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おっさんの徒然エッセイ

熊の殺処分に反対の方への疑問

危険な仕事に従事する狩猟関係者には尊敬と感謝しかありません。

どうか、行きすぎたクレームによって、彼等の生活が脅かされないことを願っています。

また、クレーム対応に追われる関係各所の方々が疲弊して心身を悪くされないことも願っています。



 さて、タイトルまんまの内容です。

 市街地に出没した熊を殺処分すると、必ず、行政自治体、狩猟を行った団体、個人へのクレームがありますよね。

 最近でも全国から自治体などに非難が殺到しているという記事を見ます。


 反対している方の意見は概ねにして「殺すなんて可哀想だ」「熊の生息圏を奪っておいて酷い」というもので、具体的な対案としては「捕獲して山に返せばいい」「動物園などで飼えばいい」といったものです。


 はい、奴隷には疑問しかありません。

 何故でしょうか。

 それは対案とされるものや、そもそもの反対理由が余りにも現実にそくしていないからです。



 1 殺すなんて可哀想


 まぁ、感情としてはわからなくはありません。

 ですが、ならば周辺住民の恐怖や、実際に襲われて死傷した方は可哀想では無いんでしょうか。

 お子さんをお持ちの方なら、万が一、お子さんの通う学校の通学路周辺に熊が出没すれば、それは大変に不安になると思います。

 もし、お子さんが襲われたとして、それでも「熊が可哀想」だと言い張れるんですかね。


 2 熊の生息圏を奪っておいて


 熊の生息圏は半径で800キロに及ぶこともあるそうです。そして、山林に囲まれる我が国はかつては広く熊が分布していたんです。

 熊の生息圏を奪ったというなら、それは日本に住む殆どの人間に当てはまるんですよ。

 追いやられて、残っている熊の棲息域周辺の住民だけを責めるのは筋違いです。

 そもそも、日本の平野部は広大な湿地を埋め立てたか、山林を削り切り開いて作られたものばかりです。

 そこに棲息していた動植物は間違いなく例外なく生息圏を奪われた筈です。反対する方はそうしてかつてはそこにいた動植物の保護活動をしているんでしょうか。


 3 捕獲して山に返せばいい


 先ず、一度、人間を襲い、尚且つ補食した熊は必ず人里に戻って来ます。

 それは簡単な理由です。

 弱くて、沢山いて、危険なく補食できる餌があることを覚えたからです。

 人を襲った熊からしたら、人間は只の餌です。

 三毛別羆事件の凄惨さを知れば、わかりますが、人を襲った熊の残虐さ、狂暴さは凄まじいんです。

 人間より小柄な熊でさえ、簡単に成人男性を惨殺出来ます。前足を一振りするだけで顔を削ぐことが出来るのが熊なんです。


 それでも捕獲して何度でも山に返せばいいと言うかもしれませんが、そもそも捕獲が困難です。


 熊を捕獲出来るほどの巨大で丈夫な檻で出来た箱罠を用意するのは大変ですし、用意したとして入ってくれる保証はありません。

 入ってくれたとして、それを安全に運搬し、山で自分たちが襲われないように檻から逃がすのは至難です。

 

 麻酔銃を使えばいいと言う人がいますが、それこそ、無理です。


 先ず、熊に効く保証がありません。

 分厚い毛皮に脂肪、それに弾かれて薬を打ち込めない可能性がありますし、そもそも薬の量がかなり多くないと昏倒させることは不可能です。

 少年漫画の主人公のように都合よく短時間だけ眠らせるなんてファンタジーの中だけの話で、実際に猿などの害獸駆除で使われる麻酔銃では「殺処分可能な薬量」を使用しています。 

 何故でしょうか、当然ですね。自分たちを撃った相手を動物は信用する訳がありませんし、万が一、薬が切れれば、怒り狂って襲って来るのは明白だからです。

 熊に麻酔銃を撃っても効かないか、効くまでの時間、周囲の人間を怒りに任せて殺しまくるモンスターに変えるだけです。


 そもそも、麻酔銃を撃つためには様々な制約があります。

 先ず、薬剤によっては麻薬研究者免許がいりますし、そうでなくても、銃刀法に基づいて、麻酔銃の使用免許が必要です。

 その他にも狩猟免許、危険猟法免許、獣医師免許、この他にも必要に応じて様々な免許や許可が必要になります。

 そして、実際に熊が現れたとして、通報のあと、自治体や警察などに届け出て、その後に関係機関からの要請と許可を得なければならず、その上で、上記の条件を満たして、麻酔銃を保持している団体や人物への出動要請があって、初めて麻酔銃を撃てるんです。


 効くかどうかもわからず、効いたところで結局は殺処分にするしかない上に、やたら面倒な手続きと、高度な知識とスキルを持ち合わせた人物を育成管理する必要がある麻酔銃と、やはり面倒な手続きと高度なスキルは要求されるものの、そのハードルがぐっと低い猟銃による射殺なら、結論殺処分になるなら、行政は後者を選ぶのは当然ですね。

 その維持管理、育成運用に係る全ての費用は「税金」なんですよ。低く抑えることが出来るなら、そうするのは当然ですね。

 反対の方は、自ら麻酔銃を撃つための条件を揃えるか、そうした人材を育て上げて、各地に派遣し、命に変えても熊を捕獲、保護する覚悟と経済的余裕があるんでしょうか。


 4 動物園などで飼えばいい


 無責任過ぎますよね。

 動物園の職員はどれだけ危険にさらされても構わないんでしょうか。

 そういうならば、ご自分の自宅に熊が脱走出来ない設備を整えて保護するか、そうした保護団体を立ち上げて、全国から熊を集めて保護し、脱走出来ないように管理する具体的な計画を話すべきですよね。




 自分たちに関係ないからと、感情論で現地の人たちの精神を傷つけ、狩猟関係者を減らし、結果として熊の被害拡大を引き起こしているクレーマーたちは、遠回しな「殺人犯」の自覚をすべきですし、理不尽なクレームにたいしては、行政自治体は「誹謗中傷による名誉毀損」や「威力業務妨害」として訴えると表明してもいいと思います。



なんで、人間は可哀想じゃないんでしょうね。


感想お待ちしてますщ(´Д`щ)カモ-ン


あと、感想に熊のAAもお待ちしてますщ(´Д`щ)カモ-ン

(´・(ェ)・`)

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[一言] 脱原子力を謳って太陽光パネルの設置のために山や森を切り崩し野生動物の居場所を奪う。そのせいで野生動物が人の領域に入って来るのを駆除すれば殺すなと喚く。これが環境保護を謳ってる人らの現状。結局…
[良い点] >全く現実にそくしてない これに尽きると思いました。 子供の頃、親が観ていた三毛別ヒグマ事件をモデルにしたマタギの映画で心底ビビったので、熊はモンスターだと思っています。 自分や身近な人…
[良い点] いやもうホントにそう [一言] 実際に近所に熊(子連れもあり)やら猿(集団)やら猪やら鹿が出没する地域に住んでるとね…処分するに決まってるだろ!ってなります 知り合いの婆さんは夏の早朝畑に…
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