取引と陰謀
バアァァァァァァァァン!!!
レオンがスイッチを押した瞬間、入り口の前にある車が爆発した。
その爆発音と突風が店内を襲う。
クリスはレオナルドの方へと倒れた。
その隙にクリスは鍵に当てて型を取った。
すぐに立ち上がりクリスは爆発した方へ小走りで向かった。
レオンも向かい二人は別の場所で合流した。
「兄貴!なんだよさっきの爆発は!?」
「あれは地下室にあった道具の一つだよ」
「黙って使うなよ!マジで焦ったぜ」
二人は地下室に戻った後、すぐに鉄を溶かした液体を鍵の痕に流して型を作った。
クリスは心の中である心配をしていた。
その事にレオナルドはすでに気づいていた。
「おい、次に私に接触してくる怪しい者がいたらすぐに捕まえておけ」
「はい!分かりました」
「さっきの男・・・変装はしてても手の平までは老人になりきれなかったみたいだな」
数日後、レオンの元にある男から電話がかかってくる。
その男はレオンがハッキング装置を手配していた相手だった。
男は曜日と時間そして場所を決め、クリスとレオンは言う通りにした。
指定の日、クリスとレオンは先の到着し10分後その男がやって来た。
この場所は砂漠の真ん中のように周りに何もなくただ標識があるだけ。
最初に口を開いたのはレオンだった。
「例のブツは持って来たか?」
男は車のトランクからカバンを取り出し、その中から小さな機械を出した。
「これはパソコンや携帯などのハッキングしたい物から1メートル以内に設置すればデータの容量にもよるが数分でコピーすることができる」
「1メートル?もっと遠くからコピーできるものとかパソコンからハッキングできるソフトとかは無いのかよ?」
「あんたが言った予算ではこれが限界の代物だ」
レオンは金を渡しそのブツを受け取った。
「なぁ、あんたらそれ何に使うんだ?」
「教えれる訳ないだろ!」
「そっか・・・まぁ内容によっては上物の機械を売ってやってもいいがな」
「遠慮しとくよ。大したことないから」
クリスとレオンは足早に車に乗り、その場を去った。
二人が消えるとその男はある人に電話をした。
「もしもし、今ブツを渡しました」
「ちゃんと中にGPSは仕込んだか?」
「えぇ、あいつらがあれを使ったらどこで使ったのか分かるようにしてます」
「よし!もし金に関することだったらすぐに二人を捕まえろ」
「了解・・・」
知らず知らずのうちにクリスとレオンは忍び寄る敵を作っていくのであった。
これはまだ悲劇の始まりに過ぎなかった。