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10.

「サクラ、今日のレオン殿下との初めてお会いしてどうだったの?」


外はもうすっかり真っ暗になっていて仕事が終わったお母さんと一緒に夕食を摂っていた。

今日はニンジンやタマネギ、ソーセージがたっぷり入ったコンソメスープだ。

うん、今日も美味しい。

スープを飲み込んでから返事をした。


「とても王妃様に似ていたわ。まるで生き写しみたいだった」


「えぇ、そうね。よく似ていらっしゃるわね」


「あと…とてもクールな方を想像していたんだけど…意外とそうでもなかったわ」


「レオン殿下は聡明で、凄く落ち着いていたでしょう?」


「聡明だけど…よく怒ってたわ。でも慈悲深いの」


「うーん…ま、とても良くしてくださってるのね!!良かったわ」


お母さん、考えるのやめたな。

まぁいいや。


「今日は世界情勢を学んだり…グロヴァーさんの授業ではオニゴッコをしたのよ」


「オニゴッコって…お父さんの国の訓練よね?」


「そう、ただ追いかけて捕まえるだけなんだけどね」


「グロヴァー様も面白い授業をするのね」


「結局…引き分け。悔しいわ!!

私は常にレオン殿下に勝ちたいのに」


「ふふふ、勝てるといいわね」


今日の出来事を話ながら夕食を済ませて、お母さんと一緒に片付けをした。


家にはお風呂がある。

一般の家庭にお風呂があるのは大変珍しいらしい。

でも陛下から家を賜った際、お父さんの強い希望でお風呂を作って貰ったらしい。

水を運ぶのは大変だけど、薪で温めるこのお風呂はなかなか気持ちが良い。

今日は沢山の汗をかいたからさぞ気持ち良いだろう。


今日はとても疲れたので湯船にしっかり水を運び入れ、ゆっくり浸かろう。

家の裏側にある井戸からお母さんとバケツリレーで水を運び入れる。

火の調節は5歳位から私の仕事で、季節によって少し温度を変えるのが難しい。


今日は足がとても疲れているから熱めにした方が気持ちいいだろうか。


火の調節をしたら直ぐにお風呂に入る。



チャポンッ



やっぱり気持ちいい…。



「今日はいろんな事があったなぁ」


ロジャーさんの授業やらオニゴッコの事、ガンリキの事を思い出す。


「上手く逃げ切れると思ったんだけど…」


そう、結果的にオニゴッコは引き分けだったのだ。

初めのうちはフェイントをかけてみたり、猛ダッシュで逃げ回ったりしていたんだけど、ラスト1分で微かに肘をタッチされてしまった。

ちょっと調子に乗って近付き過ぎたのが敗因だろう。


心配していたガンリキは発動せず、体力もまだ残ってたんだけど、本当に残念でならない。


「私は常にレオン殿下に勝って思いっきり罵りたいのに…」


そのままお湯の中に頭まで沈める。


ブクブクブク…



次は確実に勝つ。

私の言葉であの綺麗な顔が怒りで歪むのもなかなか悪くなかった。


次はレオン視点のサクラとの出会いの話を書きたいと思います。

読んでくださっている方がいらっしゃればそちらも読んでいただけると嬉しいです。

今日中にあげられるように頑張ります!!

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