3、『今夜、君は僕のものになる』井上美珠 著
『今夜、君は僕のものになる』
著者 井上美珠
イラスト 篁ふみ(たかむらふみ)
2018年 第1刷 2022年 第2刷
オパール文庫
プランタン出版
〜三高の社長とのオフィスならぬホテルラブ〜
透明フィルムに包装されていても、キュン!と来たタイトルです。
まず今夜という言葉。『俺』ではなく『僕』。この時点で俺様系でも甘々なのが予想できます。
さらに清潔感のある色男が、オフショルダーのドレスを纏うヒロインを膝の上に乗せて見つめあってるイラストがイイ。
内容は超高級カニンガムホテル東京の社長が、ホテルが好きすぎで従業員になった主人公に一目惚れしてしまうストーリー。ウブなヒロイン×三高揃ったヒーローです。
世界観的にはハウスキーパーの客室清掃の有り様が割と詳しく描かれていて、妙にリアリティーがありました。ベッドメイキングに100円玉を使うなんて…勉強になりました。これからホテルに行く時は100円玉落とさないとですね(←冗談です。嫌な客にはなりませんよ)
文章的には、冒頭の文章も素晴らしかったですが、LOVEなシーンでもちゃんと会話しているのが良いです。なかなかに優しく、けれど確実に主人公に迫っていく社長と超ウブな反応を見せる主人公が可愛い。
完璧な社長があんなところで、あんなことをしても良いのかな……と思うところも主人公が『言っていることが、なんだかちぐはぐ』(P164)と突っ込んでくれ、それに対して社長が『そう?人なんてそんなもんだと思うけど』(P164)と返すことで超納得してしまうそんなヒーローですが……やっぱり三高は無敵ですね。最後に一番ツボったセリフを紹介して終わります。
『男が買ってやった服は、その日に脱がされるのが常だ。よく覚えておきなさい』(P273)
グフっ!ストレートパンチ頂きましたっ!
甘々度 星4
俺様度 星3
現実離れ度 星4
LOVE度 星3