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第0舞 タイトルのない始まり。
文芸社投稿Verの続きみたいになればなー・・・って。
今回はプロローグ。
第0舞 タイトルのない始まり
夜闇は深く、冷たい風が摩天楼の間を吹きすさぶ。
今宵の深夜の街は不思議なほど静まり返っていた。
その夜闇の中、1人の影が高層ビルの屋上にある手摺りの上で優雅に腰掛けていた。
風になびく髪は茶髪で襟足だけがとても長く、バトラーのような正装で、耳には不気味に笑う仮面のピアスが揺れていた。
そのピアスをベースに作られたのであろう仮面を顔に覆い、見えない素顔。
ただ、その仮面の下からは、くすり。と、小さく笑う声が漏れていた。
「…光の中の闇を掴むためには、闇が自ら赴き光を食い散らかす。」
ゆっくりと立ち上がり、手摺りの上に立つと、歌いながらその体を後ろへと倒した。
屋上から落下していく中、彼はくるりと体を回して空中で体勢を立て直すと、背中に仕込んでいたハンググライダーを開いて夜闇を飛んだ。
その姿はまるで黒い鳥。
しかし、裏社会では彼らはこう呼ばれる。
【演じ屋】と。