プロローグ:動き始める歯車
『この世界には馴染める者と馴染めない者が存在する。現代社会における人間の話だ。』
『しかし、それ以外に’’馴染む者’’が存在する。』
『通常、人間が使うことのできない何らかの能力を持っている奴らのことだ。』
『我々は許さない、世界を汚す奴らを…………。』
某月某日
某施設内での会談
「つい最近ウチに新しい班ができてな、アマツくんが作ってくれたんだが、アマツくん自身は所属せずに今の班を続けるそうだ。」
「おい、通常、班の創設者が班長として活動するはずだが、
アマツが班に所属すらしないとなると誰が班長になるんだ?班長がいないと班員すら集めれねぇぞ。」
「そのことなんですが、班長はアマツくんが選んだ人間が班長になる予定です。」
「そいつの名前は?」
「『ガンズ・ヴォルツ』です。」
「ん?聞いたことが無ぇぞ、そんな名前。ウチの人間に居たか?」
「聞いたことが無いのはおそらく、アマツくんが外部から選んだ人材ですから。」
「!?」
「どういうつもりだ、ウチには外に出せないような情報が大量にあるんだぞ、
そう簡単に外部から人を入れるんじゃねぇ!」
「まぁ、待て。そいつが何か問題を起こせば処分すればいいだけだ。」
「コトが起きてからじゃあ遅い!今すぐつっ返そう!」
「待てと言ったはずだ。」
「署長、しかし…」
「なら、この話は問題なく採用ということでいいですね?」
「あぁ、構わんよ。」
「ありがとうございます。」
「班の名前は決まっているのか?できれば、もう聞いておきたいのだが。」
「はい、もう決まっております。班の名前は『特殊駆逐迎撃班』です。」
会談終了から二日後
某署内にて
ガラガラッ…
「失礼します。本日から、特殊駆逐迎撃班 班長になるガンズ・ヴォルツです。
よろしくお願いします。」
「君が例の…」
「………。」
「少し話があるんだが、ここでもいいか?」
「はい。」
「今、我々は重要な任務の準備をしているんだが、これからその任務で使う作戦を練っている。
そこでだ、君ももう正式に班についてるわけだから、いち戦力として、君の意見も聞きたいんだが、
加わってくれるか?」
「構いません。」
「署長!何を言ってるんですか!?新入りが割り込める様な話じゃあないですよ!?」
「ん?奴が選んだんだ、新入りとはいえ実力はあるはずだ。」
「しかし…」
「すまないね、それでは本題へ入ろう。我々が今追っている 重要危険指名人物 の一角に位置する、’’鉄の隠王’’。
そいつを発見し今まさに尾行中だ、見失う前にとっとと作戦を練ろうと思う。
そう…’’鉄の隠王’’とやりあうための作戦を。
まず’’鉄の隠王’’について話そう。
そいつは地形を利用しワイヤーの様なもので動き回り、そのまま勢いのついた一撃をぶつけてくる。
そこで我々は、ワイヤーを利用させない場所で戦おうと思っている。
だが、あいにくこのご時世、都会はどこもかしこもゴチャチャしてる。
’’鉄の覚王’’は見た目によらず早い。場所を無理やり変えるのも不可能だ。
さて、こいつとやりあうなら君はどうする?」
「なら、もう、真っ向勝負しかないですね。」
「なかなか面白いことを言うじゃないか、
だが、そうだ、それが正解だそれしかもう残ってない。
君は知らないだろうが、隠王はとんでもなく強い、
我々が今までいくら束になっても敵わなかった野郎だ。
だが、今は君がいる。
そう、特殊駆逐迎撃班がな。
もう手は残ってない、さぁ早速準備するぞ、
君が言った真向勝負とやらのな。」
あとがきです
初めまして、香風といいます。
処女作になりますので、出来は悪いと思いますが、
これからも、時間を掛けて投稿していく予定ですので、よろしくお願いします。




