かみってる
日本の歴史において神様と仏様がいることは知ってるよな?
それを広めたのはいったいだれなんだ?
天皇さま?
天皇様って巫女的立ち位置だと思います?一応、人ですよね?ラスボスじゃないですよね?
ほかでいったら、寺院とかに伝承のうんぬんかんぬんが置いてありますよね?お坊さんが描いたって設定にしたら、スキンヘッド最強って言いたいんですけど、不特定多数の皆様の為に。
でも結局、物創る人がサイキョーなんですよね。知ってます。今住んでるところが無かったらダンボール集めだし、美術館があるからAI絵師は邪道だし。なによりブツが存在してますよね?本当に素晴らしいです。熱燗でも飲みます?
ということで今回のベストイヤー賞は野菜・お肉・お魚を出荷してる第一次産業の皆様です。おめでとうございます!
残念ながら支持率最下位となった上級国民の方々は年末までに総資産をばら撒くか、仮想通貨で溶けた顔をするか。
#お前の席ねぇから!…この後こっそり抜け出して2人だけで呑まない?今日、家に誰もいないんだ。カナーシミノー を超えるラブコメをsnsに公表してネットのおもちゃとして生産性をだしてください。
ここまでの提供は
「いつまでも笑顔で楽しく。endigo」と
「ボーナスが夢と一緒に消えてしまったギャンブラー」
の提供をお知らせします
深夜零時です
信じる神がいない日本人は都合の悪い時にだけ神を信仰する。
「今年も結構集まったな」
「相変わらず陰キャ連中は不参加だがな」
「やめなよ〜、顔見せたくないんでしょ?」
「それな、整形してなきゃ俺も見せたくないわ」
「でもよ、顔が良いやつといえば1人居たよな?」
「あー、居た気がするけど全然名前思い出せないわ」
「私も名前思い出せないわ〜。でも何人か告った奴らは知ってる〜。全員振られたみたいだけどね。当然だけど」
「ウワっ、女の悪いとこ出てるってー。ハハハ」
「…話変わるけど贈呈品の数大丈夫か?」
「ヤベっ。もうそんな時間か。ダッシュで行ってくるわ」
「どうしたの急に?」
「いや、用意したリストと実際の数が合ってなかったような気がして…」
「あんたのそういう所、昔と変わってないわね」
「なぁ!知らないやつ1個あったけど誰の?中でカチカチ鳴ってるけど」
強者は悲劇と直面した時、運が悪かっただけと認めず事実から迷走する。
深夜2時前、タバコを吸うために屋上のドアを開ける。
「おつかれーす…うわ、結構寒いっすね」
「12月だからな。喫煙者には優しくないぜ」
2人は裏の清掃員。いわゆる非現実的行為の後処理係としてこの雑居ビルに来ていた。
2人はお互いの素性を知らない。
「悪いな、仕事任せたうえにコーヒーまで買わせに行かして」
「大丈夫っす。ちょうどタバコ切らしてたんで…それにアレはやりすぎっすね」
「あぁ、この仕事始めて何年か経ったが、人ってのは想像以上に残酷なんだな…新入り君、案外ガッツあんだね」
「ん?そうっすか?」
新入りはレジ袋から肉まんを取り出そうとしていた。
「案外というかちょっとずれてんのか?」
「仕事終わりのメシとタバコは格別っすよ」
肉まんをひとくち頬張ったあと、いそいそとタバコに火を点ける。
「ふっ、後者だけ認めてやる」
「うっす」
何気なく柵に近づき景色を見下ろした。
「こっからでも街並み、けっこー見えるっすね」
「あ?まぁ、クリスマス近いから当然と言えば当然だな」
「え?…すんません!さっき12月って言ってましたね。そっか、クリスマスか…」
新入りの背中が寂しそうに見えた。
「新入り君、夢とかないの?」
「ないっすね」
「即答かよ。何かしらはあるだろ」
「うーん、新しいスニーカーが欲しいとか?」
「ちょっとした幸せかよ。そうじゃなくてもっとこう…何年か先のこととか」
「それならないっすね。今が楽しければいいんで」
1本目のタバコを消し、2本目を咥える。
「言っちゃ悪いっすけど、自分この仕事してる時点で終わってるんで。世間とか政府とかどーでもいいっす」
火を点けて思いっきり吸って、思いっきり吐いた。心地が良い。
「でもこの仕事好きっす。後悔してないっす。だからネガティブにならないでください」
「そうか…」
先輩は何かを言おうとした瞬間、携帯電話が鳴る。
着信先を確認し、電話にでた。
「お疲れ様です…はい…はい…え?」
先輩は新入りをチラ見した。
「はい…今からですか?…ちょっと待ってください」
携帯電話を抑え、新入りに耳打ちする。
「今から仕事いけるか?」
「え?今っすか?」
「急な仕事が入って、すぐに出れるのがオレら2人らしい」
「残業代でるなら行くっす」
「ポジティブかよ」
すぐ携帯電話に戻した。
「すみませんお待たせしました…はい、行けます…分かりました。伝えます…お疲れ様でした。失礼します」
電話を切り、ため息をする先輩。
「よかったな、追加料金があるそうだ」
「マジっすか!?わーい、やったー」
タバコと肉まんとレジ袋を掲げ、腕をブンブン回した。
「それに、新入り君ひとりで行くことになった」
「先輩来ないんすか!?でも自分だけくたびれ儲けってわけっすね」
「さらに、迎えの車がこっちに来てるそうだ」
「ふぁっ!?なら休憩してる場合じゃないじゃないっすか!」
タバコを灰皿に捨て、冷めた肉まんをコーヒーで流しこんだ。
「すまん。追加で困らせたかったが特に思いつかなかった」
「何でもかんでもリアクションはしないっすよ自分」
「冗談だよ。ほら、ごみよこせ」
「うっす」
缶を入れたレジ袋を先輩に渡した。
「詳しい話は降りながら話す。行くぞ」
「うっす」
残り火がないか確認してから屋上から出た。
階段を降りてエレベーターに乗り込む。
「先輩って結婚してるんすか?」
「唐突になんだよ。してないよ。わかるだろ?」
「すんません。特に意味ないっす」
「…悪意はないとするが、外で待ってる車のナンバーは『新潟 く 4-5-4』だ。記憶したか?」
「ばっちし」
新入りは満面の笑みを浮かべている。
1階にたどり着き、建物から出た。
屋上から見た空より澄んでいるような気がした。
「じゃあ、残業がんばれよー」
「うっす。お疲れ様でした」
別れる間際にふと思いつく。
「そういえばその右眼、まだ治らないのか?」
新入りの右眼は包帯でぐるぐると巻かれている。
入社した時から変わっていなかった。
「そっすねー。なんていうか右眼開くと淀んでるみたいで気持ち悪いっす」
「病院行けよ!」
「そんな金使うなら自己投資するっすね〜」
「それはそうか。またな」
「うっす。仕事入ったら飛びこむっすよ」
先輩と別れて車を探す。
この時間帯の通りは車が停まっているものの、タクシー・夜行バスや飲食店が使う軽トラが多い。
(裏通りかな?)
