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第5.1話 腕輪物語 ~世界の終焉ぶっ壊す!!~

「リュ―――――――――――――――――――ク!!」


遠くの方で声がする。もう少し寝よう。

昨日は畑仕事と村の長から頼まれて木を伐採して疲れているのだ。ガコン。ガコン。

「姫様。やはり力が足りませんな。」

「え。じゃあクリフが一回手本を見せてみなさいよ!!」

嫌な声が聞こえる。聞き覚えのある声だが……。

「よくご覧ください姫様。こうでございます。」

クリフさん。某、飛雄馬さんの様な見事なフォームで窓に大きめの石を投げつける。ズゴ―――ン。


軽く目を開けてみたが、木製の雨戸を貫通し屋根に穴が開いている…。 ま。仕方ないよね…。ボクワルクナイ。

「姫様。アやつ起きませんな。」

「リュ――――――――――――――――ク!!」

「起きないと鳩尾5発は確定よー!!」

知った事ではない。近所の王国から何故かちょこちょこ遊びにくる姫様の事なんか。

リュークの家は雑貨屋の二階を間借りしている。雑貨屋の女将さんが何やら姫に言っているようだが…。

金で買われたな。女将さん商魂たくましいもんな…。


「リューク殿。早くしないと姫様がこの家を破壊するぞ。」

木製の雨戸を引っぺがしながら姫が飛び込んできた。


「リュ――――――――ク――――――遊ぼ――――!!」

「うるさああああああああああああああい!!」


腹部の辺りに何やら熱いものを感じる。が。眠るのだ。

ジュー。ボンボンフォーン。キュ―――ン!と魔力がたまっていくのがわかる。

魔法陣がちらりと見える。布団が燃えているきがする。

それでも眠るのだ。俺は。眠いんだ。

砂漠を歩いてきた気もするし。眠るのだ。


「オリャアアアアアアアアアアア!!」

七色に輝く拳が天に光の柱をきリュークのミゾオチを確実に仕留めにきている!!!

「ンゴフッンガアアアアアアアア!!!ギュアアア!!」

この時天界の女神さまに逢えた気がした。

「ハハハッ。リューク殿死にますぞ。」


ズジャ―――――――――――ン。

屋根が吹き飛んで今日も快晴ですね――っ!!

ベットが真っ二つになって床に穴が開き一階の雑貨屋が見える。


「ハッハッハッ。姫様その調子でございます。」

クリフさんご満悦ぅうううう。

気の遠くなる向こうでクリフさんの笑顔が最高だっ。

姫の必殺の一撃で俺は泡を吹いて眠りについた。


「貧弱者ですなぁ。」

「すぐ気絶しちゃうんだから。」

「やはり朝はリュークを叩き起こすに限りますな。姫さっ城に帰りましょう。」

「フン。つまらないわね。クリフ帰るわよ。」


クリフは鷹のステッキをコン。と一叩きすると巨大な魔法陣が雑貨屋の上に現れ以前より綺麗になって元に戻っていく。


「そうクリフ。これリュークの腕につけて。」

「姫よろしいのですか?」

「いいから早くして。リュークはきっとこれから…。」

「リューク殿ならきっと…。そうでございますか…。」

クリフは気絶しているリュークの腕にそっと腕輪をかけた。

「また会おうね…。」

クリフは無言でステッキをコンコンと叩き大鷹の姿で姫とともに飛び立った。


伝承にはこうある。

「朝露の雫がこぼれ日の光が七色に輝き時。

竜の腕輪もつ者。闇を打ち払わん。」


「あっとだい。あっとだい。

世界が喜びの光で溢れますように…。」



木陰から見守っていたローザ。

駆け寄り必死の思いで治癒魔法をリュークにかける。



カミュは慌てて右往左往。

こんな時の魔法使いはどうする事も出来ない。

カミュ痛恨のミス!回復魔法が使えない!!

「僕にも回復魔法が使えたらあああああ!!」


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