4.【余談】ピラミッドは「墓」じゃない? ~王の遺体・遺物の謎と新説~
セサミン(小さな恐竜キャラ)
「博士ー! ピラミッドって墓じゃないって本当? でも中から王様のミイラが出てきたんでしょ? どういうこと?」
ごま博士(白髪の研究者)
「実は、これには考古学者たちの大論争があるんだよ! 確かにピラミッドからは王の遺体や副葬品が見つかっているけど、『墓』という説に疑問を投げかける研究者も増えている。いくつかの説を紹介しよう!」
■ ピラミッド=墓説の「矛盾点」■
「王のミイラ」がピラミッドからほぼ見つからない
ギザの三大ピラミッド(クフ王、カフラー王、メンカウラー王)の中からは、王のミイラは一體も発見されていない。
現在「王のミイラ」として展示されているのは、**王家の谷**で見つかったもの(新王国時代、紀元前1500年頃)。
「墓」ならば、なぜ盗掘対策が甘い?
ピラミッドの内部は意外と簡素で、「墓」としての防衛機能がほとんどない。
一方、後の時代の「王家の谷」の墓は、迷路のような構造で厳重に隠されている。
■ では、ピラミッドは何だったのか? 5つの新説 ■
1. 【宇宙説】「星との通信装置」
ギザのピラミッドは、オリオン座の三つ星と配置が一致。
一部の研究者は「天体観測や宇宙人とのコンタクト施設」と主張(※ただし学術的根拠は薄い)。
2. 【エネルギー説】「古代の発電所」
ピラミッド内部の花崗岩や地下水脈が**「振動共鳴」**を起こし、エネルギーを発生させたという説(物理学者クリストファー・ダン提唱)。
3. 【農業説】「巨大な穀物貯蔵庫」
中世アラブの歴史家アル・マクリーズィーは、「ピラミッドはヨセフが飢饉に備えて作った小麦倉庫」と記述。
4. 【宗教説】「復活装置」
ピラミッド内部の「王の間」は、**「王の魂を宇宙エネルギーで蘇らせる装置」**だった可能性(エジプト学者ジャン=ピエール・ウーダン説)。
5. 【政治説】「国威発揚のモニュメント」
ピラミッド建設当時(紀元前2600年頃)、ナイル川の氾濫で農地が使えず、失業対策の公共事業として建造されたという説。
■ では、王の遺体はどこに? ■
ピラミッド近くの「衛星ピラミッド」や「地下墓室」に安置され、後に盗掘で散逸した可能性が高い。
例:
クフ王のミイラ→未発見(棺のみが「王の間」に残るが、空だった)。
スネフェル王(最初の真正ピラミッド建造者)→ダハシュールの赤ピラミッドで遺骨の断片を発見。
■ 結局、ピラミッドの正体は? ■
セサミン
「結局、ピラミッドは何なの? 墓じゃないの?」
ごま博士
「現在のエジプト考古学の主流は、**『墓として建てられたが、後の時代で用途が変わった』**という説だよ。もしかしたら、『墓』以上の宗教的・科学的意味があったのかもしれない。でも、**王の遺体を永遠に守る『復活の装置』**という考え方は、間違いではないんだ。」
セサミン
「ふーん…ピラミッドって、まだ謎だらけなんだね!」
【まとめ】ピラミッドの真実は「複合施設」?
「墓」説の弱点 → ミイラ不在・防衛機能不足
新説の例 → 宇宙通信・発電所・穀物倉庫・復活装置・公共事業
現在の見解 → 「墓+α」の複合施設だった可能性大
ごま博士
「ピラミッドは、単なる墓ではなく、古代エジプト人の『死生観』と『科学技術』の結晶なんだよ。胡麻油が神聖だったように、彼らにとって『永遠の命』は最も重要なテーマだったからね。」