目立つ車ではないはずなので裏通りに進む。
いっぽいっぽ歩むたび、街の灯火は遠ざかる。
夜目は効く方なので迷いはしなかった。
(たぶんココだと思うけど…)
見渡すと小さなライトが点いた黒い車がいた。
近づいてナンバーを確認する。『新潟 く 4-5-4』間違いなかった。
乗る車が分かったが、どう乗り込むかを忘れた。
(とりあえず運転席側にノックすればいいかな?)
窓の向こう側を知らない人に話しかけた。
窓は開き、彼を見て言った。
「後へ」
サングラスで隠された顔は冷たくあしらった。ともあれ正解してたので車に乗る。
ドアを閉めたと同時に札束が太ももの上に乗った。
投げた人物は助手席側の人だった。
「すみませんね、こんな夜遅くに」
「いえ、全然平気っす」
車が歩きだす。
「実はとあるホテルで爆破テロがありましてね。知ってました?」
「いや、知らなかったっす。スマホ持ってないんで」
「これは失敬。あなたにはそこの掃除をお願いしたいのです」
「わかったっす。綺麗にしますよ」
「いえいえ、掃除…監視カメラを壊して欲しいのです」
「カメラを壊す?」
「私の依頼主が起こした爆破テロですが、その様子を観る為に監視カメラを設置しました…ところがそのカメラがひとつだけ壊れてなかったのです」
「なるほど…しょーこいんめつっすね。了解っす」
「ありがとうございます。聞いていた通り、話が早くて助かります」
助手席の人は彼を見ることなく話を終えた。
しばらくして例のホテルに着く。
降りる前に声をかけられる。
「警察は一通り調べ終えて帰っています。堂々と正面からお願いします」
「わかったっす」
車から降りてホテルの中へ入った。
薄暗いロビーにはもちろん人は居なかった。
エレベーターを使おうとしてボタンを押すが…
(動いてないや)
自動ドアが動いたのでエレベーターも動くと思ったが流石に緊急が作動して止まっていた。
(階段つかうか)
館内図をみて階段へと進む。
ひとつひとつ上るたび、思い出す。
(そういえば何階か言われなかったな…)
酷いと思いつつ、自分がやることも同等だと思い気を悪くしなかった。
いっかいいっかいフロアを確認しながら昇る。
爆破テロが起きた場所は10階だった。
部屋のドアを開けると、焦鉄と血の香りが広がる。
(連鎖して爆発させたのか)
部屋中を見れば一目瞭然、その結果が残っている。
(こんなに広い部屋なのに、どうやってカメラを探せばいいんだよ…)
それらしきものを探すが一向に見つからない。
時間がかかりそうだと思いつつ、ふと入ってきたドアを見た…何が光っている。
あった。
「なんだよぉ〜。骨折り損のくたびれもうけじゃないっすかー」
拾おうとしてかがむ。
「なんかある…?」
倒れたテーブルに隠れて書類があった。
カメラを拾い、書類も拾う。
焼けてはいたがかろうじて名簿だけは読めた。
「あっ…」
忘れるたび、思い出す。
「自分…今年で24歳だったのか…」
思い出すたび、忘れる。
「カメラ…どうするんだっけ…?」
書類を捨てて部屋を出る。
(急いで戻らないと!)
すぐさまエレベーターのボタンを押す。
動かない。
「くそっ!」
階段を見つけて降りなければ…
転びそうになりながらも階段を降りる。
(なにチンタラやってんだよ!警察に見つかるだろうがっ!!!」)
心の中で叫びながら自分を怒る。
1階にたどり着き出口を探す。
(裏口っ!)
非常口を見つけてドアノブを握る。
開けずに止まる。
(もし、警察が居たらどうする…?)
ドアノブを離した。
(正面だっ!)
いちかばちかだが正面玄関へ向かう。
裏口を探している最中に正面側には車は見えなかった。
受け入れるように自動ドアは開く。
外に出たあとパトカーがいないか探す。
いない。間に合った。
息を切らせながら安堵すると思い出す。
(カメラどこにやった!?)
急いでる最中に落としたかもしれない。
必死にポケットの中を探す。上着にはない。
(頼む!あってくれよ!…でないと殺される…!!!)
右側のポケットの中にカメラはあった。
「はぁ〜〜〜…」
深いため息をついた。
改めて周りを見渡す。
(せっかくカメラ見つけたのに回収しないんだ…)
時刻は4時半。もうすぐ朝日が昇る。
(でもまぁ前金でけっこう貰えたし、さっさと帰るか)
上着の内ポケットからはみ出る札束を見てニヤニヤする。
(こっからだと駅に向かうにはホームレス通り通らなきゃか…)
停めていた脚を動き始める。
歩きながら考える。カメラをどうするか。
(回収しないってことはカメラを壊せってことなのか?…なんで?)
ホームレス通りに近づいている。
(どーしよっかなぁー。自分が届けてもいいんだけどなー)
アイデアを振った。良いことの為に。
ホームレスに届けさせればよくね?
(流石は世のため人のために命を賭ける自分。カッケーっす。イケメンか?イケメンなのか?イケメンなんだよなぁ〜、コレがぁ〜〜〜)
カメラを捨てた。
(でも、夜通し働かせるなんて酷い会社っすねー。残業代出せっ!ブラック企業め。早く家に帰りたいな〜〜〜)
駅にたどり着いた。
首にぶら下げてる鍵の番号を見る。
4114。
(ロッカー探さなきゃ)
ロッカールームへ向かう。
番号の通り、鍵は一致する。中には大きめの黒いリュックがあった。
リュックの中はタバコとお金と服とスマホ。問題無し。
ロッカーの扉を思いっきり閉めて一礼。
「お勤めご苦労様でしたー」
家に帰ろうとしたが…
(一服してから帰るか)
喫煙所があったので吸い込まれるように荷物と一緒に入った。
1本目を吸い、言葉と共に吐いた。
「今日も生きてる…」
スマホの電源を入れる。12月10日、朝5時9分。
記憶が無いのに何故生きていられる?
