世界は変わる
レオンは携帯を拾い、セシルへ言った。
「終わったよ・・・」
セシルは恐る恐るレオンに聞いた。
「殺したのか・・・」
「あぁ、俺自身をな・・・」
「どういうことだ?」
「レオナルドは生きているよ」
「そうか、良かった」セシルはホッと安心し、これからどうするのかレオンに聞いた。
「情報は国に送れ、それからこの金は・・・貧しい国や恵まれない子供達にでも全額渡すさ」
「分かった。それじゃあ、すべて終わったらまた会おう」
「あぁ、また後で」
レオンは警察に電話し、レオナルドを逮捕するようここの住所を伝えた。
その後、パソコンを使いレオナルドの金全部を国家とボランティアサイトに寄付をした。
そしてレオナルドをロープで縛り、この場から去ろうとした時レオナルドがレオンに言った。
「これで満足か?正しい事をしたつもりか?国の経済は急速に落ちて行くぞ!お前等のせいでな・・・」
「俺達人間は金に溺れない。そうなるならばそうならないよう人と人が協力して、持ち耐えるさ!」
数分後、警察が駆けつけレオナルド・コールドをパトカーに乗せた。
「いやいや、迎えが遅かったな~」
「あなたには今までよくしてもらったから、手錠はしない」
「何を言っている?俺は無罪だ・・・いや、被害者だ!捕まえるならレオン・ハヴィンドを探せ」
「すみませんが今回ばかりはかばいきれません・・・あの情報が公開された以上」
「何だと・・・それじゃあ!釈放金を払うから俺を釈放しろ!!」
「あなたのお金はもうありません・・・底を尽きました」
「なんだと・・・そんな・・・バカな・・・」
レオナルドは大量の汗を流し、意気消沈した。
三日後、レオンはセシルと海岸沿いの橋で合流した。
「潮風が気持ちいいな」
「あぁ、久しぶりだな」
「これからどうするんだ?」
「俺はギャング共に追われる身だ。ドミニクっておっさんが残したレオナルドの金を探すさ」
「手がかりもないのに探すのか?」
「時間ならたくさんある。お前はどうするんだ、レオン?」
「さぁ~な、兄貴が死んでしまった今、生きてる意味なんてあるのかって思うが・・・とりあえずは大人しく働いて兄貴の墓でも建てる金を稼ぐかな」
「そうか、ならここでお別れだな」
「あぁ、元気でな・・・」
「そっちもな・・・」
セシルは最後に言った。
「これで良かったと思うか?経済は不況の嵐になるぞ」
「皆、もとはゼロからここまで這い上がったんだ。少なくとも今、あの金のおかげで笑っている者、幸せな者がいるならばそれでいいさ・・・」
セシルはそれを聞くと車に乗り、ドミニクの金を求め出発した。
レオンはポケットから残高0円のレオナルドのチップを取り出すと海へ放り込んだ。
ギブ・マネー・バック(完)




