされていた子ども達の顔色が戻り、咳が止まる。

 大人達の疲れきった体も少しずつ楽になっていった。


 


「……治った……!」


「神の子だ!本物だ!」


 村人達は歓声をあげ、涙を流した。

 両親はただ黙ってナユを抱きしめる。


 


 ナユは胸の中で小さくメモを取る。


「今日の記録:病気を治癒。願いは一日に一回。よし……日報完了」


 


 病を退けた村に、再び安堵が広がった。

 けれどナユは知っていた。

 次に来るのは――飢餓でも病でもない、もっと人の心を揺さぶる“外からの脅威”。

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