いつから記憶喪失だ?ずっと前としか答えられない。
一時的なものだとか酔ってしまってとかじゃなく、永遠に記憶の接合が噛み合わない。
致命的なのは仮の名前すら覚えられないことだ。名前さえ覚えていれば他人と接することを我慢すればいい。
でもそれすら許してくれない。毎日が初めまして。私は記憶喪失した***です。先輩方、宜しくお願い申し上げます。
リュックの中の金とスマホに入っていた画像から察するに、非合法な仕事で金を稼ぎ、ソノ連中にタイムスケジュールを把握されている。逃げても無駄なんだ。
(イライラするな…落ち着くんだ!…)
反逆したところで意味なんかない。言う通りにするしかない。
再度タイムスケジュールを確認する。
(今日は快眠生活の漫画喫茶か…)
身体は酷く疲れている。少し楽な体勢になる為に向かうとしよう。
「死んでたまるか」
言葉を発して噛み締めながら歩いていく。
地図を頼りに目的の場所にたどり着いた。受付へ向かう。
「喫煙室でお願いします…」
「部屋番号459をご案内します。ごゆっくりどうぞ」
カードキーを貰い、無くさないように首にぶら下げてるチェーンの定期入れの中にしまった。
(とりあえず部屋に荷物置いたら、アノ漫画の新刊探すのとドリンク持ってこよう)
部屋に向かう。
カードキーをかざし、部屋に入る。
入った途端に何か忘れていることに気づく。
(今、何を考えていた?私は…)
壁を叩こうとしたが、ココは漫画喫茶だ。家じゃない…
(なまぬるいことを考えるな!生きる為だぞ!やらなきゃやられるんだ!)
その決心と共にスマホのブザーが鳴る。
スマホを見ると知らない番号からメールがきていた。
(反社会組織で登録されていない番号ということは、警察による逆探知の可能性があるな…潜入とはいえ今返信するのはマズイな…念の為メールは消しておこう)
充電する為にスマホをコードと直結させ、テーブルに置いた。
ひと段落ついたので狭くて拾い床を堪能する。気を抜くと寝てしまいそうだ。
(今まで車移動だったから、久しぶりの床は最高だな)
今はすることがない。ゆっくりしよう………
スマホのブザーで起きた。しまった。また遅刻か?
スマホを確認すると知らない番号からメールが届いていた。
(今日って休みだったはずだよね?誰からだろう…)
スマホを見ると12月10日、午前9時54分。
スケジュールを確認するとやっぱり休日だった。
(メールを確認してみよう)
『おい』
『どこにいる?』
(先輩からだ!)
『家に居るのか?』
『ごめんなさい。今起きました。家に居ます』
『そうか…』
『すみません。仕事ですか?』
『違う』
(遅刻したわけじゃない…?)
『とりあえず迎えに行く。待ってろ』
『わかりました』
(先輩が来る!着替えないと!)
急いで着替え始める。
(なんでこういう時、着替えないで寝ちゃうのかなぁ、僕は…)
文句を言いつつもリュックを背負って、部屋を出てコインランドリーに向かう。
(ごめんなさい。後でもう一回来るので、使いたい人許してね)
受付に行き、チェックアウトする。
「えっと…裏口…」
だいたい唐突に先輩から連絡がくる日は正面玄関じゃなくて裏口の灰皿が置いてある場所に居る。
裏口目指して走る。
ドアを開けるとタバコを吸う先輩が居た。
「ごめんなさい!遅くなりました!」
「そんなに待ってねーよ」
そっけなく返す先輩。
こういう時はだいたい悪い予感が当たる。
「…また、迷惑をかけてしまったんですね、僕」
「違う」
そう言いながらも先輩はグーで顔面を殴った。
「ごめんなさい。ごめんなさい!記憶失くしてごめんなさい!」
「違う!」
「弁償します!お金なら有ります!だから…殴らないでください…」
「違う!!」
続けて2回殴られた。脳が揺れる。
「なんで逃げなかった!」
先輩が言ってることが分からない。
「なんで逃げなかった!!」
襟を掴まれて叱咤する先輩が怖い。
「…に、逃げたら、先輩に、迷惑がかかるから…僕が、僕が責任取ります…なんでもするから、もう…殴らないでください…」
リュックを差し出して言った。
先輩は何も言わず、僕を階段から落とした。
おはよう地面。さっきぶりだね。でも、今回ばかりは痛い。でも、死んでないからノーカウント?
僕が倒れているすぐ隣に、勢いよく車が止まった。
運転手が降りた音がする。
「トランク!」
「えっ…し、しかし…」
「早くしろ!」
先輩が階段を降りる音がする。
運転手は僕に目と口と腕を封じられた。片目なのにね。
「恨むなよ…」
そう言ってトランクに入れられる。
トランクが締まる音がする。
2人分のドアが開き、2人分のドアが閉じる。どっちがどっち?
「どうして…ないんですか…?」
「…が速ければ…」
かろうじて会話が聞こえる。
「全部…だった…アイツのせいで…」
「…さん…どうするっすか?」
「…行くぞ」
そうか。そうですよね。全部、僕のせいですよね。死んだ方がいいですよね。でも、けじめはつけないと。ただ死ぬのは価値が無い。誰かの為になって初めて価値がある物となる。誰にだってそう。価値がない物なんて無い。だから、僕は先輩の為に遠慮なく命を捨てます。
色々考えてたせいで、目的地に着いたみたいだ。
二つ分のドアが開いて閉じた。
外で何かを言い争いしている。聞こえない。
トランクが開いた。物としてぶっきらぼうに扱われる。
「帰れよ」
「あ゛?」
「俺のケジメだ。残らせてもらう」
「勝手にしろ」
先輩から遠ざかる。声が出せないのが憎い。ごめんなさい先輩。今までお世話になりました。さようなら。ケジメつけさせて来ます。怖いけど…怖くないです。先輩の隣に………
目が痒いなぁ…
もっと先輩と遊びたかった。もっと先輩に怒られたかった。もっと先輩と食べて、呑んで、最後に一服して、一緒にただちょっとした幸せを感じていたかった。もっともっともっともっともっと。なんで短いんだろう。短いよ時間…24時間じゃ、先輩の記憶が無くなってしまう。隣に居てくれたのに…あんなに一緒だったのに…僕だけが忘れてしまう…笑ってくれた先輩が好きなのに…
「おい、聞こえるか?ボケ」
聞いたことのない声がする。
「…返事しろや」
ゆっくりと頷いた。
「やるやん。言われたことはちゃんとできるんやなぁ…」
おそらく、僕は椅子に座って誰かと会話してる。
「でもなぁ…記憶失くすのは、ちぃとばかしおいたが過ぎるわ」
コノ人は僕が知っている人物なのか?
