5.【第2章】セサミン発見! ~戦後日本の科学者たちが解いた「ごまの奇跡」~
舞台:1948年(昭和23年)・焼け野原からの復興期
■ 発見の時代背景~「食糧難と科学の光」■
セサミン(小さな恐竜キャラ)
「博士! セサミンはどうやって見つかったの? 戦争が終わったばかりのころだよね?」
ごま博士(白髪の研究者)
「そうだ。1948年は、日本が食糧難と物資不足に苦しんでいた時代。でも、科学者たちは『食べ物の栄養で国を復興させよう』と研究に没頭していたんだ。」
<当時の日本で起きていたこと>
GHQ統治下:アメリカの指導で、栄養改善運動が始まる(学校給食に脱脂粉乳登場!)。
油の貴重品化:戦中・戦後は植物油が不足し、**ごま油は「闇市の高級品」**だった。
科学への期待:東京大学や京都大学で、**「日本の伝統食品の科学的研究」**が急加速!
■ セサミン発見の瞬間~東京大学の研究室で■
セサミン
「誰が、どうやって見つけたの?」
ごま博士
「油脂化学の父」と呼ばれた藤田穆博士のチームだ! 彼らは、**「ごま油はなぜ他の油より酸化しにくい?」**という謎を追っていた。
<発見のキッカケ>
「ゴマ油の謎」
当時、魚油や大豆油はすぐに腐るのに、ごま油は長期保存可能だった。
「不鹸化物の分析」
油をアルカリ処理すると、ほとんどの成分は石鹸になるが、**溶け残る物質(不鹸化物)**がある。
「1948年・運命の実験」
藤田チームがこの「溶け残り」を分析し、世界で初めて「セサミン」を単離!
セサミン
「すごい! でも、なんで『セサミン』って名前にしたの?」
ごま博士
「ごまの学名**『Sesamum』+成分を表す『-in』**を組み合わせたんだ。実は…」
■ 「開けゴマ!」との意外な関係■
セサミン
「あ! 『千夜一夜物語』の『開けゴマ!』と関係あるの?」
ごま博士
「鋭いね! アラビア語のごま『simsim』が、ギリシャ語で『sésamon』→ラテン語で『Sesamum』になった。『開けゴマ』の呪文は、**「ごま=秘密を解く鍵」**という意味だったんだ!」
<命名の遊び心>
藤田博士は「ごま油の謎を解いた成分」に、**「秘密を開く」**という意味を込めたかもしれない…!
■ 戦後日本とセサミン研究のその後■
1. 1950年代~「ごま油ブーム」
セサミンの抗酸化作用が判明し、**「ごま油は健康に良い」**と家庭で広まる。
ラーメン屋台の普及で、ごま油需要が急増!
2. 1964年東京オリンピック~「アスリートの栄養食」
選手村でごま油を使った料理が提供され、**「スタミナ源」**として注目される。
3. 2000年代~「健康成分」として再発見
サントリーがセサミンの肝臓保護効果を解明し、**「胡麻ペプチド」**を発売!
【まとめ】セサミンは「戦後日本の希望の成分」
1948年:藤田博士チームが発見。
名前の由来:ごまの学名+「秘密を解く」意味。
戦後~現代:栄養改善→オリンピック→健康食品へと進化!
セサミン
「ごまって、日本の復興を支えてたんだね!」
ごま博士
「そう。セサミンは、科学者の情熱と、ごまの歴史が生んだ奇跡なんだよ。」