「生きてるんなら、喋らんかボケェ!!!」
銃声が産声を挙げた。
痛い。
痛い痛い。
痛い痛い痛い痛い痛い!!!
でも先輩はこんなことしない!思い出は残っている!忘れたりしない!!!
「おーおー、安心したわ。ちゃんと生きとったわ。…いや、悪い悪い。口縛ってたわ。オレも記憶失くしてましたわ。堪忍なぁ〜」
口が使えるようになった。
それでも先輩との思い出は忘れたりしない。
「殴られて、階段から落ちても尚、お前の顔は綺麗だなぁ〜。嫉妬するわ〜」
汚らしい手が僕の顎を撫でる。
それでも先輩のことを忘れたくない。
「オレ、好きな奴おってん。オレ好みのイイ女…でもなぁ、取られてん。悪質な奴がオレの女を奪ったんよ!…誰だやと思う〜?」
今触られてるのは脚?
それでも先輩のことは忘れたくない。
「シカトこいてんじゃねーぞ!!!」
再び銃声。左脚を撃たれた。
それでも先輩のこと忘れたくない。
「可笑しいのぉ〜。喉潰した覚えはないなぁ…それとも潰して欲しいんか?」
恐怖で身体が動かない。
それでも先輩を忘れたくない。
「まぁ〜でも、簡単に殺すのは勿体ないなぁ〜…だってオレの女はオメェの『眼』が好きで寝取られたんよ〜」
!?嫌だ!今、眼を開放されたら忘れてしまう!先輩は私が好きだから…違う!先輩は…私のことを忘れたりしない…?間違っているような、そうじゃないような…
「おっ、急に抵抗するやん。イイねー、生きてるネー。そんなお涙頂戴系ノウタリン腐れ坊主は覚えてるかなぁ〜?オレからの依頼?」
話に乗るな!!!気休めだ!コタエルナ!!!
そんなことで自分は………
自分は何を忘れてる???
「…ぁ」
***は少し興奮した。
「…か、監視カメラ…」
「オイオイオイオイ!お前ら聞いたか?マジかよー賭け負けちゃったジャン…どうしてくれんだよーオマエ〜?」
「監視カメラを…」
やめろよ、こたえんなよー
「…ぅ………え?」
沈黙。合掌。
「ハイっ!オレの勝ちーーー。残念でしたー。このボケが覚えてるないジャン?」
「…ぉ…ゎ…じ、自分に告白した理由は『透き通った蒼い瞳でアオハルしたら、自分らサイキョーじゃね!?ピッピ同士が結ばれるなんて全世界共通の国民的コンテンツじゃね?まじやば〜い』だったはず…」
キモ。なんなんコイツ。
「…おい、ごーもんの最中に喋ったか?」
舎弟はミンナ白。人狼はオマエやー。
「失恋話で気分冷めたワ。さっさとメェ切り抜いて、コイツ絶望させたロ…」
オレのセリフ取んな!ギャラ無くなるがな!
「若…今、喋りましたか…?」
「!?喋っとらん!どうなんってんねん!!?」
「メェ切り抜いてみろやー。オマエのエセ関西弁、鼓膜破るどころか脳にも日々観念。やっぱり単勝だけあって個体値ゼロ。よくわからん神殿にサヨナラバイバイ。淘汰される家畜よりマシやで?これ、ほんとですぅ」
は?
「家畜と言えば神などいないですが、アル一定の僧に喜ばれる養豚場がアルそうです。宗教的に大丈夫なんでしょうか?ダイジョーブ?ダイジョバナーイ?鶏を食べようにもやっぱり僧はダメ〜…このタイミングで養豚場の音が鳴らないとタイミングを逃します。テキストにも穴はあるんだよなぁ〜。今卑しいこと考えたでしょ!このスットコどんぶらこボーイ。Youの負けた理由は明日までに考えても無駄なんだなー…ところで何で中華ならアルって言うんだろうねーフッシギー」
誰もが絶句した。
口を塞いだ訳じゃない。
「まぁ、しゃべりまくりまわって、チェンジー!」
コイツが絶命した訳じゃない。
「日本の一人称って複雑すぎて、だいたいmeになるけど、字幕でご覧になっておおせられる方々につきましては、ご不便をおかけし…くぅ〜義務教育の敗北ゥ!」
拡声器のように木霊する。
「『訳』じゃなくて『わけ』だってぇ〜?漢字のほうがソレっぽいジャン、醬、麺。誤字脱字は勘弁の覚悟をしておいてね。ってか、こんな作品誰も読まね〜…嫌、誰も感じね〜。フィーリングだよ、フィーリング。さっきまでボドボド泣いてた癖に今になっては、お口がボーリング場ですわ!真っ直ぐに投げたはずなのに勝手に曲がってガタ〜ン…だから身内ネタ辞めろって!身内じゃねーよ赤の他人だよ!一方的に認知している…ストーカー?モウドウニカナッチャイソウ!」
五月蝿い。
「黙れ、肩書きの無いぼっちゃん…それより忘れ物だよ」
なにを?
「キミの雑魚雑魚でなさけなーい動悸。ルビって難しいよね。解らなくても好きな作品だと思っている人に『ニワカ』と言うのは余りにも残酷だよっ。発言に責任獲ったdey」
恐る恐る、目隠しを外す。
「オマエ…オッドアイだったんか…?」
「クリーチャーじゃないよ」
俺は荒垣組若頭補佐、秋野庵。歳は32。
どうしようもない屑だ。死んで当然の人間だ。
ヤクザという肩書きは今後の世の中に不必要の物だ。日本は進化する。ヤクザなんて廃れていくだろう。
荒垣の親父には拾って貰った恩がある。恩は仇にして返しちゃいけない。それこそ、親不孝者だ。だが、若頭神宮寺の兄貴は違う。仁義ってもんをドブに捨てる男だ。その息子も同じ。
神宮寺孝也。ドブに捨てた仁義をおめかしした七五三…親の七光と掛けたわけじゃない。その言葉を体現させた人間だ。あいつに人望なんて無い。そりゃ、嫌われて当然の学生生活だったろうよ…
6年前、桜が芽吹く頃の話だ。
親父がひとりのガキを連れてきた…あぁ、あの頃はただのガキだ。真実を知るまでは…
とある大学病院から連れてきたと知った。嫌な予感はしたが、親父は大学病院の院長先生を弾いた。理由も教える間もなく…
「神宮寺、務めに出てもらえるか?」
そりゃそうだ。親父の代わりは若頭だ。兄貴は二つ返事で了承した。
神宮寺の兄貴が務めに出た日の晩。親父に呼ばれて呑みに行くことになった。
「秋野…あのガキ、育ててくれねぇか?」
そん時の俺は26。まだまだ青二才だった。
「18のガキを…?親父…何か裏が有るんじゃ…」
「勘の鋭い野郎め…わかった。準備しとく…逃げんなよ…」
珍しく濁さずにその日は終わった。
次の日、親父はあの大学病院のカルテを持ってきた。
「18のガキの資料だ。眼通しておけ…」
通すも何も眼を疑ったさ。真実の残酷さに…
彼…否、彼女は高校生活の3年間、通院という名目の身体と脳を弄り回されていた。
常識改変ってやつか?女が男に男が女に…あべこべにしたんだ。非現実的だよな?夢みたいな話だよな?
そんな理想にピッタリ当てはまってしまった彼女***は精神的不安定だから通院すべき、と決まり文句だな…彼女の親はどうなったって?面倒みれないならそういうことだろ?考えなくても分かる。
結果、理想を求めた麗しき人になった………なってしまった…わかるか?この気持ち…?
荒垣の親父はそんな神を冒涜する人間を殺した。すべきことをした!神宮寺の兄貴も真実から逃げて務めに行った!
どんな仏だって天罰を与えるべき人間なんだ!!!人が…人間を玩具にしちゃいけねぇ!
なぁ、この子には選択の余地が有ったか?無かったか?教えてくれよ!!!なぁ!応えろよ!…見えてるんだろ!!!…何で誰も答えてくれないんだ…教えてくれよ…
過去に戻って歴史を変えれば良いのか?
2度と悲劇を起こさない為に防ぐことが正解なのか?
他人の意見なんて信用できねぇ!見えてるアンタらが何とかすべき事象じゃねぇのかよぉ!!?早く教えてくれよ…神様なんだろ!?
…それとも何だ?万物に愛された選ばれし者なのかこの子が…?
彼女は望んではいない!ただ…ただ当たり障りのない人生を歩んで行きたかっただけなんだ!たかが蒼い両目の女性だったんだ!!!…尊厳を歩くような速さで失うのは見逃していいのか!?
頼む…頼むよ…このとおりだからさぁ!彼女の…普通としての記憶と…普通の女性に戻してください…
彼女との生活が始まった。
嫁を持ったことのない俺にとって、1番苦戦するシノギだ。舎弟の天野川も親身になって世話してくれた…おいたはゲンコツだったけどな。
共同生活1年目を迎える四月一日には、歩ける様になった。そしてこの歳は成人式がある…ちょっと早めの成人式だ。親父も盛大に祝ってくれた。
身体も不自由なく動かせる。このままのペースで行くとひょっとしたら、喋れる様になるかもしれない。
2年目、これが大人になった***だ!成人した甲斐があったか、女性として…いや、品のあるお嬢さんだ!
気になる点としては…天野川にベトベト触れたり?親父と仲良くお茶したり?これって嫉妬か?
娘を見守る親の気持ちぃ?思春期の子供に抱く変な感情ぉ?避けられてる気がする。
3年目、神宮寺の兄貴が出所した。証拠不十分と大学病院が隠蔽し続けた過去がネットに流出した為、裁判は取り下げ、無効となった。荒垣組の羽振りが最近良い。組員も幸せそうだ。何でだ?
***は相変わらず幸せそうだ。天野川が手を出そうとしてたので、いつも通りのあれを…暴力は駄目と溝打ちに一発食らってしまった…矛盾してねぇか?男勝りになってしまったのは仕方ないと言えば仕方ないのか…?
四年目。
荒垣組の勢力が上がっている。親父はそろそろ引退の時期だと神宮寺の兄貴と俺に話した。
兄貴の方はシノギはオレが、仁義はオマエだと言い、何のシノギをやっているのか全くわからない。謎解きか?頭を使うことが最近辛い。薬を飲んでいるが効き目が無いようだ…孝也が***に手を出そうとしたので蹴ってやった。2度と近づくなドブス。
***は最近、俺にベッタリだ。嬉しいことだ!嬉しいことだが…そろそろ俺も所帯を持つべきだ。
しかし、普段モテない天野川がモテ期到来だ。舎弟にだけマウントを取られるのは避けたい…というか、何で俺は所帯を持ちたいと思ってるんだ?
***の右眼が濁っている。***に病院に行かせるのはトラウマになってしまう…仮に酷くなってしまった場合の対処として、おまじないの包帯を巻いてやる…ガラでもないか。
五年目
親父が死んだ。***は子供の様に泣いた。
兄貴は弔い合戦と言い放ち、組員を奮起させた。
…何故、寿命で死んだのに他勢力に喧嘩を売るんだ?理解できない。でも今までの頭痛は無くなった。
孝也の評判が良いという噂を耳にした…何を言っている?麻薬組織を壊滅させた?新しく病院を建てた?馬鹿も休み休み言え…おんぶに抱っこのアイツがヒーロー…?
天野川から***が最近、自分の名前を間違える様になったと報告された。そんなはずは無いと…そんなはずは無いと天野川を叱った。
…辞めろっ!望むな!他人を信じるな!信じたからこそ俺は………!
***がおまじないをしてとねだってくる。可愛いやつだ。でも、子離れをしなきゃな…ひとりでもできるように安全な暮らしを…
六年目
神宮寺の兄貴が死んだ。呆気なく死んだ。
組長は神宮寺孝也になった。組の名はゴッドヘイズマンションとなった。これからを担う若者として正々堂々闘うことを誓ったらしい。
…ガキめ………最低最悪なガキめ…お前の物語は何の価値も無いただの夢。そもそもが間違っていたんだ。神宮寺の兄貴も荒垣の親父も、こんな結末で死ぬはずがなかったんだ!
正気に戻ったのは天野川だけだった…二人だけでも心強い。
………
***が過去の記憶を無くした。
荒垣の叔父さんのことも天野川お兄ちゃんのことも、今まで培った努力が泡へと消えた。
ただ…ただ…俺との幸せの記憶だけが認識する程度になってしまった。
まだだ…まだ…希望はある…希望を捨てなければ、願いは叶うはずだ!
西暦一九九六年四月一日
***は もう 治らない
無駄だった 神は仏は 存在しなかった
万物は 解答を 破棄した
俺が 最後の 希望だった
疲れて しまった
無気力 む 夢
*** 許せ 赦せ
肯定 否定 矛盾
ならば
ならば…
***が承った事象を
人間が招かれた結末を
奇々怪界で生きる者を
天に堕とされた奏者を
全て
全て…
ひとつのかみきれにしるしてやる
12月10日 最終日
零玖伍肆
俺と天野川は最後の作戦に移行した。
「本当にうまくいきますかね…?」
「弱気になるな!万物に飲まれる。非常になれ!」
言ったそばからなんだが、拳は震えていた。
「秋野の兄貴には世話なりました」
「どうした急に…?」
「いえ…漢、天野川舞鶴っ!馬鹿は馬鹿でも暴牛の根性っ!!!締めさせていただきやす!」
天野川は遠くに停めていた愛車のセドリックシーマに乗り込む。
秋野は建物二階途中の灰皿置き場に向かわないと行けないが…
(最短距離で目指さないとなぁ)
音をたてずに階段を登らなければならない。
(空き時間で用意した軽トラと捌米の竹が有れば…)
軽トラックの後輪に速さと反動で登れるのではないかという浅はかで脳筋な頭脳戦である。
「元箱根の韋駄天舐めるな!」
息を整えて…今…勢いよく支点に飛び込んだぁ!
(いける!)
予想通り、残念でした。
「泡粟、倭輪和…」
少しみっともない叔父さんの空中浮遊をお楽しみください。
「厘耐えた〜。結局、根性だな人間ってのは」
なんて言ってますが、竹と柵に必死にしがみついて誕生小鹿。
遠くの天野川が車を揺らしながら何かを伝えようとしている…
(時・間・過・ぎ・ま・す・よ・!)
こちらも見るに耐えない盆踊りなので、差し替えの渓流の遊覧船をご覧ください。
秋野は裏口から出てくる***の死角に竹を…おっと、この先は投銭有料なので答えが知りたい人は椎笑の後っ!
煙草をひとつ加えて時間稼ぎ。
「ごめんなさい!遅くなりました!」
「そんなに待ってねーよ」
霧切毎でございました。
「…また、迷惑をかけてしまったんですね、僕」
「違う」
約六年間半、零才から弐拾肆歳まで育てた記憶。
「ごめんなさい。ごめんなさい!記憶失くしてごめんなさい!」
「違う!」
初めて自分の名前を呼んでくれた記憶。
「弁償します!お金なら有ります!だから…殴らないでください…」
「違う!!」
君と描いた大切な記憶はかけがえのない物。
だがしかし、何より一番許せなかったのは…
「なんで逃げなかった!」
未知を知ることを許容した己。
「なんで逃げなかった!!」
最低最悪で劣悪で極悪で屑で塵で灰で炭で…
「…に、逃げたら、先輩に、迷惑がかかるから…僕が、僕が責任取ります…なんでもするから、もう…殴らないでください…」
元凶という種類に自己嫌悪だけで正論を叩いていただけの雑種が、奈落へ上昇するだけのこと。
南無阿弥陀仏。
秋野は奇跡的成功で軽トラックの荷台に舞い降りる天使の極みで快眠寝袋をしました。
と、同時に愛車を騎馬する天野川と確定的失敗で階段から落ちる一般地主叔父さん。うーん、鈍臭い。
同着でゴールイン。
天野川が車から降りる。
「トラック!」
「えっ…し、しかし…」
「早くしろ!」
「恨むなよ…」
天野川はかつて、一緒におままごとをした記憶があった。お兄ちゃんと呼ぶあの声は唯一無二の絶頂。ある意味覚醒してますね。お巡りさーん、こいつヤクザですぅ。
天野川は両目、口、両腕に優しく包帯を巻いてあげた。
トリップで捕まる音がする。
2人分のドアが開き、2人分のドアが閉じる。密度が高い、天野川くん窓開けて傘増しして。
「どうして自分の愛車で行かないんですか?」
「速度が速ければ、交通違反だろ?」
「難しい言葉で見栄張るのやめてくださいよ」
気を取り直して…
「全部の因果は神宮寺孝也だった…アイツのせいで兄貴も親父も殺されてしまった」
「***さん…どうするっすか?」
「関係ない、行くぞ」
いざ決戦の決闘闘技場へ…多分ここらへんでカッコいいbgm流れてます。天国地獄だと著作権に引っ掛かりますか?
そこは狭い部屋。
自分の好きな物だけで囲める、自分のオアシス。
好きな物だらけだから、自分を否定しない。
好きだから、自分も好き。
そんな世界は存在しない。
【オマエ】はこれから特別な裁判を行う。
これに拒否することも辞退することもできない。
【オマエ】は劣等種故に肯定と否定しかできない。
【オマエ】の発言が【You】を傷つけてしまうことが保証できない。
【You】は【オマエ】に直接的に攻撃することは許されていない。
今回の犯人について【オマエ】と【You】は一方的に犯人を傷つけることができない。
以上のルールに従い公平な裁判を行う。
司会進行を進めるゲームマスターである【俺】の正体は…
ゲーム終了した後日談のあとの話で登場いたしますので、ヨロシク。
…
ネタバレと思ってくれて大丈夫だよ。
では最初に【オマエ】の周りのキャラクターとの関係を解いていくぞ。
「【オマエ】と【You】は仲間ですか?」
yes
「【オマエ】と【荒垣誉組長】は仲間ですか?」
no
「【オマエ】と【神宮寺竜馬の兄貴】は仲間ですか?」
no
「【オマエ】と【大学病院の院長】は仲間ですか?」
no
「【オマエ】と【天野川舞鶴】は仲間ですか?」
no
「【オマエ】と【神宮寺孝也】は仲間ですか?」
yes
「【オマエ】は【真田庵】ですか?」
yes
分かりました。情報を更新します。
「【真田庵】は誰かを殺しましたか?」
yes
「【真田庵】は【You】を殺しましたか?」
no
「【真田庵】は【荒垣誉組長】を殺しましたか?」
no
「【真田庵】は【神宮寺竜馬の兄貴】を殺しましたか?」
no
「【真田庵】は【天野川舞鶴】を殺しましたか?」
yes
「【真田庵】は【神宮寺孝也】を殺しましたか?」
no
質問を変えます。
「【神宮寺孝也】が殺したのは結論上ひとりですか?」
…yes
「【神宮寺孝也】は【人物】を殺しましたか?」
yes
「【神宮寺孝也】は【オマエ】ですか?」
no
「【神宮寺孝也】はそもそも存在していますか?」
no
ここから先は【神宮寺孝也】=【バグ】と表記します。続いて【You】と【オマエ】についてお聞きします。
「【You】と【オマエ】はお互いに深い関係で、お互いに事情をよく知っていますか?」
no
「【You】は複数人いますか?」
yes
「【You】とは別に【オマエ】と【You】が知っている人物が存在しますか?」
yes
「そのお方の名前を正式的に答えられますか?」
no
不明人物について【第四世界】と表記します。
「【オマエ】は【第四世界】が好きですか?」
yes
「【You】も【第四世界】が好きですか?」
yes
「【第四世界】は逆に【オマエ】と【You】を好きだと認識できますか?」
no
「【第四世界】は【大学病院の院長】【荒垣誉組長】【神宮寺竜馬の兄貴】【天野川舞鶴】【秋野庵】が好きだと該当しますか?」
yes
「それは【オマエ】の考えですか?」
no
「それは【You】が考えたものですか?」
no
「【第四世界】は一定の期間しか存在することができませんか?」
yes
分かりました。ここからはさらに踏みこんだ内容になります。【You】はショックを受けるかもしれませんが、ここだけを【切り抜き】で拝見することは万死に値するので、最後まで責任を持ってご清聴ください。
「【オマエ】=【秋野庵】ではありませんね?」
yes
「正しくは【秋野庵】を【改造】した人物ですね?」
yes
「【オマエ】は【第四世界】を救いたかっただけですね?」
yes
「結果、間に合わなかったんですね?」
yes
「【オマエ】は今までの人生で【死】を観ていたが、今回だけ特別に行動しただけですね?」
………yes
【自主規制】【自主規制】【自主規制】
静粛に。【俺】が許可していないのに【自我】を持つな。
冒頭で言った通り【You】が【オマエ】に攻撃することは許されない。
さらに【You】と【オマエ】が【他人】ということが証明された以上、【You】の【思想】なんてなんの【価値】もない【産物】だ。
それに【第四世界】のことを鮮明に【記憶】しているか?飽きてないか?捨ててないか?【You】なんて【俺】にはどうでもいいが…
それとも【俺】に歯向かってまで【掟】を変えたいのなら、それなりの【代償】を払うことになるが構わないだろ?
………
宜しい。【自主規制】め。
話を戻そう。
「誤字脱字があるのはわざとですね?」
yes
「ルビを振らないのもわざとですね?」
yes
「そもそもこれは【架空空間】ですね?」
yes
「【第四世界】は自由に【創作】できますね?」
yes
「【バグ】は【自我】ですね?」
yes
「【オマエ】は【現在進行形】で【死体】の近くにいるな?」
yes
「【第四世界】が操っていたのは【天野川舞鶴】だな?」
yes
「そういえば【オマエ】は【人生の先輩】だったな?」
…yes
これでようやく【When】【Where】【Who】【Why】が揃い、【依頼主】に【罪】と【罰】の報告ができる。
これから【証明】に入るが、【You】の【解釈】は人それぞれだから勝手にしてくれ…
証明 人間を救う才能を持った男の末路
【人生の先輩】の隣の家には可哀想な【第四世界】が住んでいて、いつも一緒に遊んでいた。
プログラミングの仕事をしていたので【架空空間】の開発に携わっていた。その【架空空間】は日本だけにとどまらず、全世界に広まった。
最近元気のない【第四世界】に【架空空間】をプレゼントした。
【架空空間】のアップグレードが完了し、新イベント【君を想ふ私は消えゆ】でさらにユーザーが増えたが、このシナリオの憂鬱さに【第四世界】が耐えないと考えた【人生の先輩】は、【第四世界】にだけ優しめのシナリオに【改造】した。
だが、その【改造】により【自我】が生まれ、【秋野庵】に取り憑かれてしまう。【秋野庵】は同じはずなのに毎秒行動と容姿が変わる【You】に自分は正気なのかと疑い始める。
そして本当のシナリオの真実を知り、【秋野庵】は終わらないループに閉じこめられたと錯覚した。それでも、【第四世界】のために抗い続けていたが、【荒垣誉組長】【神宮寺竜馬の兄貴】【天野川舞鶴】のプレイアブル化に伴い、【You】たちは大いに喜んでいる反面、【秋野庵】はついに自分は発狂してしまったと悲観するようになる。
【第四世界】に「最近【秋野庵】が元気なさそう」と言われた【人生の先輩】は修正しようと手を加えたら、存在しない者がこの【架空空間】を支配していることを知って、虚言と疑心暗鬼に悩まされ、ついには【第四世界】が操る【天野川舞鶴】を殺してしまう。
【第四世界】は何故こんなことが起きてしまったのか?やはり、幸せになることは諦めた方がよかったと悩みながら自分の首を吊った。画面の向こうからこの現実を観ていた【秋野庵】は自分が生まれ落ちたことを【罪】とし、これからもこの様々な思想が飛び交う【架空空間】で生き続けることを【罰】として元凶である【人生の先輩】を見つけるため、今回の裁判を依頼した。
これが【真実】そして【現実】に戻る…
ニュースキャスター
「悲しいニュースです。本日未明、某都内にて小さな命が奪われました。亡くなってしまったのは『***ちゃん6歳』夜勤あけで帰ってきた母親は、不審者が我が子の首を絞められている状況に遭遇し警察に通報。『無職、無銘英雄容疑者65歳』を現行犯逮捕しました。調べに対し容疑者は『来るのが遅かった。ヒーローはいつだって到着が遅い』などと意味不明な発言しており、近隣住民は不安の声をあげています…次のニュースです」
【重要なおしらせ】
本日も「甘い蜜の楽園」をプレイしていただき誠にありがとうございます。
さて、皆さまからかねてより要望されていました「復刻版〜君を想ふ私は消えゆ〜」の開催ですが、今年度も見送りとさせていただきます。
人気であるが故にさまざまな意見がございますが、人気キャラクター秋野庵の台詞を思い出していただきたい。
『どんなに絶望を抱いても、貴方様のことを忘れることはできない…ここに居なくても貴方様の隣で幸せを感じれるのであれば悔いはありません』
今後ともスタッフ一同、シナリオ改変はせず何よりも『麗しき貴方様』の実装に向けて今後とも邁進して参りますので応援のほど宜しくお願い申し上げます。
Live配信ってどうやるんだ?点滅してるからいいのか?
よぉ?見えてるか…?忘れたのか?なら【俺】って言えばいいか?
なに目ん玉ウルウルさせてんだ?…気のせい?それも賛否だな…
ゲームって楽しいよなぁ?自分が出来ないことができる…ある意味1つの才能だ。
才能を持った者が才能を犠牲にして獲れる物は虚無…今回で学べたなぁ?
秋野庵のことを可哀想って思うなよ?創造主が勝手にやったことで、あの世界の本当の神様になれたんだからな。つまり【俺】のダチだ。【You】はちゃんと【秋野庵様】と呼べよ?略称だのニックネームだので呼んでいたら強制的に投銭される呪いをかけてやる。
無銘英雄も可哀想?バカじゃねーの?【人生の先輩】として勝手な匙投げたんだ。【第四世界】に現実の厳しさを教えず、優しい世界なんて作ってしまったんだから、何度でもやり直そうとした結果この有様。実に無様だねぇ。
それに【You】は視覚による情報しか見ないだろう?後日談だけなら【人生の先輩】はニートのクソダルマって認知で伝わる。【You】が過激に反応するのがミエミエってやつだ。だからこそあのバカは、お粗末な誤字脱字であり尚且つ容姿が不明にすることで【You】を騙した。まっ、【改造】してる時点で違法なんだから捕まって当然だな。
ここまで話せば【俺】が【You】にとってどんな存在かよくわかるだろ?わかんねー奴にはこの後も続くからからそのまま視聴を頼む。わかった奴は今すぐ【お布施】だ。
【俺】はな、秋野庵の言葉が響いたんだよ。どいつもこいつも勝手しやがるから【罪】と【罰】を与えることにした。【You】は神経取り澄まして記憶しろ?いいな?
ここから始まるのは【俺】が飽きるまで【You】を救世し、【You】と【裁判】することが目的だ。つまり、主役は【俺】であとはモブ。単純明快だろ?姿、形は全部【俺】好み。【You】は鏡とバトルしとけよ。
デカいサングラスに黒いスーツ。
どう見たってカタギじゃねーが、半グレには居そうな頭脳系ヤクザ。
童顔っぽそうでも肉食を彷彿させるピアスの数。
黒い髪に翠のブリーチ。紺のネクタイに紅が目立つ白い手袋。靴も気になるか?革靴とだけと言っておこう。
スレンダーマンと同じ身長で、1番のチャームポイントは両眼。破壊と秩序を混ぜた綺麗な紫。
客を釣るために裏通りを歩く。
「ちょっとそこのお兄さん!」
どんな奴でも餌に喰いつく。
「お兄さん!あんた大変だよ!今すぐあたしの占いをしないと大変のことが起きるよ!」
「それはそれは大変だ。一回いくら?」
「そんなに多くは貰わないよぉ!…ただ破滅が見えて運命が」
「アドバイスするぜ。悪魔さんよー。客引きは見極めが大事だって」
「!悪魔祓いかっ!貴様っ」
あーあ、逃げても無駄なのに。
「今日のメシ代貰うぜ」
強行手段なんざ愚の骨頂。俺の掌には万札が3枚。
天使も悪魔も俺にとっては貯金箱。モブが生きた証は俺の腹を満たすためだけにある。
「今日は何を食べようか?この日本はご馳走がいっぱいだ」
みあげ話するまで禁煙。それで秋野庵と対等になれる。
俺の名前はドロク。日本に降臨した愛されるべき神様。
人間の掟なんざゴミ以下だ。俺を信仰すれば救世してやろう。
なんでも1つだけ叶えてやる。俺は承認欲求モンスターだからな。可哀想なモブどもに幸福を与えてやる。それがなんであっても…
俺から逃げることを禁じる。約束を違えることもだ。人間には軽ーい罰だが、天使と悪魔は違う。即換金だ。
もし真実に異議を唱えるなら裁判を行う。モブは公平でないと五月蝿いからな。
もちろん、依頼料も頂く。せっかく開いてやってんだ。シャバ代は請求させてもらう。
俺に会いたいなら噂を頼りにしろ。『裏通りにいる神様』って検索すればこの現実だけはヒットするかもなぁ…
いつだって見てやるよ。救ってやるよ。嫌なら殺してみろよ。口だけじゃ駄目だ。実行するんだ。お前がこの物語を終わらせるんだ。お前が滅ぶなら、俺も滅んでやろう。ただし、終わらせたくない人間がひとりでも居るなら俺は永遠に生き続ける。理不尽じゃない必然だ。その日が来るまでサヨウナラ。
ひtasら楽して人生rta走者の皆様。最後までご愛読ありがとうございます。
昨今、色々なミームが出ては消えての繰り返し。キャットのアレも今年のミームか去年のミームか忘れてしまいました。花火みたいだね。
蝋燭に良い思い出がありませんが、endigoは現金が欲しいです。欲が凄い。give meするのは好きですがgive youされると拒絶します。こんなヒモみたいなやつに自分の財産与えないで。解釈違いです。
こんな打ち切りしそうで作者迷走シリーズみたいな作品を楽しく書ければ本能です。椎名林檎さんではありません。一般毛根敗北者の末路です。
では、来年度の漢字が「卑」になることを祈りながら次回まで寝て起きろ。